「水路をゆく」の恩人?

●4月2日にふと思い出して書いたとおり、本日12日は、旧ブログより数えて五周年の日。おかげさまを持ちまして、つつがなくこの日を迎えることができました。ありがとうございました。これからも、よろしくお願いいたします。
悔しいことに、過去ログの納経は成りませんでした。もう一つ、節目ということで何かしようとたくらむ件ですが、まだ本決まりとなっておらず、これも後日お話できればと思っております。段取りが悪くて申しわけないです。
というわけで、今宵はつらつら思い出話をして、お茶を濁そうかと思います。お付き合いいただければ幸いです。
【↓「続きを読む」をクリックしてご覧ください】
●ブログを始めたきっかけは、以前、SHOOTIのインタビューでも書かせていただいたように、周りも始めたから自分もやってみようか、という感じで、ある日何となく始めたことは本当(何しろ、平日の午後に始めたというサボリっぷり。すいません、仕事がすごくヒマな日があったのです、もうしません)なのですが、なぜ、川走りのことをタレ流してみようと思い立ったかと言われると、一人の人物のひとことが、背中を押してくれたから、ということになります。
●5年前にお話ししたように、平成の初めごろから江戸川を攻めたりしていたのですが、そのころはこの遊びに対して、きわめて無意識過剰で、ただ熱に浮かされたように川を走っていただけであり、もちろん、よもや人様に公表できるようなモノであるとは、思いもよりませんでした。
●それがあるとき、船頭の古くからの知り合いで、堀内ぶりるという人がおりまして――もの言いがついたら、名前は伏字にするかもです、はい――、以下敬意を表して、ぶり先生と呼ばせていただきますが、そのぶり先生が、船頭の川走り話に、いたく感じ入ってくれたわけです。
「それって、すごいことじゃないか!」と。
●ちなみに、ぶり先生というのは、若いころから文章をものしたり、誌面のデザインをしたりする、まあそういう筋の人であり、いろいろな意味で強烈な人でもあったわけですが、曰く、
「船で川から街をめぐるなんて、昔の粋人や文士のようだよ。趣味の極みと言ってもいい」などと、感に堪えないといった様子。
●実のところ、いま一つピンと来なかった船頭も、そこまで関心を寄せてくれれば、悪い気はしません。ぶり先生、これは記事にする価値がある、自分が書いて雑誌社に持ち込むから、船を出してみないか、との提案。
そりゃ面白い! ようがす、その話乗った! と、当時三浦に置いていた艇を東京に回航し、神田川・日本橋川・小名木川をめぐったのが、ちょうど10年前の夏。当時ゼンリンから発行されていた、地図の雑誌・季刊「ラパン」の秋号に「モーターボートで往く 東京の水路」と題した3ページの記事が載ったのは、10月も半ばのことでした。
●扉ページは、夏空の下に広がるレインボーブリッジ。「川から見た東京の姿。モーターボートで繰り出すと、今までとは違った街の風景が見えてきた。」というリードで始まる文章を読み返してみると、震災復興橋たちや、河畔にそびえる古い建物など、歴史的建造物に注ぐ熱いまなざしが、いかにも古物好きなぶり先生らしい。
なぜか船頭は、「橋マニア」として紹介されている(笑)。伊東孝氏の著書「東京の橋」などを肴に、ぶり先生とよく語り合ったことを思い出させました。
●話を戻して、今なお、心をわしづかみにされているのが、SHOOTIのインタビューでも要約して紹介した、結びの一文です。
「川や運河、そして湾内から東京を眺め、この街に対する愛着が深くなった感じがする。それは宇宙飛行士が宇宙から地球を眺めたときの気持ちに似ているのかもしれない……というのはおおげさか。」
私の川遊びは、もちろん私、船頭自身の満足のためにしているのですが、もしかしたら他の人が、違った見方から喜んでくれることなのかもしれない…。まあ、カン違いかもしれないにせよ、そう思わせてくれて、今まで5年間、背中を押し続けてくれたのは、ぶり先生、あなたのこの言葉です。ありがとう!

