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9月20日の神田川奥部…2

(『9月20日の神田川奥部…1』のつづき)

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ちょっと戻って、船河原橋西詰の暗渠ポータルのスナップも載せておきましょう。何度か紹介していますが、実用本位な外観の構造物に周りを固められていることもあり、ほんの軽いものとはいえ、輪石風の装飾を施されたこれは、やはりオーラを放つ存在といえます。

護岸、橋、分水路と近くのものを見まわしてみても、このポータルが最も古い構造物であることは、疑いないでしょう。直上に銘板でも掲げて、顕彰してあげたくなりますよね。

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隆慶橋を仰いで。前後の橋は相次いで改架され、今や神田川奥部区間では唯一の古豪鋼橋となった橋、そのディテールを間近でしみじみ眺めました。

新隆慶橋が竣工するまでは、2車線の車道橋でつねに混雑しており、歩道を設ける幅員がなかったため、人道橋を併設して交通量をさばいていました。今や人道橋も撤去され、鑑賞にはかえって具合のよい状況になりましたね。

272028.jpg新隆慶橋の上流東側、水道橋1号分水路の疏通口もスナップ。光が充ち溢れすぎて、何とかみられるのがこの一枚になってしまいました。こうなると好天もよしあしであります。

質実剛健といいましょうか、コンクリート打ちっぱなしの肌もお変わりなく。ここから2度ほど出入りしたことがありましたっけ。


272029.jpg大曲という名のとおりの、白鳥橋前後の屈曲区間内側、鋼矢板を打ち込んだ旧来の基礎護岸が一部残されているのですが、ここはトリさんたちにとって格好の休憩所となっているようです。

鷺、鵜、鴨たちとのんびりくつろいでいた面々、不審船の侵入に当然ながらおかんむり。不満げな鳴き声を残して、散ってゆきました。

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上航時は白鳥橋が上手く撮れなかったので、帰路、上流側からのスナップを。首都高とともに大きくカーブする河道、そこに架かる白鳥橋と、水道橋分水路呑口、存在感十分な二つの構造物。

鋼鈑桁橋の渋さが、硬質な周囲の風景によく似あい、工場密集地だったこのあたりのかつてを、思い起こさせるものがありますね。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の神田川奥部…3』につづく)

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タグ : 神田川 高架下水路 水道橋分水路 分水路 水辺の鳥たち

9月20日の神田川奥部…1

(『9月20日のフネブネ…2』のつづき)

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神田川を下るエスエスNANO2とお別れし、反対側、神田川可航区間の奥部へと舵を切りました。すっかりご無沙汰していたので、分流点~飯田橋間の背の高い高架が織りなす光景も、新鮮に感じるもの。何か変化や新しい発見はあるでしょうか。

272022.jpg飯田橋の丁字流直前、右手の護岸があるところから、線を引いたように色がついているのに気づきました。

ここは高架がカーブで、河上を外れて右手に反れているため、雨や陽光にさらされる写真奥の部分のみ、表面がグレーに汚れているということでしょうか。それにしてもくっきりと分かれていて、面白いですね。



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船河原橋をくぐりながら、飯田橋を振り返ってのスナップ。丁字流を L字に架かる船河原橋と、飯田橋のつくる空間に陽が差し込み、水面に三角形を映していました。

船河原橋の桁裏に反射した陽光がゆらゆらと模様をつくっているのも手伝って、どこか幻想的なシーン。この丁字流の新たな一面を目にした思いがしたものでした。

272024.jpg幅の広い船河原橋の桁下から上流側へ向き直れば、左手に瀟洒なアーチ状装飾を備えた暗渠のポータルと、江戸川橋分水路の吐口がオーラを放っています。

この対面には水道橋2号分水路の呑口もありと、神田川奥部でも濃厚なスポット。それだけに河川改良の要であったことが思われて、分水路を構想し、造った方々の努力に頭が下がったことではありました。


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さらに進めば、複雑な桁で本線と飯田橋出口のランプを支える高架の造形が、頭上を圧して広がるちょっとしたハイライト。高架のすき間からのぞく秋晴れの空、奥には古豪トラスの生き残り、隆慶橋も垣間見えてと、硬質かつ見どころの多い川景色を楽しみながら、続けて前進。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の神田川奥部…2』につづく)

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タグ : 神田川 高架下水路

9月20日のフネブネ…2

(『9月20日のフネブネ…1』のつづき)

272016.jpg毎度恒例、エンジンと船体の健康維持のため、東雲運河でしばしのデッドフル航行。おお、48.8km/h‥‥26.3kt。

この日は望の大潮の前日で、水位差が大きかったことも手伝い、そこそこの成績でありました。乗るたびに、帰港したら水線下の見える部分だけはブラシでこそげているので、少しは抵抗が減っているかもしれません。

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さて、東雲運河を出て面舵、晴海埠頭を望むところまで来てみると‥‥。
誰 も い な い 。

イヤ、選手村を護る“晴海の堅陣”、巡視船みっちりの威容の印象が強烈だっただけに、やはり、やはり喪失感がずしりと来ますね。まず今後一生拝めないであろう、世紀のイベントが終わった実感が、しみじみと胸に染み入ったものでありました‥‥。

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臨港消防署の可愛らしい小艇2隻、「しぶき」と「はるみ」が桟橋に仲良くもやう姿をスナップ。紅の船体色も鮮やか、いつもきれいに整備されていますよね。

「すみだ」の引退を知った後だけに、臨港署の桟橋とフネブネを眺めていても、どことなく寂しい感じが。同じクラスの新艇は就役するのでしょうか?

