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朝潮運河の浚渫風景

(『旧水上警察署にお詫びしたい件』のつづき)

27041.jpg桜探しとは言いながら、その実あんまり桜に縁のない水路徘徊、何かピンと来るものがあって、朝潮運河にも入ってみることに。

おなじみ赤い扉体のスイングゲート、朝潮水門を抜けてみると…。



27042.jpg新月島運河との丁字流、港湾の面影が急速に薄れてゆくこの界隈としては、珍しくクレーン付き倉庫が残っている一角を背に、停泊している台船と曳船を発見。

台船の上では、搭載ユンボが盛んに動き回り、水面にアームをくぐらせては水しぶきを上げています。浚渫だ!
航行の安全を約束してくれる浚渫は、水路好きにとって慶事以外の何物でもありません。感謝しつつも、嬉しくなってつい近づいてしまいました。

27043.jpgここはじっくり観察してやろうと、ユンボのよく見える反対側に回って、スロットルを戻し漂泊。

ちょうど、アームが水面に差し込まれたところでした。おおお、随分深くもぐるなあ…、そうそう、ちょうど角のところ、土砂が堆積して浅かったんだよね、などと、まるで耳掃除をされる人のようなことを一人ごちつつ、ニヤケながらシャッターを切る変態(?)船頭。

27044.jpg
あれ? 泥をすくい上げていないような気が…。よく見ると、掘り出した泥を運搬する艀も見えないし、何か妙です。もしかして浚渫ではなく、何か別の工事なのかしら? まあ、楽しかったしいいか…。

ふと我に返ると、ここだけで10枚も写真を撮ってしまっていました。
撮影地点のMapion地図

27045.jpg浚渫現場を離れて北上すると、晴月橋を挟んで固まっている、小屋付き桟橋群の前を通ります。

ロータリーボート・第十一あかつきをはじめ、魅力的な小型曳船たちの船溜だったここも、原木の筏輸送が廃されたことにより、今や一隻の船影もなく、寂しいかぎりです。

繋ぐフネブネも去ったとなれば、この桟橋群も早晩、撤去される運命なのでしょう。
時代の流れと言われれば、致し方のないことではあります。個人的には、願わくばここが、あらぬ再利用をされて痛ましいむくろを晒すことのないよう、安らかに眠らせてあげてほしい…正直、そんな気持ちになりました。


(22年3月22日撮影)

(『桜探し散策で…5』につづく)

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タグ : 朝潮運河浚渫船曳船

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