にほんブログ村

●それがあるとき、船頭の古くからの知り合いで、堀内ぶりるという人がおりまして――もの言いがついたら、名前は伏字にするかもです、はい――、以下敬意を表して、ぶり先生と呼ばせていただきますが、そのぶり先生が、船頭の川走り話に、いたく感じ入ってくれたわけです。
「それって、すごいことじゃないか!」と。
●ちなみに、ぶり先生というのは、若いころから文章をものしたり、誌面のデザインをしたりする、まあそういう筋の人であり、いろいろな意味で強烈な人でもあったわけですが、曰く、
「船で川から街をめぐるなんて、昔の粋人や文士のようだよ。趣味の極みと言ってもいい」などと、感に堪えないといった様子。
●実のところ、いま一つピンと来なかった船頭も、そこまで関心を寄せてくれれば、悪い気はしません。ぶり先生、これは記事にする価値がある、自分が書いて雑誌社に持ち込むから、船を出してみないか、との提案。
そりゃ面白い! ようがす、その話乗った! と、当時三浦に置いていた艇を東京に回航し、神田川・日本橋川・小名木川をめぐったのが、ちょうど10年前の夏。当時ゼンリンから発行されていた、地図の雑誌・季刊「ラパン」の秋号に「モーターボートで往く 東京の水路」と題した3ページの記事が載ったのは、10月も半ばのことでした。
●扉ページは、夏空の下に広がるレインボーブリッジ。「川から見た東京の姿。モーターボートで繰り出すと、今までとは違った街の風景が見えてきた。」というリードで始まる文章を読み返してみると、震災復興橋たちや、河畔にそびえる古い建物など、歴史的建造物に注ぐ熱いまなざしが、いかにも古物好きなぶり先生らしい。
なぜか船頭は、「橋マニア」として紹介されている(笑)。伊東孝氏の著書「東京の橋」などを肴に、ぶり先生とよく語り合ったことを思い出させました。
●話を戻して、今なお、心をわしづかみにされているのが、SHOOTIのインタビューでも要約して紹介した、結びの一文です。
「川や運河、そして湾内から東京を眺め、この街に対する愛着が深くなった感じがする。それは宇宙飛行士が宇宙から地球を眺めたときの気持ちに似ているのかもしれない……というのはおおげさか。」
私の川遊びは、もちろん私、船頭自身の満足のためにしているのですが、もしかしたら他の人が、違った見方から喜んでくれることなのかもしれない…。まあ、カン違いかもしれないにせよ、そう思わせてくれて、今まで5年間、背中を押し続けてくれたのは、ぶり先生、あなたのこの言葉です。ありがとう!

にほんブログ村
- 関連記事
-
- 水郷行きたいです
- 造船番長のリーゼントが
- 「水路をゆく」の恩人?
- 飛行船を追いかけて
- ふたたび予告編
コメント
執念
5周年おめでとうございます。
継続は力・・・素晴らしいです。
SHOOTIの記事よみました。なぜか外輪太郎さんは
私よりひとまわりは上だと勝手に想像していました。
文章が大人だからでしょうか・・。(^^;
これからも素敵な川走り記事、楽しみにしています♪
SHOOTIの記事よみました。なぜか外輪太郎さんは
私よりひとまわりは上だと勝手に想像していました。
文章が大人だからでしょうか・・。(^^;
これからも素敵な川走り記事、楽しみにしています♪
Re: 執念
>bittercupさん
ありがとうございます。ええ…、見習っていただけるような部分は、あまりないと思われるタレ流しぶりではありますが、これからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。ええ…、見習っていただけるような部分は、あまりないと思われるタレ流しぶりではありますが、これからもよろしくお願いいたします。
Re: 5周年おめでとうございます。
>エドルネさん
ありがとうございます。こちらこそ、いつも水辺の記事を楽しみに拝見しています。
いやもう、何と申し上げてよいか…。至らない後輩ですが、これからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。こちらこそ、いつも水辺の記事を楽しみに拝見しています。
いやもう、何と申し上げてよいか…。至らない後輩ですが、これからもよろしくお願いいたします。
No title
5周年、おめでとうございます。
パドルさんの記事を最初に読んだのはいつだったのだろうか。。。
神田川水面から見た聖橋の姿に引き込まれました。
私の好奇心をいっぱい満足させてくださっているパドルさんに感謝。
これからも大いに楽しませてください。
パドルさんの記事を最初に読んだのはいつだったのだろうか。。。
神田川水面から見た聖橋の姿に引き込まれました。
私の好奇心をいっぱい満足させてくださっているパドルさんに感謝。
これからも大いに楽しませてください。
おめでとうございます。
5周年、おめでとうございます。
外輪太郎さんのブログを読み始めて、だいぶ経ちますが楽しい記事をありがとうございます。
まだ、納経出来ていないようですが、そちらも楽しみにしていますので、これからも頑張って下さい。
外輪太郎さんのブログを読み始めて、だいぶ経ちますが楽しい記事をありがとうございます。
まだ、納経出来ていないようですが、そちらも楽しみにしていますので、これからも頑張って下さい。
Re: おめでとうございます。
>hiro.jpさん
ありがとうございます。坂道と川、水陸の違いはあれ、何かに惹かれ続けるhiro.jpさんの記事に近いものを感じて、ときどきお邪魔させていただいています。納経されたのですね、うらやましい…。私も写経に励みますので、これからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。坂道と川、水陸の違いはあれ、何かに惹かれ続けるhiro.jpさんの記事に近いものを感じて、ときどきお邪魔させていただいています。納経されたのですね、うらやましい…。私も写経に励みますので、これからもよろしくお願いいたします。
Re: No title
>がーさん
ありがとうございます。私も、殿の記事を初見したのがいつだったのか、はっきり思い出せないほど長いお付き合いになってしまいました。殿ご一家には、Doblog時代から一方ならぬお世話になり、船頭足を向けて…いや船尾を向けて寝られません。これからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。私も、殿の記事を初見したのがいつだったのか、はっきり思い出せないほど長いお付き合いになってしまいました。殿ご一家には、Doblog時代から一方ならぬお世話になり、船頭足を向けて…いや船尾を向けて寝られません。これからもよろしくお願いいたします。
コメントの投稿
パソコンで5執念と変換されましたが、水上から綴られた当ブログはまさに執念のたまもの。
見習いたいものです。