新井郷川閘門…4

(『新井郷川閘門…3』のつづき)

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管理橋から西側、閘室に目をやると、両岸ともこんもりと草木が茂って、自然に還らんばかり。かつてこの地域でよく見られた、点在する潟湖をつないで流れていた堀割や小河川は、こんな風景だったのかも…と思わせる、ひなびた佳さがありました。

向こうのゲートは、閘門として用途廃止された際、きれいに取り去られてしまったようで、いま一つの管理橋のみが見えます。後で行ってみましょう。

70247.jpgふと足元を見ると、閘室の水際に降りる階段が目に入りました。草が生い茂ってほとんど隠れてしまっていますが、法面は石垣か、コンクリートブロックの護岸で固められていたようです。

ちなみに、Mapion地図の上で測ったところでは、ゲートを含めた閘室の長さは約60mでした。径間5~6mと思われる小型閘門としては、そこそこの広さが取られており、一度の操作でかなりの数の舟をさばけたことでしょう。 

70248.jpg西側の管理橋を南岸から眺めて。イヤ、思った以上にいい雰囲気ですね! 両橋詰に並ぶ鋳鉄の柵と、RC橋の竣工年代が同じで、バランスが取れていることも大きいのでしょうが、それだけではないような気がします。

ふと、橋の径間のほどよい短さが、この空気を醸し出す要素の一つなのかも、と思い当りました。江東内部河川の震災復興トラス橋群を好ましく思う理由が、径間と天地寸法がイイ塩梅であること…、気持ちよく眺められるスケールとでもいうのでしょうか。それに近い感覚があったのです。

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南詰から正面を。親柱には、残念ながら銘板はありませんでしたが、この距離から見ても触感が手のひらに伝わってくるような、骨材の洗い出されたざらついた肌、角に鉄筋が露出した様子に、風雪を経たもの特有の雰囲気が感じられて、草いきれの中、汗がしたたるのも忘れてしばし立ちつくしました。

70250.jpg西側からゲートを眺めて。向こうの管理橋が、より交通量の多い道に架かっているとくれば仕方がないのですが、こうして眺めると、架け替えてしまったのがいかにも惜しいですね。

もし東側の管理橋がこちらと同様だったら、酷暑ならずともクラクラするような、いにしえを思わせる完璧に近い水門風景となったであろうだけに、やはり惜しまれます。
撮影地点のMapion地図


(23年8月10日撮影)

(『新井郷川閘門…5』につづく)

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タグ : 新井郷川閘門 派川新井郷川分水路

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