長瀞渓流下りふたたび…1

長瀞駅にほど近い、岩畳の船着場は結構な賑わい。予約時に聞いた船社の方の話では、直前に団体さんが入っているので、ちょっと時間をずらしていただけないか、とまでいわれたほど。シーズンとあって大人気のようですね。
当日は曇り空でしたが、厳しい蒸し暑さに加えて風もなく、まさに渓流の涼しさが渇望されるような気候。冷たい水に手を浸しながら船で下ったら、さぞ気持ちがよいでしょう。
【撮影地点のMapion地図】

●長瀞のフネブネは船社によって細かい違いはありますが、戸立て造りの船首に平らな船底の、頑丈な木造和船。船尾に長大な舵櫂をぶら下げて、岩の多い渓流での操船に備えているのも共通項で、「長瀞型」とも称すべき独特のスタイルをしています。
岩やゴロタ石の河底をものともせず、ときにガリガリと乗り越えることもあるコースですから、FRP船ではとても務まりません。厚板で組まれた木造船の、独壇場たるゆえんであります。

舟に乗り込むと、船頭さんが「そちらのお客さん、すいませんがこちらへ移動してください…」と、何人かにお願いしてひとしきりトリム調整。きけば、この日は水位が低めで、喫水にムラがあると、通過がシビアな場所がいくつかあるのだとか。これは前回乗ったときにはなかったので、興味深く思いました。

予約の電話で、岩畳~高砂橋のコースと指定したところ、「親鼻橋~岩畳のコースでなくていいのですか?」と念を押すように何度も確かめられ、ちょっと驚きました。何でも、下流の岩畳~高砂橋コースは、上流にくらべて流れが平穏で、見どころも少ないため、わざわざ指定してきたのが不思議に思えたのだとか。
「前回お世話になったときに上のコースに乗ったので、今回はぜひ下のコースも味わってみたいと思ったんですよ」と説明したら、ようやく納得してくれました。

●奇岩が連なる景勝を眺めながら、舟は流れに乗って流路の中央へ。行き足がつくと、涼しい川風が頬をなで、ようやく蒸し暑さから解放された気分です。さて、下流コースのあんばいやいかに!
(23年7月3日撮影)
(『長瀞渓流下りふたたび…2』につづく)

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