「第十一あかつき」がいた!

●まん丸いタライのような、寸詰まった船体、狭い甲板にひしめく上部構造、船首にずらりと並んだ、サメの牙のようなスパイク…。
その珍妙なスタイルが、たまらない魅力となっている極小曳船、旧ブログ以来さんざん騒いで(笑)いた、朝潮運河のロータリーボート、第十一あかつき君(『朝潮運河に行ってみると…2』参照)。
●旧ブログ時代、この船に乗り組まれた経験をお持ちの、blueさんからのコメントや、がーちゃんさん(ブログ『がーちゃんフォトアルバム Vol.2』)の調査により、その出自や構造が判明して盛り上がっていた矢先…。今年2月のがーちゃんさんからのご報告、「第十一あかつき」を最後に消息を絶ち、老朽化が激しかっただけに、ついに廃船の憂き目にあったのではと、心配していました。
●輸入木材も、原木のままの輸入から、すでに製材されたものを、直接陸揚げするやり方に変わったと聞いています。海上に原木を投下して、筏組みする必要もなくったことから、曳船船隊も規模縮小を余儀なくされたようですので、第十一あかつきが廃船されたとしても、不思議ではありますまい。
残念ではありますが、これも時代の流れと、あきらめていたところ…。
●先日、Googleマップの航空写真で、東京港の東側、若洲沖の木材投下泊地を眺めていたら、一隻の木材運搬船が写っているのを発見。
ブイにもやって、その周りでは曳船が群がり、明らかに筏組み作業をしているようです。
もしや、と思って拡大してみると……!

ホンモノのGoogleマップでここの写真を表示
●これはまぎれもなく、あかつき!
しかも、原木を押して、筏組みの作業中だ!
●この写真が、何年前に撮られたものかはわかりませんが、あかつき君が元気に仕事をしている姿が、よもやこんなところに記録されているとは思わなかったので、ちょっとした感動でした。
原木を積んできた本船が、船首尾をしっかりとブイにもやっているところや、本船の周りをアバ(木材の浮き)で囲って、投下した原木が流れないようにし、その中でロータリーボートが筏組み作業を行っているなど、この仕事のプロセスもよくわかり、実に興味深い写真でもありますね。
●第十一あかつき君には、数年前までもう一隻、同型の僚船がいたとのことでしたので、どちらかはわからないのですが…。
ともあれ、恐らく過去のものになったであろう、港内での筏組みの光景が、Google上にできるだけ長く、姿を留められることを、願ってやみません。

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コメント
No title
Re: No title
>bittercupさん
おっしゃるとおり、この武骨さが昔のロボットを髣髴させますね。
船としては異常に縦横比が少なく、初めて見たときの衝撃は忘れられません。
おっしゃるとおり、この武骨さが昔のロボットを髣髴させますね。
船としては異常に縦横比が少なく、初めて見たときの衝撃は忘れられません。
No title
すごい、大発見ですね。
Re: No title
>がーちゃんさん
あかつき君の現役時代が見られて、嬉しかったです。
そのうち、Google上で考古学上の大発見でもできそうな気分になってきました(笑)。
あかつき君の現役時代が見られて、嬉しかったです。
そのうち、Google上で考古学上の大発見でもできそうな気分になってきました(笑)。
No title
はじめまして
河川工事に従事してますかきみみです
臨海大橋を検索してて辿り着きました
画像のあかつきですが、数年前大横川の護岸工事で一緒に作業しましたよ
大横川の狭い川で台船を押したり引いたり大活躍でした
河川工事に従事してますかきみみです
臨海大橋を検索してて辿り着きました
画像のあかつきですが、数年前大横川の護岸工事で一緒に作業しましたよ
大横川の狭い川で台船を押したり引いたり大活躍でした
Re: No title
>かきみみさん
貴重な情報、ありがとうございました!
愛しのあかつき君が、元気だったころのお話をうかがえるとは。大横川の川景色に、小さな船体がよく似合ったことでしょうね。
貴重な情報、ありがとうございました!
愛しのあかつき君が、元気だったころのお話をうかがえるとは。大横川の川景色に、小さな船体がよく似合ったことでしょうね。
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躯体が小さいくせに馬力があるところは
さしずめ鉄腕アトムといったところでしょうか?