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飛行船を追いかけて

30001.jpgお天気に恵まれた4日間となりましたが、皆さんも楽しく過ごされたことと思います。ここで一つ、お休みの最終日にふさわしく、浮世離れ(?)したお話をさせていただきましょう。

昨日5月4日は、久々に大河川の遡上を楽しんできたのですが、そのお話はいずれご報告するとして、帰路、隅田川に入ってからのこと。

夏日と言ってよい好天ながら、靄が濃くかかり、写真に撮るとまるで曇り空のように写ってしまう空模様。そろそろ日も傾いて、風も冷たくなってきたころ、浅草花川戸あたりまで下ってきたら…。

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30002.jpg西岸はるか南のほうから、豆粒ほどの飛行物体がこちらに向かってきました。飛行船だ! 日本飛行船のツェッペリンNT号ですね。 

墨田タワー…もとい、スカイツリーでも見物に来たのかしらと、横目で見つつ吾妻橋を過ぎ、さらに下っていると…。


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飛行船は、浅草上空でくるくるとその場回頭をしたと思ったら、今度は隅田川に沿って、なんと我が艇の上空を南下し始めました。

頭上に全長75mの巨体を仰ぎながらの川下り、これはなかなか見られないシチュエーション。
気嚢の側面両舷には、漫画「名探偵コナン」の広告が貼り付けられています。帰宅後、同じく日本飛行船の遊覧クルーズ情報を見てみたら、映画「天空の難破船」の封切りに合わせた装いだそうで、4月6日から就航しているのだとか。知りませんでした!

30004.jpg当然ながら飛行船の方が早いので、全速に近い速度で下りながらも、艇は次第に引き離されてゆきます。

どこに行くのだろうと、適わぬこととは知りながら、必死に追いかける船頭。もう川景色そっちのけで、飛行船に夢中です。




30005.jpg飛行船は、この後も隅田川西岸を南下し続けて、ビルの向こうに見えなくなってしまいました。

こんな間近に飛行船を見たのは初めてなので、自分でも意外なほどに興奮してしまい、飛行船が視界から消えたときは、ちょっとがっかりしてしまったほど。先の日本飛行船の記事によると、コナンの広告をつけての就航はゴールデンウィーク中とのこと。宣伝効果は絶大だったことでしょう。


30006.jpg隅田川から隅田川派川に入り、相生橋をくぐったところで、飛行船に再会。なんと、晴海のマンション群の向こうに、垂直降下しているじゃないですか! 空き地になっている、旧国際展示場のあたりに降りるのかしら? テンションが一気に急上昇。

このときはお恥ずかしいことに、飛行船が晴海を繋留地としていることを知らなかったので、街中に飛行船が降りて来るというだけで、大興奮してしまいました。

ビル街の飛行船と言えば、ニューヨークのエンパイヤステートビルのてっぺんが、飛行船の繋留塔として設計されており、船首ハッチから乗客が出入りしている想像図を、戦前の科学雑誌の図解で見たことが思い出されました。まあ、それはないにしても、ビル街に飛行船が沈んでゆくというだけでも、もう興奮のきわみ。これはゼヒ、見に行かなければ!

30007.jpg
とは言うものの、この日は長時間の航行をしてきた後だったので、艇の燃料残に不安があったため、ここはこらえてまっすぐ帰港。飛行船見物は夜となってしまいました。

人気のない晴海の埠頭沿いを、奥へ向かってゆくと…うおお、デカイ!
全長75.1m、幅19.7mの巨鯨が、マスト車に船首を繋いで、街明かりをバックに静かに横たわっているのを目にし、ただただ感動。この写真は、ちょっとカメラの感度を上げすぎたので、粒子が粗くなってしまいました。

30008.jpgもう一台のカメラで、少し感度を下げて撮ってみました。暗くなりましたが、こちらの方がシャープに仕上がったようです。マスト車の中では、地上勤務の方々が、突風に備えて夜通しの警備をしているのでしょう。ご苦労さまです。

繋留地である駐車場の周りは、胸の高さほどのフェンスで囲まれていたので、その上にカメラを据えて撮ることができたのは幸いでした。手持ちでは、ブレてものになりませんからね。

30009.jpg
ゴンドラから前のツェッペリン越しに、レインボーブリッジの電飾を望んで。

ちょっとブレてしまいましたが、この一枚、気に入ってしまいました! 週末までのタイトル画像にさせていただきます。

30010.jpgおまけ航路情報。
豊洲運河を通ったら、新しくなった豊洲橋の南詰近く、芝浦工大の横に、ポンツン桟橋が新設されていました。

豊洲地区運河ルネサンス計画書」(PDF)の「4.水域の利用に関する構想」によると、「船等の拠点の形成」として、「運河クルーズや多目的桟橋の管理をする。豊洲と他地区とを結ぶ船等の発着場等に活用。」とあり、この地点に桟橋を造ることが示唆されているので、同計画に沿ったものなのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(22年5月4日撮影)


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タグ : 隅田川隅田川派川豊洲運河飛行船

コメント

No title

おお、素早い。最近ですよね晴海に来たの。
桶川を係留地にしていたのと同じ船体なんでしょうか。手が届く場所に移動してきてもやはり遊覧飛行には手が届きませぬ。。。

Re: No title

世界で3隻しかないそうですから、国内では唯一の船なのだと思います。
まさか都心のビル街を背にした飛行船が見られるなんて、想像だにしなかったので嬉しかったです。
そういえば、以前飛行機に乗った阿見の飛行場って、これのご先祖であるツェッペリン伯号が寄港したところなんですね。

No title

わたくしも、、職場があれなだけにツェッペリンが近付くと仕事どころじゃありません(笑)

Re: No title

>すぎちゃんさん
お気持ちわかります。もし近くで働いていたら、お昼休みに走って見に行ってしまいそう。
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