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萬右衛門川の面影…1

83001.jpg1月2日は、毎年恒例のあんば様(阿波大杉神社)初詣の後、那珂湊まで足をのばしお墓参りをしてきたのですが、合間を見て先日「那珂川にも走っていた川蒸気」でも少し触れた、萬右衛門川を見てきました。

とはいってもあまり余裕がなく、ほんのかじった程度にとどまりましたが、かつての運河の面影を味わうことができ、短時間ながら充実したお散歩となりました。

まずはあんば様に昨年のお札をお返しし、今年一年の航行の安全と皆様のご多幸を祈願した後、新しいお札をいただいて境内を少し散策。

83002.jpg厳しいご時世にもかかわらず、例年と変わらない賑わいだったのは何より。以前も触れた「平成の大造営」はなお継続していると見え、昨年はなかった建築物が竣工しており、豪壮さに磨きがかかっていました。

拝殿裏にある神木・三郎杉の周りにも、いくつかパーツ(笑)が追加されていたのはよいものの、鳥居には柵がされて、囲いの中に入れなくなっていたのは残念でした。三郎杉を見上げつつ、樹皮に手を触れるのを楽しみにしていたのですが。

83003.jpg
那珂湊まで一気に走り、さて、萬右衛門川です。
最初に目指したのは、前回訪ねたときに見た、あの古そうなRC橋。あそこなら那珂川も近く、合流点(あるいは分流点かもしれませんが)に水門でもあれば、あわせて観察できそうだったからです。

改めて眺めてみると、全長7~8mの可愛らしささえ感じられる小橋です。一見したところ、竣工後6~70年経っていそうな雰囲気ながら、表面が妙にきれいなのが気になりました。近年に補修工事があったのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

83004.jpg親柱の銘板を撮ってみました。手の影が写ってしまった…。南側、向かって右の親柱で、平仮名で「むつみはし」とあります。漢字で書くと「睦橋」。上の写真の右親柱に、漢字の銘板があったのですが、汚れで判読が難しくなっていました。

現状の表面は、やはり近年の補修によるもののようで、他の親柱は表面が剥離して、隠されていた銘板の本来の天地が露出していました。上塗りしたのですね。




83005.jpg同じく南側、向かって左の親柱にあった銘板。「昭和二十七年六月竣功」とありました。戦後間もなく架橋されたのですね。この年が、萬右衛門川が現在の姿に近い状態へと河川改修された年代と思って、間違いないでしょう。

この手の、戦後間もない時期に架けられたRC桁橋って、何か惹かれるものがあります。以前、南房総の山中や海岸線沿いをクルマで走った折、谷筋や小河川にこの橋とよく似た造作の小橋が次々と現れて、ハンドルがおろそかになる思いでした。黒々と変色し、苔むしたコンクリート橋って、いかにも星霜を経た風で、しかも鋼橋とはまた違ったひなびた雰囲気があって、いいものですね。

(24年1月2日撮影)

(『萬右衛門川の面影…2』につづく)

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タグ : 阿波大杉神社萬右衛門川那珂湊

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