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神田川から日本橋川が分かれる分流点、小石川橋通架道橋の下流から見た、エスエスNANO2。おなじみZen船長の操縦です。7月22日9月12日と、最近は出かけるたびに船長にお会いしている気が。ご縁がありますね! 絶好の水路日和とあって、お客さんも楽しそうです。

この後、私は左へ舵を切り、神田川奥部へ向かったのですが、船長はちゃんと気づいて下さり、手を振って別れました。

272020.jpgフネブネのトリは、木村造船所の上架艇でしめるとしましょう。建屋の左側、露天の船台に引き上げられていたのは、警備艇「たかお」。

喫水線下に剥離の跡が見られることから、付着した貝類をはつって高圧洗浄を終えたところで、これから再塗装に入るのでしょう。2軸あるペラはすでに磨かれたのか、真鍮色に輝いていますね。


(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の神田川奥部…1』につづく)

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タグ : 春海運河 朝潮運河 日本橋川 東雲北運河 消防艇 警備艇

水路をゆく・第二運河 令和3年7~9月のご案内

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【ご案内】
水路をゆく・第二運河にようこそ!
モーターボートなのになぜか艪(ろ)がついている、全長わずか21ft(約6m)の木っ端ブネに乗る道楽船頭は、川や運河をうろつくのが大好き。いにしえの水運全盛期に思いを馳せつつ、閘門・水門や橋、フネブネの姿を楽しみながら、各地の水辺や博物館、遊覧船を訪ね歩くブログです。東京とその近郊にある可航水路の、自艇航行による全線ご紹介を目指しています。

当ブログ掲載の本文、画像の無断使用はお断りいたします。
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当ブログは、ブログサービス「Doblog」にて作成していた、「水路をゆく」の姉妹ブログとして、平成20年4月6日に開設、「航行水路メモ」を主な記事にしてまいりましたが、平成21年2月8日以降、Doblogに障害が発生、更新が不可能になったため、本文記事をこちらで継続することとなりました。
なお、サービス終了に伴い、閉鎖されたDoblog「水路をゆく」に掲載していた記事は、FC2ブログ「水路をゆく 過去ログ」に移設しました。

【タイトル画像ほかの更新履歴】
【9月1日更新】タイトルバック画像を更新しました。隅田川、言問橋上流から見たブルーインパルスの展示飛行(パラリンピック開会式予行)です。令和3年8月22日撮影。
【8月2日更新】タイトルバック画像を更新しました。東京港、第二航路を出て南下する、五輪警備の巡視船「きたかみ」です。令和3年7月22日撮影。
【7月1日更新】タイトルバック画像を更新しました。台東区、隅田公園テラスから見た水辺ライン水上バス「こすもす」です。令和3年6月18日撮影。

月刊「土木技術」10月号に…

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月刊「土木技術」10月号に、記事を書かせていただきました。「土木技術」誌といえば、察しのよい方はピンと来たでしょう。そう、「構造物偏愛のすすめ」です。趣味者、研究者の方々が、土木構造物についての愛情と魅力を語る見開きシリーズで、これまでもその筋の通であるお歴々が、執筆されてきたことで知られています。

今回でVol.33を数える「構造物偏愛のすすめ」のお話をいただいたとき、真っ先に浮かんだお題は、やはり大好きな閘門。「閘門に惹かれて」という何のひねりもないタイトルですが、ブログではすでにおなじみの閘門を6つ、暑苦しい(?)キャプションとともに写真で紹介させていただきました。

なお今月の特集は「偉人と土木」で、渋沢栄一からトラヤヌス帝まで、著名な偉人による意外な土木との関係や功績を紹介。興味深い読み物となっています。業界誌の体裁を取りながらも、“社会と土木を結ぶ総合雑誌”のサイブタイトルにたがわず、趣味誌的な一面も併せ持っていることが、今回拝読して理解できました。

ご担当の方には、昨年末という早い時期からお声掛けいただいて、内容のご相談から校正、出来本の発送まで懇切にご対応いただき、楽しくやらせていただきました。ありがとうございました!

