文京区主催・神田川分水路ツアーのご案内役をさせていただきました

今回の目玉は、何といっても分水路航行。私を含め、ごく一部のモノ好きしか面白がらないであろう、と思われた神田川の分水路が、ついに自治体お墨付き(?)で商業航路化(??)されるというところにも興味を惹かれ、楽しくお手伝いさせていただきました。
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●お話の始まりが昨年11月のこと。業務を委託されたJTBの法人営業部よりお声がかかり、分水路を通る観光ツアーを考えておられるとのこと。分水路を通ったことのある船頭に、バスガイド役をとのご相談です。
なるほど可航区間の分水路は、ほとんど文京区内ですから主催側としても問題ありますまいが、他にもご覧に入れたい魅力的な物件もあり、観光コースとしても一定の長さが必要ということも考えて、少し千代田区側にハミ出すコースを二通りご提案申しあげたところ、幸いにもOKをいただいたという次第。
●さて、何度かの打ち合わせを経てコースや実施日が固まったところで、2月には試験航行を兼ねた下見を行いました。
当日お客様に乗っていただくのと同じ艇で、分水路通航の安全確認と所要時間のカウント、各見どころで停止してもらう位置の確認などなど、ツアーの成功には欠かせない確認事項をおさらいします。
艇は北品川の船宿・平井の第十五平井丸。社長の平井実氏自らが操船、水道橋2号分水路の難所・クランク区間も不安なく通過。これだけ全長のある艇が、分水路を通るというだけでも興奮ものですが、社長の見事な舵さばきにも惚れ惚れさせられました。

●本番のご案内中はもちろん、カメラは構えられないので、お茶の水分水路の発進縦坑では以前の雪辱とばかり、写真を撮りまくる船頭。とはいっても、一番出来の良いのがこの程度ですから、やはり暗い中での撮影は難しい…。
同乗していたJTBスタッフの皆さんも、橋の裏側や分水路と、初めて見る景色の連続に、興奮の面持ちで本当に楽しそう。作り手が心から楽しめるツアーなら、参加される方にも充実した時間を提供できるに違いありません。
●こちらはシールド区間側の上部を撮ったものですが、自分で舵を握っているときとは違い、気持ちに余裕があるのか、以前は目につかなかったものに気づかされました。
セグメントの頂部、クレーンのレールの枠の向こうに、何か四角い板が…。銘板に見えたのですが、ここからでは確かめようがないのが残念。
第十五平井丸は、主機の他に照明用の発電機を持っているので、その明るいことったら! 私の艇とはくらべものになりません。

●そしてツアー初日、2月27日を迎えました。当初の天気予報では気温も低く、雨も心配されたので祈るような気持ちでいたところ、一転して快晴、気温もぐんぐんと上がり小春日和に! 続く2日目の3月6日も晴れ。各週平日の寒さが厳しかっただけに、天に感謝したくなるほどの幸運でした。
水道橋下流、分水路直上の公園で川面を眺めていたら、出港1時間前きっかりに第十五平井丸が到着。社長と乗組みの方に、手を振って挨拶します。
●ツアーの乗降場所は、水道橋駅の対岸にある、文京区管理の市兵衛河岸船着場。例の旧小石川河口に位置するだけあって、ポンツン桟橋には奥行きがあり、大人数が乗り降りしても余裕があります。
写真は2月27日午前便、地元CATVの同乗取材があり、その撮影風景。3月14日~20日の「City Studio ウォッチ!文京」、3月21日~27日の「してぃすた☆ON!」(文京区HP参照)で放送されるとのことです。
●出航時間を待つまでのお楽しみは、市兵衛河岸船着場を大手を振って(?)観察できること。見なれた場所ではあるものの、何といっても普段は入れないだけに、桟橋や階段をウロウロしてディテールを観察したり、そこらを撫でまわしたりとやりたい放題(笑)。
降り立ってみて初めてわかったものの一つが、階段脇の護岸に「市兵衛河岸船着場」と、石板製の立派な銘板があったことです。
●水道橋1号分水路につながる例のフタに目をやると、左側のそれが半開きになっているのに気付きました。どれくらいの重さなのか、一度開けてみたかったこともあり、手でヨイショと持ち上げてみると…ガランガランと大げさな音を立てて、空き缶が水面に落下。
どうやら増水時に空き缶が流れ込んで、つっかえていたようです。空き缶が落ちると、フタは元のとおりピタリと閉まりましたが、軽そうな見た目と違って、ズッシリ重い扉でした。

