木戸堰…1
(『利根川河口堰閘門を訪ねて…6』のつづき)

●1月のことです。例によって魅力的な閘門・水門はないかしらと、Googleマップで千葉県の太平洋側を徘徊していましたら、山武郡横芝光町の栗山川(こちら参照)に、こんな水門があるのに気づかされ、色めき立ちました。
実に14径間! 小さなスライドゲートがズラリと並んだその姿に、まず息をのみました。農業用の取水堰でしょうか、左手から高水敷に横堤(?)を伸ばしてなお、これだけの径間があるということは、古いものでしょう。巻上機は手動かな?
あれこれ想像して、周囲の鄙びた川景色とともに、すっかり魅せられてしまいました。そう遠方でもないし、一度訪ねてみようと考えていた矢先に今回のお出かけが持ち上がったので、利根川河口堰の次なる目標として、足を延ばしてみようということになった次第です。
●同じ千葉県東部とはいえ、道のりは40㎞ほどあります。道々で食事をしたり、休憩を兼ね散策したりと、のんびり向かうことにしました。
写真は途中で立ち寄った九十九里浜。この日は結構な強風で、飛砂がバチバチ顔に当たるかしらと身構えていたのですが、地面は適度な湿り気を帯び固く締まっていて、逆巻く怒涛を眺めることができました。
●浜沿いの道から県道122号線に出て、栗山川の木戸大橋を渡り、西岸でクルマを降りました。狭い農道をたどって、水門の下流側の河畔に出てみると‥‥おお、見えた!
遠望した第一印象は、思っていたのとだいぶ違う、ということ。こう、扉体も木製といわずともヨレヨレで、古びた感じを想像していたのに、意外と新しそうで、シャンとしていたからです。

●さらに接近して検分。う~ん、扉体も巻上機周りもピカピカ。しかも巻上機、電動ですね。どう見てもキチンと設備更新された水門でした。
しかし、目の前で眺める14径間、小規模な水門ではなかなかお目にかかれない多径間ということもあって、まことに圧倒されるものがあります。中央の6径間と、両端の8径間では、縦横とも寸法が異なり、ゲートの役割も違うことが想像されます。

●そして目を奪われたのが、この堰柱基部。レンガと石材で造られている! 設備は更新されていたとはいえ、やはり古いものだったのですね! この点はストリートビューでは判別できなかったので、訪ねてよかったと思えたものです。
レンガの堰柱の間にコンクリート製の細い堰柱を増設して、径間を増やしたのですね。レンガの堰柱は5基で、もとは6径間だったことになります。巻上機を持つタイプだったのか、それとも農繁期だけ堰上げるような、単なる角落しの素朴な堰だったのか、舟航はあったのかな‥‥。などと、あれこれ妄想がはかどるものがありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和5年2月12日撮影)
(『木戸堰…2』につづく)

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●1月のことです。例によって魅力的な閘門・水門はないかしらと、Googleマップで千葉県の太平洋側を徘徊していましたら、山武郡横芝光町の栗山川(こちら参照)に、こんな水門があるのに気づかされ、色めき立ちました。
実に14径間! 小さなスライドゲートがズラリと並んだその姿に、まず息をのみました。農業用の取水堰でしょうか、左手から高水敷に横堤(?)を伸ばしてなお、これだけの径間があるということは、古いものでしょう。巻上機は手動かな?
あれこれ想像して、周囲の鄙びた川景色とともに、すっかり魅せられてしまいました。そう遠方でもないし、一度訪ねてみようと考えていた矢先に今回のお出かけが持ち上がったので、利根川河口堰の次なる目標として、足を延ばしてみようということになった次第です。

写真は途中で立ち寄った九十九里浜。この日は結構な強風で、飛砂がバチバチ顔に当たるかしらと身構えていたのですが、地面は適度な湿り気を帯び固く締まっていて、逆巻く怒涛を眺めることができました。

遠望した第一印象は、思っていたのとだいぶ違う、ということ。こう、扉体も木製といわずともヨレヨレで、古びた感じを想像していたのに、意外と新しそうで、シャンとしていたからです。

●さらに接近して検分。う~ん、扉体も巻上機周りもピカピカ。しかも巻上機、電動ですね。どう見てもキチンと設備更新された水門でした。
しかし、目の前で眺める14径間、小規模な水門ではなかなかお目にかかれない多径間ということもあって、まことに圧倒されるものがあります。中央の6径間と、両端の8径間では、縦横とも寸法が異なり、ゲートの役割も違うことが想像されます。

●そして目を奪われたのが、この堰柱基部。レンガと石材で造られている! 設備は更新されていたとはいえ、やはり古いものだったのですね! この点はストリートビューでは判別できなかったので、訪ねてよかったと思えたものです。
レンガの堰柱の間にコンクリート製の細い堰柱を増設して、径間を増やしたのですね。レンガの堰柱は5基で、もとは6径間だったことになります。巻上機を持つタイプだったのか、それとも農繁期だけ堰上げるような、単なる角落しの素朴な堰だったのか、舟航はあったのかな‥‥。などと、あれこれ妄想がはかどるものがありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和5年2月12日撮影)
(『木戸堰…2』につづく)

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