「高瀬舟さかい丸」に乗って…3
(『「高瀬舟さかい丸」に乗って…2』のつづき)

●進行方向右手、茨城県側に2径間の樋門があったのが、航程中の数少ない目立つ構造物で、ほとんどは右写真のような、ブロックがごろごろと見える草深い岸辺です。
とはいっても、澪筋をたどる興味深さから単調な感じはせず、前回ご覧にいれたような船首に立つ船頭さんの後ろ姿からも、ちょっとした緊張感が伝わってきます。右の写真でも、いかに岸に寄せて「歩かせ」ているかがわかりますね。
●千葉県側から広がる砂洲を脱したところで、船は大きく左へ舵を切りました。いよいよ江戸川の分流点が近づいてきたのです。
左側を見ると、たくさんのテトラポッドを無造作に沈めた「鼻」の先端部が、思ったより間近に迫ってきました。初めて見る江戸川流頭部の川景色に、動悸が高まる思い。かつてはここを回って、利根川を下ることを夢見ていたもので、やはり感慨深いものがありました。
【撮影地点のMapion地図】

●江戸川に入った時点でもう1枚。右手遠くにぽつんと、関宿城博物館の櫓が顔を出しています。
分流点というと、甲府は笛吹川の「将棋頭」や、広島で見た「滋仙寺鼻」(『広島の水上バス…6』参照)のように、護岸でがっちり固められた先端を思い出しますが、こちらは増水時に水没する高水敷のためでしょう、あまり大掛かりな工事は施されていません。むしろ関宿城博物館のあるスーパー堤防が、本来の「鼻」といえるのでしょうね。

●江戸川に入って、千葉県側に寄せつつしばらく下ると、モコモコとした水際の繁みの間からヌッ、といった感じで、関宿水閘門の扉体が見えてきました。
このあたりは利根川と打って変わり、充分に水深があるのか、船頭さんもワッチをやめて、客席でしばし休憩。やはり水門で堰上げられた効果は、相当なものがあるようです。ともあれ、ほんのわずかな距離でも、下流部に慣れ親しんだ江戸川の、最上流部を船行きできる嬉しさ、顔がだらしなくゆるむのを抑えられませなんだ。
(23年5月4日撮影)
(『「高瀬舟さかい丸」に乗って…4』につづく)

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とはいっても、澪筋をたどる興味深さから単調な感じはせず、前回ご覧にいれたような船首に立つ船頭さんの後ろ姿からも、ちょっとした緊張感が伝わってきます。右の写真でも、いかに岸に寄せて「歩かせ」ているかがわかりますね。

左側を見ると、たくさんのテトラポッドを無造作に沈めた「鼻」の先端部が、思ったより間近に迫ってきました。初めて見る江戸川流頭部の川景色に、動悸が高まる思い。かつてはここを回って、利根川を下ることを夢見ていたもので、やはり感慨深いものがありました。
【撮影地点のMapion地図】

●江戸川に入った時点でもう1枚。右手遠くにぽつんと、関宿城博物館の櫓が顔を出しています。
分流点というと、甲府は笛吹川の「将棋頭」や、広島で見た「滋仙寺鼻」(『広島の水上バス…6』参照)のように、護岸でがっちり固められた先端を思い出しますが、こちらは増水時に水没する高水敷のためでしょう、あまり大掛かりな工事は施されていません。むしろ関宿城博物館のあるスーパー堤防が、本来の「鼻」といえるのでしょうね。

●江戸川に入って、千葉県側に寄せつつしばらく下ると、モコモコとした水際の繁みの間からヌッ、といった感じで、関宿水閘門の扉体が見えてきました。
このあたりは利根川と打って変わり、充分に水深があるのか、船頭さんもワッチをやめて、客席でしばし休憩。やはり水門で堰上げられた効果は、相当なものがあるようです。ともあれ、ほんのわずかな距離でも、下流部に慣れ親しんだ江戸川の、最上流部を船行きできる嬉しさ、顔がだらしなくゆるむのを抑えられませなんだ。
(23年5月4日撮影)
(『「高瀬舟さかい丸」に乗って…4』につづく)

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