曲がった橋が気になる
●「芝浦運河点描…2」で、「東京南部の水路群も、しばらく訪ねていないので、機会があったらまた、見て回りたいですね。」と書きましたが、去る12月13日、ようやくその機会が訪れました。
羽田空港もほど近い、南端部の水路たちは、京浜間内水ルートの途中に位置することもあって、昔から幾度も訪ね、また旧ブログでも何度かご紹介しましたが、まだ入ったことのない船溜や小水路がいくつか残っており、以前から気にかかっていたのです。
まあ、例の如く「水路に呼ばれていない」と感じると、何度その前を通ってもスルーする小心者ですので、入れるかどうかは現地に着いてからの出たとこ勝負ではありますが、潮時とのあんばいもよろしく、久方ぶりの未踏破水路探訪となりました。
前日12日の天気予報では、13日は最高気温12℃、晴れのち曇りとのこと。12日は最高気温18℃の小春日和、14日から気温10℃を切り、いよいよ冬将軍到来とのことで、本格的に寒くなる前に一度出ておこうと、例によって着ぶくれての出港であります。
●砂町運河に出て空を見上げ、雲たちの見事な造形に惹かれて一枚。上空のおそらく高高度には筋状の雲が走り、いかにも高空の気温が低く、風も強そうな空模様です。
北上・福地運河では、楽しめたものの雨にたたられただけに、青空の下に広がる爽やかな水路風景には、やはり、癒されるものが…。晴天あってこその水路ですよ、ええ。
●砂町運河を西へ進むと、ご覧の漣橋なる桁橋をくぐります。さんざんくぐっているなじみの橋で、個人的には特に惹かれるものもないため、最近まであまり意識しなかったのですが…。
去る5月に「神田川分水路まつり」で同行してくれた友人のD君が、「こんなふうに曲がった橋は、そうそうありませんよ、珍しい!」と言ってしきりに写真を撮り、えらく気に入っていたのをふと思い出して、ちょっと引っ掛かってみる気になりました。
「橋の裏側」番外編とまいりましょう。

●う~ん、改めて眺めてみると、確かに凄いヘニョ曲がりようだ…。
一方への単純なカーブではなく、S字と言ってよいその波打ちぶりのインパクトは、こうして裏から眺めると、思った以上に印象が強く、箱桁であることも手伝ってか、蛇がうねっているよう。「蛇行」という文字が、これほどしっくり来る構造物も、そうそうないことでしょう。

●桁側面の波打ち具合もグッド。道路や線路が曲がっていても、桁自体は直線状のものを組み合わせていることが少なくないのですが、こんな微妙な曲がり方でも、ちゃんと曲面に加工した桁を使っているあたり、何だか惹かれるものが。
●まあ、首都高の高架桁は、スペースの制約などの理由で、曲がっている区間が多いのはご存じのとおりですし、漣橋の近くにも、あけぼの水門をまたぐ京葉線の曲がったトラス橋があったりと、今や曲がった橋自体は珍しくも何ともないのでしょう。
しかし、運河をまたぐ純粋な橋梁で、しかもさして長くないこの橋が、S字にぐにゃりと曲げられている眺めは、やはり他とはちょっと違う雰囲気で、何か空間が歪んでいるような、SFじみた妄想に引き込まれそうな魅力がありました。
ちなみに、江東区HPの「漣橋」によると、長さ124.3m、幅員15.8m、平成6年3月竣工とのこと。下のMapion地図リンクも見てください、当り前ではありますが、ちゃんと曲がって描かれています!
【撮影地点のMapion地図】
●漣橋とお別れして、同じく砂町運河、頭上に首都高9号深川線が通る橋、三ツ目通りを渡す七枝橋をくぐっていたら、鳶のお兄さんたちが足場を構築中。桁の再塗装でもするのかな?
この日は、この七枝橋をはじめとして、いくつか興味深い工事の現場を見ることができました。羽田への道々、順次ご紹介しましょう。
(21年12月13日撮影)
(『東雲運河の工事』につづく)

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羽田空港もほど近い、南端部の水路たちは、京浜間内水ルートの途中に位置することもあって、昔から幾度も訪ね、また旧ブログでも何度かご紹介しましたが、まだ入ったことのない船溜や小水路がいくつか残っており、以前から気にかかっていたのです。
まあ、例の如く「水路に呼ばれていない」と感じると、何度その前を通ってもスルーする小心者ですので、入れるかどうかは現地に着いてからの出たとこ勝負ではありますが、潮時とのあんばいもよろしく、久方ぶりの未踏破水路探訪となりました。
前日12日の天気予報では、13日は最高気温12℃、晴れのち曇りとのこと。12日は最高気温18℃の小春日和、14日から気温10℃を切り、いよいよ冬将軍到来とのことで、本格的に寒くなる前に一度出ておこうと、例によって着ぶくれての出港であります。

北上・福地運河では、楽しめたものの雨にたたられただけに、青空の下に広がる爽やかな水路風景には、やはり、癒されるものが…。晴天あってこその水路ですよ、ええ。

去る5月に「神田川分水路まつり」で同行してくれた友人のD君が、「こんなふうに曲がった橋は、そうそうありませんよ、珍しい!」と言ってしきりに写真を撮り、えらく気に入っていたのをふと思い出して、ちょっと引っ掛かってみる気になりました。
「橋の裏側」番外編とまいりましょう。

●う~ん、改めて眺めてみると、確かに凄いヘニョ曲がりようだ…。
一方への単純なカーブではなく、S字と言ってよいその波打ちぶりのインパクトは、こうして裏から眺めると、思った以上に印象が強く、箱桁であることも手伝ってか、蛇がうねっているよう。「蛇行」という文字が、これほどしっくり来る構造物も、そうそうないことでしょう。

●桁側面の波打ち具合もグッド。道路や線路が曲がっていても、桁自体は直線状のものを組み合わせていることが少なくないのですが、こんな微妙な曲がり方でも、ちゃんと曲面に加工した桁を使っているあたり、何だか惹かれるものが。
●まあ、首都高の高架桁は、スペースの制約などの理由で、曲がっている区間が多いのはご存じのとおりですし、漣橋の近くにも、あけぼの水門をまたぐ京葉線の曲がったトラス橋があったりと、今や曲がった橋自体は珍しくも何ともないのでしょう。
しかし、運河をまたぐ純粋な橋梁で、しかもさして長くないこの橋が、S字にぐにゃりと曲げられている眺めは、やはり他とはちょっと違う雰囲気で、何か空間が歪んでいるような、SFじみた妄想に引き込まれそうな魅力がありました。
ちなみに、江東区HPの「漣橋」によると、長さ124.3m、幅員15.8m、平成6年3月竣工とのこと。下のMapion地図リンクも見てください、当り前ではありますが、ちゃんと曲がって描かれています!
【撮影地点のMapion地図】

この日は、この七枝橋をはじめとして、いくつか興味深い工事の現場を見ることができました。羽田への道々、順次ご紹介しましょう。
(21年12月13日撮影)
(『東雲運河の工事』につづく)

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