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伊勢神宮の印象

(『神社港のマイタゲート…4』のつづき)

312046.jpgこの地を訪ねてお伊勢さまにご挨拶申し上げないのはウソでしょうということで、勢田川河口に向かう前に、伊勢神宮の外宮と内宮を参拝してきました。

境内の荘厳な雰囲気も素晴らしかったですが、内宮では川景色や木造橋も楽しむことができて、趣味的にも惹かれる部分がありました。長くなりますが、お付き合いいただければ幸いです。

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外宮は北御門口から入ったのですが、さっそく白木の木造橋があって嬉しくなるものが。火除橋というそうです。

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擬宝珠をかぶせた高欄、幅いっぱいの一枚板を並べた床、橋詰は石畳と。いずれも美しく手入れされており、直前まで降っていた雨にしっとりと濡れて、いい雰囲気でした。

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本殿‥‥いや、こちらでは正宮とお呼びするのですね。鳥居をくぐる前に、皆さん立ち止まって深々と一礼。素朴なつくりを今に伝える古式のお宮は、自然にこうべを垂れさせる厳かさがありました。

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こちらは正宮の右手に広がる古殿地。20年に1回行われる、式年遷宮のために用意されたスペース。崇敬者かご神職かはわかりませんでしたが、清掃をしている方々の姿が見られました。

そういえば木曽の赤沢で、式年遷宮に用いるヒノキの原木を、森林鉄道で搬出するイベントを見に行ったことがあったなあ。もう30年以上は前のことになります。

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帰路、北御門口に近い御厩をのぞいたら、白いお馬さんが。動かないので、最初は剥製かと思ったほど。名前は「笑智号」、産地は宮内庁御料牧場、アングロアラブ種とあり、つぶらな瞳が可愛らしい馬でした。

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続いて内宮へ。外宮も賑わっていましたが、こちらの人出はそれをはるかに上回っていました。休日は道路が渋滞して、境内に入るまで数時間かかるときも珍しくないとのこと。平日に訪れたのは幸いだったようです。

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ここでの楽しみは、大型木造橋である宇治橋で五十鈴川を渡って境内へ入ること。これだけの規模の木造桁橋、しかも古様を残したつくりの橋は数少なく、自らの足で踏んで渡っているというだけで、もう興奮するものが。

高欄を撫で回し、床板のきしみを堪能しながら歩いているのはいうまでもありませなんだ。高水敷から橋の全容を拝みたかったのですが、ここはご挨拶が先とぐっと我慢。

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初めての五十鈴川‥‥聖俗の境界をなす流れ、旧海軍の巡洋艦、海上自衛隊の護衛艦にも命名された川がこれかと、いろいろと感慨深いものが。

両岸に鬱蒼と茂る社叢、石積みで丁寧に護岸された水際、そして腐食防止に小屋根をかぶせた防護杭と、すべてのディテールが快いですね。

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高欄から身を乗り出して川面をのぞくと、清流に結構な数の水鳥が見られました。鴨さんも神域とあってか、仕草や羽づやがどこか上品で清楚に見えます。

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川底をせせる鴨たちの群れに、鷺さんが近づいてきました。動きが悠然として、こちらも神々しく見えますなあ。

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玉砂利を踏み、杜や庭園を眺めながら正宮前の石段に到着。斜面を巨石の石垣で組んだ、城郭を思わせる高台に古殿地とともにあり、古様のつくりは外宮と同様です。

石段をさらに少し上がってからカメラをカメラを構えたら、門内から衛士の方が出てきて「ここは撮影禁止です!」と厳しくたしなめられてしまいました‥‥申しわけありませんでした。

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もう一つの楽しみはここ、御手洗場。ピントが合っていなくてごめんなさい。河畔が切り開かれて石段が組まれており、五十鈴川の水に触れられるようになっています。いわば手水舎に相当する場所なので、本来なら参拝前におもむくべきなのでしょう。

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五十鈴川の青みがかった河水を眺めて。透き通った水を通して見える河底は礫、なぜか投げ銭もちらほら‥‥。

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参詣者の皆さんと一緒に膝をつき、河水に手を浸して、そのしびれるような冷たさを実感。神域の水に触れたことで、この地を踏んだ証しを得たような、そんな気持ちになったものでした。

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ここでも対岸に鷺さんが。寒さにもさもさ、むくむくとふくらんださま、可愛らしいですね。

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お待ちかね、宇治橋の全容を拝もうと、鼻息荒くやってきたものの、橋詰から河畔に降りる道は、残念ながら柵で閉鎖されていました。むう。しかし、橋詰近くからわりといい角度で、橋脚ズラリを眺められたのでよし。

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いや~、いいですねえ。宇治橋も式年遷宮の折、正宮と同時に架け替えられるんでしたよね。古式架橋技術の保存という意味でも、素晴らしいことと思います。

江戸から明治時代にかけて、隅田川の木造桁橋が現役だったころ、川が増水すると上流から何本も桁に縄をかけ、さらに桁上には水を満たした樽を並べて重しにし、流失を防いだ話を読んだのは鈴木理生「江戸の橋」でしたか‥‥。大型木橋を目の前にして、全盛期のビジュアルが脳内をぐるぐるしました。

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宇治橋を渡って右へ折れ、伊勢街道に並ぶ鳥居前町で昼食に。美味しい松坂牛の丼をいただきました。

まあしかし、賑やかだこと。全国の門前町、鳥居前町でも一二を争う規模と賑わいではないでしょうか。どの店も古風な構えに揃えていて、しかも美しく整備されているあたり、町の心意気を見たような気がしたものです。

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食後散歩していて、五十鈴川に降りられるところは‥‥と探していたら、ありました。これまたいい雰囲気の路地が、川へ伸びていたのです。

河畔はテラス様に整備されているみたいですね。入口の看板でもわかるように、クルマも通るようです。お店の勝手口があって搬入に使うとか、バックヤード的に用いられてもいるのでしょう。

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おお‥‥これはいい散策路。宇治橋はゆるい屈曲の向こうで、見えなかったのがちょっと残念でしたが、通りの賑わいから一転した、静かで清潔な河畔の道に、どこかほっとさせられたものです。

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気分よく下流へぶらぶら歩きしていたら、水際へ降りるガンギが切ってあるのを発見。座って一休みすることに。背後は石垣に白壁と、実に雰囲気の佳いところです。通りのさんざめきが風に乗って聞こえるくらいで、あとは川面を渡る風の音ばかり。

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ガンギを最下段まで下りて、河水をしばらく眺めていました。流れはごくゆるいようで、水音のしない静謐な川面。しかし淀みはなく、澄んでいるのが不思議な感じ。神域を洗う川の風格といったところでしょうか。

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対岸には3度目の鷺さんが。こんなに澄んだ川でも、餌となる魚がいるのでしょう、数羽程度の群れがぽつり、ぽつり。川鵜も見られました。

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この鷺さん、腰(?)まで水に浸かったままじっと動かず、まるでお風呂に入っているよう。バサバサと水浴びするでもなし、冷たい水に浸かりじっとして、寒くないのかしら。仕草にどこか人間臭いところがあって、面白いですよね。

(令和6年2月1日撮影)

(『二見浦夫婦岩にて』につづく)

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タグ : 伊勢神宮五十鈴川水辺の鳥たち