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深谷水道を通って…3

(『深谷水道を通って…2』のつづき)

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水門が魅力的過ぎて引っかかってしまいましたが、深谷水道へ向かう道々にお話を戻しましょう。

K船長のご案内で、英虞湾奥の風物を眺めながら進む、初体験の志摩の海。一見青空がのぞいているように見えますが、山並みが黒く沈んでいることからもおわかりのように、雲は厚く陽が射すまでには至らず、まあ寒いこと。澄んだ海と緑濃い両岸が織りなす、風光明媚な景色なのに残念。雨が降らなかったことを、せめてもの幸いとするしかありません。

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K船長にお願いして、「ALBION」のGPSモニターをのぞかせてもらいました。深谷漁港から出て西航、浦山の半島をかわして、180度回頭し深谷浦に入ったところ。

水面上に、緑の点線で囲われたエリアが両岸沿いにありますね。これはご当地の名物、真珠貝の養殖筏を繋留するため指定されたエリアで、航路はそれらに挟まれたわずかな幅しかないとのこと。6ktほどの行き足で、ゆっくり進みます。

312103.jpg真珠貝の養殖筏と作業小屋。真珠貝はデリケートで、水温が低くなると死滅するので、今でも水温によってはごっそり"お引越し"をすることがあるのだとか。深谷水道も、水温低下の対策で開鑿されたと聞いています。

かつての東京湾奥も、航路以外はびっちり海苔ヒビで埋められていた時代があったのを、ふと思い出させる光景ではありました。


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沿岸のほとんどは山裾がすとんと海に落ち込む、典型的なリアス式海岸。もくもくと木々が繁る山肌を間近に見ながら、奥部に向けてゆっくりと東航してゆくのは、分け入ってゆく感覚が面白いもの。関東ではまず体験できない水路風景で、志摩の海に来たという実感が迫ってきます。

山裾を一つ過ぎたところで、岬状の突端に白い灯台のような構造物が見えてきました。灯台といえば、見通しのよい高所や防波堤の先端にあるものと相場が決まっているので、山肌に隠れるように立つさまを初見したときは、相当な違和感があったものです。あれが‥‥!

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深谷水道北口灯台!
そう、ここが国内でも数少ない地峡運河の一つ、深谷水道の入口。もし最近の竣工なら、漁港の突堤にあるような鋼管を立てた灯標で簡単に済ませてしまいそうですが、小なりといえどこうして立派な灯台を設けたあたり、この事業の重要性と期待度、そして関わった人々の心意気を見たような気分になったものでした。

シンプルながら堅牢そうな灯台を見上げながら、いよいよ来たんだ、という気持ちが盛り上がり、寒空の下テンションも急上昇! さあ、通り初めとまいりましょう!
撮影地点のMapion地図

(令和6年2月2日撮影)

(『深谷水道を通って…4』につづく)

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タグ : 英虞湾深谷水道