分水路打通作戦【お茶の水分水路編】…11

(『分水路打通作戦【お茶の水分水路編】…10』のつづき)

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最後の屈曲区間を抜けると、おお、水道橋下流の開口部、水道橋1号分水路との接続点が見えてきた! 先週のタイトルでも紹介しましたが、よく晴れた穏やかな日とあって、射し込んだ陽光がくっきりと線を作っており、1km近い闇の世界を抜けてきた者にとっては、まるで希望そのもののよう

外の乾いた空気が、鼻腔を快くくすぐり、お天道様の下への里心をゆさぶられる瞬間でもあります。

26133.jpg上の写真の区間は、完全に土をかぶってはおらず、本流側の一部が外部に露出している部分でもあります。右の写真は、北岸、開口部の直上から下流側を見たところ。

露出部分の天端は、本流を眺められる河畔のテラスになっているのですが、何か差し障りがあるのか、ご覧のとおり入口は鎖錠されて、利用することはできません。
撮影地点のMapion地図

26134.jpgそして開口部の真上は、何でも神田上水の石樋をイメージして作られたという、水の流れるオブジェを中心に据えた小公園。位置的に、水道橋北東角の橋詰広場的なスペースになっているので、ベンチに憩う人も少なくありません。

そういえば、先ほどくぐってきた昌平橋下流の吐口直上も、桜の植わった小公園となっていました。お茶の水分水路の基点と終点が、どちらも公園に整備されているあたりにも、やはり、分水路界のエリートとの思いを、補強するのであります。

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お 茶 の 水 分 水 路、完 走。
…で、「分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…1」に続くわけですが、正直に書きますね。

ここで外に出てしまいたかった。すんごく。

いや、誤解しないでください、楽しかったんです。やはり自艇で通るのって、他人様のフネで来るのとは違った充実感があって、楽しめたのはもちろんなのですが、例の「呼ばれていない」プレッシャーは想像以上で、もう何だか、気持ちがくじけたと言うか。
分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…9」で、情けない弱音を吐いていたのを、あるいは妙だと思った方もおられたかもしれませんが、お茶の水分水路の1300mで、精神力の結構なカサを費やしてしまっていた、というわけです。

26136.jpgやはり、「呼ばれていない」と感じた水路に、水路バカ魂――言い換えれば、見栄とヤセ我慢だけで入るものではない、ということを、痛感した次第。…でも、いずれまた、行ってみたいなあ…。

遠く徳川治世の初め、本郷台を掘り割る大土木工事によって、切り開かれた神田川・仙台堀。今回自らくぐってみて、お茶の水分水路が、現代の神田川開鑿、第二の仙台堀と言っても過言でない、大工事であったことが実感できました。
分水路界のエリート、お茶の水分水路! 巨大な土圧に耐えながら、この台地の地下深く、静かに可航水路が息づいていることを思うと、「呼ばれていない」苦い思いを噛みしめつつも、愉快な気持ちになるのです。


(22年3月14日撮影)

(『お茶の水分水路覚え書き』につづく)

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タグ : お茶の水分水路 分水路 神田川

コメント

No title

照明のあるトンネルでも長く続けば閉塞感を感じますが、
暗闇の水路ではなおさらでしたでしょうね。
ご苦労様でした。

Re: No title

>bittercupさん
恐縮です、自発的に入った水路とは言え、何かソリの合わないところがあり、少々くたびれました。お腹いっぱい楽しめたのは、もちろんなのですが。

暗い水路に入るには許しが必要

神田川の分水路は暗渠となってるのでエンジンで動く船には照明器具をつけておかないと事故の恐れがある。分水路のトンネルに入るには許可がないとダメなんだ。

Re: 暗い水路に入るには許しが必要

>タクロウさん
分水路の通航に関する件については、「神田川・分水路の通航について」
http://suiro.blog27.fc2.com/blog-entry-794.html
にまとめてみましたのでご覧ください。
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