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2月18日の内部河川…3

(『2月18日の内部河川…2』のつづき)

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平久川の北端近くに至って、先行する艇を発見。こちらもゆっくり走っていたものの、先行艇は引き波もほとんど立てない、まさに最微速だったので、すぐに追いつきました。手作業で水面のゴミを取る小型清掃船、扇橋閘門のいう「手上げ」(『満漢全席小名木川…5』参照)ですね。

88017.jpgちょっと影になってしまいましたが、船首にも作業員の方のためにフロントグラスを備えていること、操縦席のハードトップが、桁下高に合わせて極めて低く造られているなど、清掃船らしいディテールが見て取れます。操縦士の方が立っていることもあり、ハードトップの低さが際立って感じられますね。

この出会いを皮切りに、船頭的にイベントが盛りだくさんの日でもありました。土曜日の内部河川、楽しませてくれます!

88018.jpg清掃船に「すいません、追い越します」と声をかけつつ追い越して、大和橋をすり抜け。A.P.+3.2mは鶴歩橋と同じですが、平面の多い桁橋とくれば、圧迫感が違ってよりすり抜け気分濃厚。

いや、ここはまだまだ余裕があります、これより40cm低いアレが、この後控えているのですから…。期待と不安を混じらせながら、仙台堀川へ。


88019.jpg仙台堀川を東進、木場公園にはさまれたあたりでは、まだ残雪が見られました。丁字流西側の亀久橋に寄ったりしていたので、ふたたび最微速の清掃船を先に見ることに。この後も道草をしながら進んだので、抜きつ抜かれつのお散歩となりました。すみません、仕事の邪魔をして…。

内陸に入るにつれて、冷たい北西風もさえぎられてやわらぎ、また両岸の家並みも低いので、水面の日当たりは悪くありませんから、だいぶ体が温まってきました。改めて、水面の日照が確保されているのは、冬の水路行で重要なポイントだと再認識。

例えば、深い谷間のある神田川や、高いビルが両岸に並ぶ新芝運河は、日当たりが悪く底冷えがし、夏はともかく、この時季訪ねるには少々ツライものがあります。高架下水路の一部も同様ですね。

風を防ぐ適度な狭さと屈曲があり、かつ陽光に恵まれた水路こそ、冬でも快適に船行きできる水路といえるのではないでしょうか。この点では、江東内部河川はほぼ満点(!)といってよいように思えます。

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さて、仙台堀川を東端まで来て、大栄橋を前にしたとき、さすがに戦慄しましたよ今回ばかりは。A.P.+2.8mが、こんなに低かったなんて!

時刻は9時25分、芝浦の推算潮位が9時で114cmですから、約30分の経過と、推算地点から内陸にあるタイムラグを考えれば、130cmは超えていたのではないでしょうか。とにかく、茂森橋を初めてくぐったとき以来といってもいい過ぎでないくらい、その低さは絶望的に映ったのです。その上、径間中央やや右のあたり、桁下のアングル材に少し垂れ下がった部分があり、恐怖をいや増すことこの上なし。

橋を前に、ためつすがめつ桁下をのぞき込んだり、後進に入れて下がったりと、しばらく悩んだ後、よし! と気圧されそうな心を奮い立たせて、前進を決意。山口氏に「もしダメだったら、引き返しますから」とことわった上で、椅子から腰を外してしゃがみ込み、コツンとスロットルを倒しました。

いや、頭上数cmでしたか、何とかすり抜けたものの、あまりの迫力に全身の毛穴から空気が抜けたような気分。いつもは優しげな大栄橋のコワモテ(?)な一面を、かいま見たようなすり抜けでした。というわけで、くぐった瞬間の写真を撮る余裕はなし。
撮影地点のMapion地図

(24年2月18日撮影)

(『2月18日の内部河川…4』につづく)

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タグ : 江東内部河川平久川仙台堀川清掃船

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