北上運河閘門めぐり…4

(『北上運河閘門めぐり…3』のつづき)

19021.jpg北側、定川に面した扉体を見て。こちらは崩壊の程度が少なく、ツタもからまっていないので、ディテールがよくわかります。
タイヤのフェンダーがぶら下がっているところを見ると、手すりを杭代わりにして、小舟が繋留されていたのかもしれません。タイヤの大きさとくらべると、扉体がいかに小さいかが実感できますね。

おりしも満潮に向かう時刻、扉体が開け放しとあって、運河に入り込む流速は相当なもの。私の艇で、この狭い径間を、しかも流れを下る形で抜けろといわれたら、ちょっとためらうかもしれません。

19022.jpg扉体の上に突き出た、注水用スルースバルブのメカニズムをアップで。
釜閘門のそれは、スピンドル(ネジ棒)によってバルブを上げ下げする方式でしたが、こちら大曲閘門は、ラチェットでずり下がるのを支えながら、ラックによって引き上げるやり方なのですね。

ラチェットの軸が四角く切られていたので、ここにクランクを差し込んで巻き上げたのでしょう。ラックの鞘が、ご覧のように木製なのも珍しい感じがします。

19023.jpg
マイタゲートのヒンジと言うか、軸受周りを見る機会がなかったので、しげしげと眺め回してしまいました。一見したところでは、軸は鋼管で、中にはセメントのようなものが詰められているように思えます。

軸と、そのぐるりを囲む金物や、台座となっている石材の間には、ずいぶんすき間が開いていて、案外ラフに造ってあるものだなあ、と感じました。これで水密が大丈夫なのかと不安になりましたが、二枚の扉体同士が斜接して、水圧がかかったときに、両岸方向にグッと押し付けられ、ここで初めて水密が効くような構造になっているのだと思われます。普段は少しグラグラしているくらいが、軽く開閉させられるのでよかったのかもしれません。

19024.jpg開閉装置も、もちろん手動です。この写真だけでは、わかりにくいと思いますが、いちおう観察結果をご報告しますと…。

向こうに見える、ロッド(アームと呼んだ方がいいかな)が貫いている箱が、言わばウインチになっており、ロッドの上に渡されたワイヤーをたぐり寄せて、扉体を引っ張るような仕組みになっているのです。長いレバーでも付けておけば、軽く開けられそうな小さな扉体なのに、ずいぶんと凝ったからくりにしたものですね。

19025.jpg北側ゲートから、釜閘門を望んで。大きな管理橋があるせいか、向こうから大曲閘門を眺めたときより、はっきりと見ることができました。

けっこうな流れがあるにもかかわらず、川面には鴨たちの群れが悠然と泳ぎ、両岸に疎林や茂みが見られることもあって、ひなびた、のどかな川景色が楽しめました。


(21年12月3日撮影)

(『北上運河閘門めぐり…5』につづく)

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タグ : 北上運河 大曲閘門 閘門

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