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タグ : 月刊土木技術 理工図書 土木技術社

9月20日のフネブネ…1

(『9月20日の墨田川造船…2』のつづき)

272011.jpg墨田川造船辰巳を見た後は、辰巳運河を通って内水に戻ったのですが、珍しく先行艇が一隻いて、航跡をたどってゆっくりと抜けることに。

好天を映して水も青く、光線も塩梅よろしく、辰巳水門もいいお顔。2隻で縦陣を組んで進む面白さとあいまって、秋晴れに恵まれた水路行は何を眺めても楽しいものです。


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同じく辰巳運河、水門をくぐってから行逢した豆曳船「第36東庄丸」。黒い船体、フロントグラスも甲板室もない背の低いシルエット、乗り組みさんの座る椅子も昔風の折り畳みパイプ椅子と、まあ好みど真ん中。

クジラの頭のような丸い船首が押し分ける豪快な船首波、排気を含んだ噴流が船尾に盛り上がるのも、パワフルな感じが伝わってきて実に佳し。すっかり上機嫌になりました。

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人気コミック「ワンピース」の100巻発売を記念した展示が、浜離宮の内水面に面した「WATERS takeshiba(ウォーターズ竹芝)」で公開されており、艇からも見られると聞いて、ファンとして見逃せまいと浜離宮へ。

展示については後ほど改めますが、近づいて写真を撮っていたら、水門の外からボー、ボーと長声が。これは水上バスの入港だと察して、ゴースターンで後ずさると、間なしに水辺ラインの「こすもす」がヌッ、という感じで汐留川水門をくぐって現れました。

水上バスにとっては径間だけでなく、天地もギリギリの水門をくぐって入港するシーンは、それだけで緊迫感あふれる、迫力のある一瞬です。 

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水門をくぐってすぐ、左手にある観光汽船の船溜をかわしつつ、90度の取舵を切って大きく船尾を振り、ウォーターズ竹芝船着場にピタリと達着! イヤ、お見事。

そうそう、この船着場について紹介するのをすっかり忘れていました。昨年夏に開設された、都内水路の定期航路では最も新しい船着場なんですよ。遅ればせながら、覚え書き的に以下メモ。

JR東日本ニュース(2020年6月10日)」によると、昨年6月19日に供用開始、一般社団法人竹芝エリアマネジメントが「WATERS takeshiba」の前面の汐留川の占用許可を受け、 JR 東日本が整備を行っているとのこと。水辺ライン、観光汽船とも寄港する船着場です。

ただし、従来からある築地川・浜離宮の船着場は、水辺ラインの寄港は無くなったとのこと。観光汽船は寄港便を継続するとのことですから、利用する際は注意が必要ですね。詳しくは浜離宮恩賜庭園の「『東京水辺ライン』船着場変更のお知らせ(2020年7月17日)」をご覧ください。

272015.jpg水上バスの話題といえばもう一つ、つい最近知ったのですが、観光汽船が苦境に陥っており、ついにクラウドファンディングを募り始めたそうで‥‥。

【存続危機】浅草発の水上バス事業の継続をご支援ください。 - クラウドファンディングCAMPFIRE
大川筋の華、一銭蒸気の時代から存続する唯一の船社ですから、水路者としてはぜひ、何らかの形で協力できればと思っております‥‥。


(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日のフネブネ…2』につづく)

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タグ : 辰巳運河 汐留川 隅田川 辰巳水門 汐留川水門 曳船 水上バス 浜離宮

9月20日の墨田川造船…2

(『9月20日の墨田川造船…1』のつづき)

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この日の終盤近く、墨田川造船本社前にも寄ってみました。前回、8月に艤装中の姿を見た、巡視艇の進捗はどうでしょうか。

「はかぜ」、生地だった甲板室も塗装され、マストも立ち上がり完成も間近といった感じですね。奥には同型艇でしょう、前回は建屋の中で組立中だった一隻が進水し、こちらも艤装が進んでいました。

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272008.jpgこの日は月曜の休日とはいえ、墨田川造船は出社日だったようで、2隻の上にも作業されている人影が見られました。お邪魔にならないよう、遠巻きに最微速でそおっと拝見。同型艇は、ハルナンバーも続き番のCL201「ひめぎく」でした。

オーニング付きの桟橋には、同社製の作業艇「skyblue」の姿も。走っているところ、一度見てみたいですねえ。

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272010.jpg建屋のシャッターも開いていたので、中をのぞいてみると‥‥おお、2隻が建造中ですね。こちらも同型艇でしょうか、続々と生み出されるマスプロ感(?)がたまりません。

右の艇、トランサムの抜き文字がすでに貼り付けられていますが、生地のままなのではっきり読み取れません。アップにすると‥‥う~ん、「いせかぜ」かな? ともあれ、休日にもかかわらず作業に当たられている方々、お疲れさまです。どうかご安全に。


(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日のフネブネ…1』につづく)

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タグ : 東雲北運河 巡視艇 墨田川造船