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音無渓谷のストラクチャー…1

80001.jpg11月20日は、都電荒川線に乗って音無渓谷を訪ねました。ご存知のとおり石神井川最下流部の旧河道で、現在は飛鳥山下を貫いて造られたトンネルが本流となっており、音無渓谷は親水公園として整備されています。

台地上から低地へ一気に流れ下る、都内では数少ない渓谷区間であり、人の手によって開鑿されたのでは、という説も一部では唱えられるほど、地形的に見ても興味深いところ。可航区間はすでに過去ログ「石神井川初探訪…1」以下のシリーズで紹介しましたが、音無渓谷を訪ねるのは初めてです。

80002.jpg飛鳥山の山裾をめぐりながら下る明治通りと別れて、まずは音無橋の橋詰へ。昭和5年竣工のコンクリートアーチとあって、高欄や橋灯の造作には風格が感じられますね。

数ある震災復興橋たちとほぼ同世代といってよい、この音無橋を見るのが目的の一つで、最初は正直、公園そのものにはあまり惹かれるものがありませんでした。ところがどっこい、なかなか楽しめたのです。

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親水公園の入口は、音無橋の南詰西側にあります。渓谷に下るのですからあたりまえですが、階段です。高欄も橋と同時期の竣工でしょうか、古そうな感じがしますね。
階段をのぞき込むと思ったより谷が深く、しかも傾斜が急なため、奈落の底に落ちていくかのよう。木々がかぶさって、薄暗いことも手伝っているのでしょう。

左手には、高いカミソリ堤防で仕切られた、石神井川の本流が水音を立てて流れ下っているのも見え、どこか緊張感のある眺め。公園をお散歩という気軽な感じはあまりせず、ちょっとした探検気分です。

80004.jpg階段の途中から、トンネルポータル上の銘板にカメラを向けてみました。木が方々からかぶさっているので、ここよりほかに撮る場所はなさそう。銘板を読むと「石神井川飛鳥山ずい道」 とありました。

第二回・三回石神井川流域連絡会」(PDF)によると、内径6.5mのトンネルが2本平行した構造で、長さ250m、勾配は60分の1、昭和44(1969)年3月に竣工したとのこと。この文中では「飛鳥山分水路」と呼ばれていますが、トンネルの銘板にある名前と、どちらが正式な名称なのでしょうね。

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階段を下り切ったところで仰ぎ見る、木漏れ日に照らされた音無橋のアーチが、なかなかのいい雰囲気。

月並みないい方ですが、街中とは思えない深山幽谷のおもむき。こればかりは鈑桁やトラスでなく、たおやかなアーチの曲線がものをいう角度でしょう、街場の「奈落の底」は、喧騒がすぐ頭上にあるとは思えない、別天地でもありました。
撮影地点のMapion地図

(23年11月20日撮影)

(『音無渓谷のストラクチャー…2』につづく)

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タグ : 音無渓谷 石神井川

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