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分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…9

(『分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…8』のつづき)

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開口部から外界、神田川本流の水面を見たところ。ああ、懐かしいシャバ(笑)だ…。

スケールというのか、オイルボールというのでしょうか、あの真っ黒な垢の固まりみたいなものが、水面に点々と浮いているのが見えますね。水の透明度は、それほど低くなかったのですが、こんなにコンディションのよくない神田川を見るのは、久しぶりです。上流で何かあったのでしょうか。

26057.jpg今日はもうお腹いっぱい!
とにかくいったん外界へ出たい!


「打通作戦」なる大げさなお題を掲げたのなら、呑口まであと300m弱を進むべきだったのでしょうが、とるものもとりあえず、分水路とは距離を置きたい気分になっていました。実はあんまり「呼ばれて」いなかったのかもしれません。

本流も首都高の下ですから、闇の世界から一転、さんさんたる陽光の下…とはいかなかったものの、外界の空気を吸って、ホッと一息。しばらくエンジンを中立にして、開口部を呆けたように見つめてしまいました。
おおむね1300mの暗闇航行、これにて打ち止めであります。
撮影地点のMapion地図

26058.jpg気分もだいぶ落ち着いてきたので、一服しながら、微速で神田川を下ることにしました。船河原橋上流、西岸の護岸工事もほぼ終わったようで、現場を囲っていた鋼矢板もほとんどが取り去られ、白い肌も美しい切石風仕上げの護岸が、姿を現していました。

ん? まだ残っている鋼矢板の上に乗った、この機械は何でしょう。銘板には「サイレント・パイラー」とあります。鋼矢板を抜き差しする機械のようですね、初めて見ました!

26059.jpg
真横から眺めると、仕組みと各部の働きが想像でき、実に楽しいものが。

右のいくつかの足で、鋼矢板の上端をつかんで自らをしっかり固定し、左のクチバシで抜きたい矢板をくわえて、シリンダーの油圧でぐいっと持ち上げるのですね。機械は恐らく左右方向に伸縮する構造で、尺取虫のように、少しづつ左へ後ずされる構造になっているのでしょう(…で、あってますか?)。

26060.jpg水道橋2号分水路呑口の対岸に開口する、江戸川橋分水路の吐口の一つ。飯田橋交差点の歩道橋からもよく見えますから、ご存知の方も多いでしょう。

そういえば、この分水路、呑口は江戸川橋の堰の上に開口しているので、抜けることはできませんが、下流は確か、飯田橋のあたりに開いているんですよね。
もうウンザリしたはずなのに、実は懲りていませんでした。またの機会に、挑戦してみるとしましょう。
撮影地点のMapion地図

ええ…、分水路打通作戦、これで終わりではありません。続きはわけあって、またの機会とさせていただきますが、今は、分水路が取り持つご縁で、とだけ申し上げておきたいと思います。
ありがとう、水道橋分水路。

(22年3月14日撮影)

(『新装「にっぽん丸」来航』につづく)

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タグ : 水道橋分水路江戸川橋分水路神田川分水路高架下水路

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