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五霞落川の水門…3

(『五霞落川の水門…2』のつづき)

60021.jpg水門橋から上流側に目をやると、向こうにももう一つ、水門が見えますね。ちょっとしたお散歩の範囲で3つも水門めぐりができるとは、さすが水門群生地帯。

草ばかりでなく、灌木も青々と茂る法面が、工業団地の間を流れる川とは思えないのどかさ。しかし、こちらも穴場なのか、水際に釣り人さんが何人か見られます。


60022.jpgまずは正面からいいお顔を撮ってやろうと、水門の下流にある川原橋へ。

工業地帯だけあって、装飾性の一切ない鋼桁橋ですが、親柱と銘板を備えているあたり、渡している道の重要さがうかがい知れるようです。チャンネル材を組んだ簡素な高欄は、すっかり塗装が落ちて赤く錆びていたものの、周囲の風景が明るいせいか、痛々しい感じはあまりしませんでした。

60023.jpgあらら、手の影が写ってしまった…。橋に向かう途中で見つけた、一級河川・五霞落川の河川標識。

元々はいうまでもなく、単に「ごかおとし」と呼ばれていたのでしょう。「落とし」というのは、今でいう排水路のことですが、昔の呼び名がそのまま河川名になっているあたり、この地域の開発の歴史がしのばれるようで、面白く感じたものです。

60024.jpg
河原橋の上から、水門のベストショット(というほどのことではないか)を一枚。「五霞水門」と看板が掲げられて、近づくまでもなく名前がわかるのも親切(?)。明らかに、先ほど見たお絵かき水門・五霞落川水門より、だいぶ先輩のようです。

権現堂堰と同じく、水の落とし口は穴場なのか、こちらも釣り人さんで結構な賑わいですね。

60025.jpg堰柱の間を壁で塞いでいるところが、規模の割には重々しさを感じさせます。スライドゲート(いや、スピンドル式ながらローラーゲート?)三径間、しかも中央径間のみスキンプレートが表裏逆で、下にもう一枚扉体があるのか、堰上がった越流放水になっているなど、眺めるほどに興味をそそられるディテール。

素人考えですが、中川からの背水を防ぐのみなら、五霞落川水門が完成したところで、この五霞水門は撤去されてもおかしくないように思えました。こうして二つの水門が、ほど近い位置で併置されているのは、何か理由があるに違いありません。
撮影地点のMapion地図

(23年5月4日撮影)

(『五霞落川の水門…4』につづく)

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タグ : 五霞水門五霞落川

コメント

No title

いいですねー。こっち方面も出来たら行ってみたい場所なんですがいかんせんちょっと遠いです。記事をハンカチ噛みながら読ませていただきました。ありがとうございます。

Re: No title

>yooouさん
江戸川でいうと、河口から流頭部までおよそ60kmですから、本当に内陸深く分け入ったという感じがしますね。これで自艇で来られたら、いうことなしなのですが。
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