●フタはご覧のとおり、板に帯材を溶接した構造で、ヒンジの軸は割りピンで留められた単純明快なもの。まあ、これも水門の一種と見られなくもありません。超小型・上端ヒンジ付きフラップゲート、といったところでしょうか。
右側の小さなフタは、あえて開けてみなかったのですが、何だったのでしょう…。
イヤ、私の遊びはさておき、ツアーの話に戻りましょう。

●コースは潮位の関係もあり、2日間計4便のうち、3便が水道橋2号分水路、3月6日午前の便のみがお茶の水分水路を経由するコースとなりました。
各コースとも往復約4km、実質約1時間の設定としましたが、分水路だけでなく、神田川の復興橋梁や川景色を楽しんでいただくのも目的ですので、水道橋分水路コースは日本橋川分流点・小石川橋通架道橋に寄った後、お茶の水の丸ノ内線橋梁まで下って戻り、お茶の水分水路コースは昭和通り・和泉橋まで下ってUターンすることとしました。
●また、今回も杉浦貴美子氏にお願いして、ご案内のマップをデザイン・作成していただきました。
JTBスタッフの発案で、普通紙出力のものを最初にお配りしてツアー中の「閲覧・書き込み用」とし、到着後に「保存用」として塗工紙出力のものをお持ち帰りいただく、という方法は結果として大変よかったようで、マップの素晴らしい仕上がりとあいまって、好評をいただいたようです。
●写真は3月6日午前便、お茶の水分水路からの脱出風景。この日も2月27日に引き続き、NHKのクルーが取材に入り、関心の高さがうかがえました。放送は3月11日(金)、16:50~18:00の「ゆうどきネットワ-ク」という番組だそうです。
お陰さまで各便とも募集開始から間もなく満員となり、幸いにもお天気にも恵まれて、事故もなく無事終えることができたのは、本当にありがたい限りでした。ツアーに参加してくださった皆さん、ありがとうございました。ブログに記事をアップしてくださっている方もおられるようですので、機会を改めて紹介させていただきます。
●そして何より、船宿・平井の社長はじめ乗組みの方々、この企画を差配されたJTBスタッフ、また説明のための資料をご提供くださった文京区の方々に、御礼申し上げたいと思います。
特にJTBスタッフのきめ細かな仕事ぶりと、お客様の安全のためには手間とコストを惜しまない姿勢には、頭が下がる思いがしたものです。参加者の皆さんが今回のツアーを楽しんでくださったのなら、それはひとえにこの方々の功績によるものであります。
(23年2月6日・27日、3月6日撮影)
【3月11日追記】NHK「ゆうどきネットワーク」での放映日は、3月15日(火)に変更になったそうです。

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なるほど可航区間の分水路は、ほとんど文京区内ですから主催側としても問題ありますまいが、他にもご覧に入れたい魅力的な物件もあり、観光コースとしても一定の長さが必要ということも考えて、少し千代田区側にハミ出すコースを二通りご提案申しあげたところ、幸いにもOKをいただいたという次第。

当日お客様に乗っていただくのと同じ艇で、分水路通航の安全確認と所要時間のカウント、各見どころで停止してもらう位置の確認などなど、ツアーの成功には欠かせない確認事項をおさらいします。
艇は北品川の船宿・平井の第十五平井丸。社長の平井実氏自らが操船、水道橋2号分水路の難所・クランク区間も不安なく通過。これだけ全長のある艇が、分水路を通るというだけでも興奮ものですが、社長の見事な舵さばきにも惚れ惚れさせられました。

●本番のご案内中はもちろん、カメラは構えられないので、お茶の水分水路の発進縦坑では以前の雪辱とばかり、写真を撮りまくる船頭。とはいっても、一番出来の良いのがこの程度ですから、やはり暗い中での撮影は難しい…。
同乗していたJTBスタッフの皆さんも、橋の裏側や分水路と、初めて見る景色の連続に、興奮の面持ちで本当に楽しそう。作り手が心から楽しめるツアーなら、参加される方にも充実した時間を提供できるに違いありません。

セグメントの頂部、クレーンのレールの枠の向こうに、何か四角い板が…。銘板に見えたのですが、ここからでは確かめようがないのが残念。
第十五平井丸は、主機の他に照明用の発電機を持っているので、その明るいことったら! 私の艇とはくらべものになりません。

●そしてツアー初日、2月27日を迎えました。当初の天気予報では気温も低く、雨も心配されたので祈るような気持ちでいたところ、一転して快晴、気温もぐんぐんと上がり小春日和に! 続く2日目の3月6日も晴れ。各週平日の寒さが厳しかっただけに、天に感謝したくなるほどの幸運でした。
水道橋下流、分水路直上の公園で川面を眺めていたら、出港1時間前きっかりに第十五平井丸が到着。社長と乗組みの方に、手を振って挨拶します。

