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新潟市立歴史博物館と河畔散歩

(『みなとぴあの復元堀』のつづき)

というわけで、新潟市歴史博物館・みなとぴあ本館に入り展示を拝見。数ある新潟の博物館のうち、水運や川の展示はどうやらここが最も充実しているようだと、サイトを拝見して目星をつけての訪問です。

期待にたがわず、河道の変遷や堀割開鑿、コウレンボウやイタアワセといった地域独特の川舟たち、天然ガス採取による地盤沈下に至るまで、模型やパネルによる魅力的な展示が盛りだくさん、興奮の連続でありました。

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復元模型の中でももっとも圧巻だったのが、初代萬代橋の150分の1模型!

明治19年に私設橋として架けられた当時を再現した、全長782mの雄姿は、模型で見てもまさに対岸が霞むような長さ。長岡通いの外輪川蒸気(ご当地の呼び名は『河川蒸気』!)や、ひょろ長い帆を掲げた大型川舟・ナガフネも再現されており、目ん玉ひん剥いてしばし見惚れてしまいました。

70122.jpg江戸時代に行われたという、新川を底樋(関東でいう『伏越』ですね)化して、西川と立体交差させる大工事の模型も感涙もの。新潟って凄いんだなあ(単純すぎるかも)。

展示を堪能した後は、情報ライブラリーへ。事前に電話して確認したところ、品切れの図録や、蔵書のコピーをこちらでさせていただけるとのこと。サイトの図録一覧を拝見すると、販売されている図録のうち、肝心の「新潟の舟運」のみ品切れとのことで消沈していたのですが、救われた気分になりました。

応対していただいた学芸員のI氏が、関連する蔵書を次々と並べてくださり、史料の山にコーフンしつつ、ひたすらコピーさせていただくという忙しくも楽しいひとときに。I氏はご当地の和船も研究されておられ、さまざまな川舟の興味深いお話をうかがうなど、大変お世話になりました。ありがとうございました!

このとき調べさせていただいた、新潟の川舟や「河川蒸気」のお話は、いずれ別の機会にまとめられたらと思っています。

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博物館を出て、沸騰した頭を冷やすため、しばし河畔のテラスで放心。目の前には、午後も遅い陽射しを浴びて働く、第二翠龍号の逞しい姿が。

70123.jpg小休止の後は、フネブネを見物しながら河畔をお散歩です。先ほど水上バスから見て気になった何隻かを写真に収めつつ、ゆるゆるテラスの道を流して歩きます。

やはり消防艇「にほんかい」の近影を眺めてみたくなりました。先ほどの印象どおり、甲板室がちょっと馬面ぎみで、重心の高そうな、内水専用的な雰囲気が魅力ですね。トップの装備が狭いスペースに目白押し、レイアウトにはさぞ苦労したのではないでしょうか。

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窓周りも、東京の艇にはない塗り分けがされて、白地のキャブをきりりと引き締めていますね。型から見てそう新しくはないのでしょうが、可愛がられているようで、どこも新艇同様にピカピカです。

初めて新潟で過ごす第一日目は、楽しいうちに無事終わりました。続く二日目を思い描きつつ、河畔の道を本日の宿へ。


(23年8月9日撮影)

(『山の下閘門周辺…1』につづく)

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タグ : 新潟市歴史博物館みなとぴあ浚渫船消防艇信濃川

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