満願寺閘門…3
(『満願寺閘門…2』のつづき)
●扉体の滑車に目をやると、ワイヤーとともに十分グリスが回っており、黒く油光りしていました。この様子なら、頻繁といえないまでも、そこそこの通船量がありそうですね。
「船と船大工―湊町新潟を支えた木造和船―」(新潟市歴史博物館・平成19年刊)によると、ご当地独特の和船・コウレンボウを鉄舟化したものが、現在でも砂利運搬船として活躍しているとのこと。(日本の川と災害の『阿賀野川 満願寺閘門と小阿賀樋門』にも船の一部が写っています)あるいはそういった建材輸送が、今でもこの閘門を通って行われているのかもしれません。

●堤防上の県道17号線から、閘室を見下ろしたところ。こうして見ると、73mの長さはやはり結構な規模で、法面の開きもあってか、なかなか雄大です。水位差は2mほどでしょうか。
右手に見える建物は、阿賀野川河川事務所・満願寺出張所です。そのさらに右には、樋門からの導水路があって、建物はいわば背割堤上に建っていることになります。
●背割堤の上から、小阿賀樋門の裏側を見たところ。阿賀野川から導水された濁水が、かなりの流速で流れ込んでいました。
このように、常時小阿賀野川への導水が行われているとすると、先ほど見た阿賀野川の2本の堰は、小阿賀野川に向けての取水用なのかもしれません。
●同じく閘門ゲートを背割堤から。堤防は完全に切断されてはおらず、浅いながら天端近くの土かぶりがあって、いわば樋門の構造になっているのが興味深い点。
後ほど紹介する説明板によると、阿賀野川の計画高水位はT.P.+10m、対する小阿賀野川はT.P.+7.11mで、およそ3mの差がありますから、がっちりした構造が求められたのでしょう。

●こちらは西側…小阿賀野川側のゲート。巻上機室正面には夜設、監視カメラ、スピーカーと、設備もひととおり揃って閘門らしいいでたち。
ちなみに閘室の周りは、満願寺公園の一部となっていて、自由に見学できるのが嬉しいところです。
【撮影地点のMapion地図】
(23年8月10日撮影)
(『満願寺閘門…4』につづく)

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「船と船大工―湊町新潟を支えた木造和船―」(新潟市歴史博物館・平成19年刊)によると、ご当地独特の和船・コウレンボウを鉄舟化したものが、現在でも砂利運搬船として活躍しているとのこと。(日本の川と災害の『阿賀野川 満願寺閘門と小阿賀樋門』にも船の一部が写っています)あるいはそういった建材輸送が、今でもこの閘門を通って行われているのかもしれません。

●堤防上の県道17号線から、閘室を見下ろしたところ。こうして見ると、73mの長さはやはり結構な規模で、法面の開きもあってか、なかなか雄大です。水位差は2mほどでしょうか。
右手に見える建物は、阿賀野川河川事務所・満願寺出張所です。そのさらに右には、樋門からの導水路があって、建物はいわば背割堤上に建っていることになります。

このように、常時小阿賀野川への導水が行われているとすると、先ほど見た阿賀野川の2本の堰は、小阿賀野川に向けての取水用なのかもしれません。

後ほど紹介する説明板によると、阿賀野川の計画高水位はT.P.+10m、対する小阿賀野川はT.P.+7.11mで、およそ3mの差がありますから、がっちりした構造が求められたのでしょう。

●こちらは西側…小阿賀野川側のゲート。巻上機室正面には夜設、監視カメラ、スピーカーと、設備もひととおり揃って閘門らしいいでたち。
ちなみに閘室の周りは、満願寺公園の一部となっていて、自由に見学できるのが嬉しいところです。
【撮影地点のMapion地図】
(23年8月10日撮影)
(『満願寺閘門…4』につづく)

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