写真は2月27日午前便、地元CATVの同乗取材があり、その撮影風景。3月14日~20日の「City Studio ウォッチ!文京」、3月21日~27日の「してぃすた☆ON!」(文京区HP参照)で放送されるとのことです。

降り立ってみて初めてわかったものの一つが、階段脇の護岸に「市兵衛河岸船着場」と、石板製の立派な銘板があったことです。

どうやら増水時に空き缶が流れ込んで、つっかえていたようです。空き缶が落ちると、フタは元のとおりピタリと閉まりましたが、軽そうな見た目と違って、ズッシリ重い扉でした。

●フタはご覧のとおり、板に帯材を溶接した構造で、ヒンジの軸は割りピンで留められた単純明快なもの。まあ、これも水門の一種と見られなくもありません。超小型・上端ヒンジ付きフラップゲート、といったところでしょうか。
右側の小さなフタは、あえて開けてみなかったのですが、何だったのでしょう…。
イヤ、私の遊びはさておき、ツアーの話に戻りましょう。

●コースは潮位の関係もあり、2日間計4便のうち、3便が水道橋2号分水路、3月6日午前の便のみがお茶の水分水路を経由するコースとなりました。
各コースとも往復約4km、実質約1時間の設定としましたが、分水路だけでなく、神田川の復興橋梁や川景色を楽しんでいただくのも目的ですので、水道橋分水路コースは日本橋川分流点・小石川橋通架道橋に寄った後、お茶の水の丸ノ内線橋梁まで下って戻り、お茶の水分水路コースは昭和通り・和泉橋まで下ってUターンすることとしました。
●また、今回も杉浦貴美子氏にお願いして、ご案内のマップをデザイン・作成していただきました。
JTBスタッフの発案で、普通紙出力のものを最初にお配りしてツアー中の「閲覧・書き込み用」とし、到着後に「保存用」として塗工紙出力のものをお持ち帰りいただく、という方法は結果として大変よかったようで、マップの素晴らしい仕上がりとあいまって、好評をいただいたようです。

お陰さまで各便とも募集開始から間もなく満員となり、幸いにもお天気にも恵まれて、事故もなく無事終えることができたのは、本当にありがたい限りでした。ツアーに参加してくださった皆さん、ありがとうございました。ブログに記事をアップしてくださっている方もおられるようですので、機会を改めて紹介させていただきます。
●そして何より、船宿・平井の社長はじめ乗組みの方々、この企画を差配されたJTBスタッフ、また説明のための資料をご提供くださった文京区の方々に、御礼申し上げたいと思います。
特にJTBスタッフのきめ細かな仕事ぶりと、お客様の安全のためには手間とコストを惜しまない姿勢には、頭が下がる思いがしたものです。参加者の皆さんが今回のツアーを楽しんでくださったのなら、それはひとえにこの方々の功績によるものであります。
(23年2月6日・27日、3月6日撮影)
【3月11日追記】NHK「ゆうどきネットワーク」での放映日は、3月15日(火)に変更になったそうです。

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コメント
天気も良く
Re: 天気も良く
>PWC乗りの土建屋 さん
こちらこそ桟橋では失礼しました。
本当にお天気には恵まれて、皆さんにも楽しんでいただけたようで、何よりでした。
もし次回がありましたら、ぜひ参加していただきたいです。
こちらこそ桟橋では失礼しました。
本当にお天気には恵まれて、皆さんにも楽しんでいただけたようで、何よりでした。
もし次回がありましたら、ぜひ参加していただきたいです。
はじめまして
この企画に参加させてもらった者です
TVや雑誌で見て、こんな企画があったらいいなーがこれでした
タイトルバックの写真ですが私を含めて撮影に夢中で誰も撮られてる事に気がついてません
本当に楽しかったです!ありがとうございます
リンクもいただきました♪
TVや雑誌で見て、こんな企画があったらいいなーがこれでした
タイトルバックの写真ですが私を含めて撮影に夢中で誰も撮られてる事に気がついてません
本当に楽しかったです!ありがとうございます
リンクもいただきました♪
Re: はじめまして
>106さん
ご参加いただき、またリンクしていただきありがとうございました。
皆さんが楽しまれているご様子を拝見して嬉しくなり、トップに掲げさせていただきました。
またご縁がありましたら、よろしくお願いいたします。
ご参加いただき、またリンクしていただきありがとうございました。
皆さんが楽しまれているご様子を拝見して嬉しくなり、トップに掲げさせていただきました。
またご縁がありましたら、よろしくお願いいたします。
コメントの投稿
僕も分水路ツアー出席したかったです。
PWCだけでは物凄く不安があるので
機会がございましたら参加させてください。