新井郷川排水機場の「船通し」…3

(『新井郷川排水機場の「船通し」…2』のつづき)

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巻上機室にお邪魔させていただくと、少しムッとしてはいたものの、室温は思ったより高くなく、ホッとさせられました。床面積のほとんどは、当然ながら緑色の枠組みの上に配置された巻上機と関連機器類が占めており、まだ新しいグリスの匂いがします。むき出しの機械っていいなあ…。

向こう側2面は、窓のついた間仕切りで仕切られていますね。あそこが運転室なのでしょうか。

70222.jpg開閉装置は1モーター2ドラムウインチ式で、中央にモーターを配し、左右のドラムをつないだ伝動軸に、減速機を介して動力を伝える方式。

奥に見える車輪状のものは、ドラムに取り付けられた巨大なスパーギヤのケーシングで、ここで伝動軸からさらに減速されて、適正な速度でワイヤーの巻取・解放をするわけですね。モーターの左側に見える四角い箱は、ブレーキ装置でしょうか。

70223.jpg間仕切りの向こうに入ってみると、デスクとソファーが置かれ、ちょっとした事務所のよう。きれいに片付いてはいますが、デスクの上には紙がかぶせられ、最近はあまり使われていない感じです。

職員さんによると、この閘門は少し前まで、下流にある三菱ガス化学(Mapion地図)からの通船が頻繁にあり、ここには同社から出向してきた職員の方が常駐して、運転を担当していたとのこと。ちなみに現在は、通航量はきわめて少ないそうですが、つい最近まで賑やかな閘門だったのですね。

下の写真は反対側、デスクのある方から見た操作盤。簡素ではありますが、扇橋閘門同様(『満漢全席小名木川…5』参照)、閘門の平面図に各ゲートのボタンが配され、状態がひと目でわかるようになっていました。
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70225.jpg窓からちらりと見えた、排水機場建屋の表面に掲げられた標語。「水害をなくし 豊かな農業農村 農林水産省」

もとより標高が低く湛水被害が頻繁にあり、湿田も肩を没するほどであったというこの地域にとって、排水機場は守り神のような存在なのかもしれません。


(23年8月10日撮影)

(『新井郷川排水機場の「船通し」…4』につづく)

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タグ : 新井郷川排水機場 新井郷川 閘門

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