浪花濃厚水路…6

(『浪花濃厚水路…5』のつづき)

15176.jpg鋼矢板むき出しの「運河の曲がり角」には、たわたわに歪んで、あまり用を成していなさそうなカーブミラーと、「東横堀川」という河名表示が。その右(下写真)には「道頓堀川」の表示も。

ここで船長さん、「皆さん、『道頓堀川』と書いてある下あたり、鉄の棒みたいなのが何本か立っているのが見えますね?」。鉄の棒なんて…と思ったのか、ほとんどのお客さんは関心なさそうな様子。
船長さん、ここでボリュームアップして、
「実はあの棒の下で、淡水真珠の養殖をしているんです!」
まあ、驚いたのなんの! 見向きもしなかったお客さんまで、声を揃えて「エエエッ?」とビックリ声を唱和しながら、いっせいに振り返りました。しかし船長さん、お客さんのつかみ方が上手すぎる!

帰宅後、検索してみると、読売新聞の「育てる 真珠パワーで道頓堀川に輝き」という記事がヒット。水質浄化の効果を狙いながら、単に地道な作業を強いるのではなく、真珠づくりという、話題性の高いやり方を採るあたりがさすが。5年前の記事ですから、取り組みはもう長期に渡っているのですね。

15177.jpg道頓堀川の入口を眺めて、まず興味を引かれたのは、両岸に設けられたテラスの形。

ご覧のとおり、ポヨン、ポヨンとした曲線を描いて、下すぼまりに張り出しています。上端はタイルが張られているようですね。肌の感じからして、数十年前の竣工でしょうが、当時はなかなかモダンなデザインだったのではないでしょうか。河道を狭めずに、河畔のスペースを設けるという意味でも、悪くないアイディアだったと思います。

15178.jpg下大和橋をくぐり、堺筋を渡す日本橋へ。こちらは東京のそれと異なり、ごく普通の桁橋です。
子供のころ、「大阪にも日本橋があるんだよ、ただし『にほんばし』ではなく、『にっぽんばし』だ」と、先生に教わったことを思い出しました。

丸々した、古いタイプのテラスはここまで。この先からは新設の遊歩道、通称「とんぼりリバーウォーク」が始まります。

15179.jpg多段式にして、水面ギリギリまで下りることのできる巧みな設計。これは散策するだけでも楽しいでしょうね。

なんば経済新聞道頓堀川遊歩道『とんぼりリバーウォーク』、相合橋~日本橋間が完成」によると、写真の区間、相合橋から日本橋までの約150mは、今年8月22日に完成したばかりで、既設の戎橋から相合橋までの区間と合わせ、総延長は約400mとなったとのこと。

15180.jpg
両橋詰に、河畔に降りる大型の階段を備えた、相合橋の堂々たる姿。これだけの規模の構造物が追加されると、橋の表情もがらりと変わるものですね。

繁華街を貫く水路と言えば、東京ではかつての外濠…昭和20年代に埋め立てられてしまった、数寄屋橋のあたりが思い出されます。慌ただしかった数十年をこらえて現存していれば、この道頓堀のように、ふたたび脚光を浴びる展開も、ありえたかもしれない…。などと、詮のない妄想が脳裏に広がりました。
撮影地点のMapion地図

(21年9月12日撮影)

(『浪花濃厚水路…7』につづく)

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タグ : 道頓堀川 とんぼりリバーウォーク 高架下水路 大阪水上バス

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