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津島屋閘門…1

(『通船川の貯木場』のつづき)

70171.jpg貯木場の次に訪ねたのは、通船川の東の端、阿賀野川と接するところにある、津島屋閘門です。

この閘門を知ったのは、おなじみ大先達・日本の川と災害さんの記事、「阿賀野川 通船川水門と津島屋閘門」なのですが、写真を拝見したときから、いくつか気になるところがあって、機会があったらぜひ訪ねてみたいと思っていました。

写真は、阿賀野川畔の土手の上から津島屋閘門を眺めたところ。細い道をくねくねとたどってゆくと、静かな住宅地のただ中にヌッ、と現れるあたりも魅力的です。

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正面から。巻上機室には「津島屋閘門排水機場」と大書きされた看板が掲げられています。土手が迫っているだけに、高水位側ゲートの周囲はいかにも窮屈ですが、それがまた、こじんまりとまとまった魅力を醸し出しているようですね。

この津島屋閘門、他の閘門にはあまりない、変わったところがいくつかあって、気になる存在でした。この写真でも、すでにそのうち二つが見て取れます。

70173.jpg変わった点・その1が、この注水ゲート。バイパス管を経て、閘室に入る水を制御するスライドゲートです。

上の写真でもわかるように、護岸からぼこり、と出っ張っており、ただでさえ広くない可航幅を、しかもゲートの直前で狭めているという異様さ! いかにも後付け臭く思えますが、もし竣功時からこうだとしたら、相当変わった設計ではないでしょうか。ちなみに、閘室内の排水ゲートも同様でした。

70174.jpg
視界をさえぎっていた横長の看板は…、と表を見ると、例の河川標識でした。お天道様と河川標識は、信濃川・阿賀野川流域ではどこでもついて回るようです。

70175.jpg変わった点・その2は「曲がった閘室」。たとえ河道が曲がっていても、閘室だけはまっすぐ造るのがほとんどですが、津島屋閘門はご覧のとおり閘室を曲線に造っており、二つのゲートも正対していません。

正確にいうなら、写真の左側がカーブしていて、写真右側は排水機場がある関係か、直線状の護岸となっていますが、河道の屈曲区間上にあることは変わりありません。
すぐ向こうが直線河道なのですから、少しずらして造ればよさそうなものですが、何か理由があったのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(23年8月10日撮影)

(『津島屋閘門…2』につづく)

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タグ : 津島屋閘門閘門通船川水位低下化河川

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