月島埠頭にて…1
(『ループ内船溜でお船見…3』のつづき)
●隅田川河口、浜離宮の向かいに位置する月島埠頭に、ぽっかりと口を開けた凹部があるのですが、そこにもやう船影を眺めに、ふらりと立ち寄ってみました。
本船の埠頭としてはちょっと小ぶりに見えるここも、ちゃんと一辺づつバース名がついています。左手から時計回りにF-0、奥がF-1、右手もF-1。ちなみに左手、東側は勝どき5丁目、奥、南側が豊海町1丁目、右、西側が同6丁目です。

●右手、F-1バースにもやう2隻から眺めてみることに。「興栄丸」、小型のタンカーですね。喫水が浅いところを見ると、いまは空船なのでしょう。
いわゆる内水船に類別されるものでしょうが、小ぶりながら甲板室を有し、操舵室をその上に設け、辛うじて船橋、と呼んでもよさそうなあたりがいいですね。その後ろ、この種の船なら排気管で済ますところ、ちゃんとファンネルが設けられているのも好ましく感じるものが。

●その奥にもやっていたのが、同じカラーリングの「興運丸」。こちらは都内大河川やでもおなじみの、純然たる独行艀スタイル、低い全高を活かし、橋をくぐり河川を遡上して、内陸部への輸送を担うタイプといえます。
ちなみにこの2隻、創業100年を超える老舗船社、銚子屋油槽船(株)の持ち船なのだとか(参考:『老舗に聞く・銚子屋油槽船株式会社』東京商工会議所)。
リンク先を拝読して、創業時の「銚子屋回漕店」という屋号に惹かれました。回漕業というと、港内や河川を舞台に、水上生活者の居住する無数の艀を差配したそれが思い起こされますが、そうした仕事も手掛けておられたのでしょうか。

●「興栄丸」のファンネルをアップで。いかにも手書き感に満ちた、ラフな感じが魅力的でスナップしたもの。この、「ヤマセ」とでもいうのでしょうか、ファンネルマークというより、「船印」と呼びたくなる古風なデザインが、老舗らしさを感じさせていいものですね。
よく見ると、上端は黒く塗り分けたのでなく、後ろに曲げた排気管を煙突らしくカモフラージュした、金網のケーシングなのですね。また、右下に掲げられた「火粉放散防止装置 スパレスター 取付船」の看板も、商品名のみロゴっぽいのもあり興味を惹かれました。防爆型車輌に取り付けてある、火粉止めですね。火気を嫌う油槽船ならではの装備といえます。

●「興運丸」の方は、甲板室やファンネルがないので、操舵室の側面に「ヤマセ」が。ただしこちらは先ほどと対照的に、プロの手によるらしいきっちりとしたレタリングでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年9月11日撮影)
(『月島埠頭にて…2』につづく)

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本船の埠頭としてはちょっと小ぶりに見えるここも、ちゃんと一辺づつバース名がついています。左手から時計回りにF-0、奥がF-1、右手もF-1。ちなみに左手、東側は勝どき5丁目、奥、南側が豊海町1丁目、右、西側が同6丁目です。

●右手、F-1バースにもやう2隻から眺めてみることに。「興栄丸」、小型のタンカーですね。喫水が浅いところを見ると、いまは空船なのでしょう。
いわゆる内水船に類別されるものでしょうが、小ぶりながら甲板室を有し、操舵室をその上に設け、辛うじて船橋、と呼んでもよさそうなあたりがいいですね。その後ろ、この種の船なら排気管で済ますところ、ちゃんとファンネルが設けられているのも好ましく感じるものが。

●その奥にもやっていたのが、同じカラーリングの「興運丸」。こちらは都内大河川やでもおなじみの、純然たる独行艀スタイル、低い全高を活かし、橋をくぐり河川を遡上して、内陸部への輸送を担うタイプといえます。
ちなみにこの2隻、創業100年を超える老舗船社、銚子屋油槽船(株)の持ち船なのだとか(参考:『老舗に聞く・銚子屋油槽船株式会社』東京商工会議所)。
リンク先を拝読して、創業時の「銚子屋回漕店」という屋号に惹かれました。回漕業というと、港内や河川を舞台に、水上生活者の居住する無数の艀を差配したそれが思い起こされますが、そうした仕事も手掛けておられたのでしょうか。

●「興栄丸」のファンネルをアップで。いかにも手書き感に満ちた、ラフな感じが魅力的でスナップしたもの。この、「ヤマセ」とでもいうのでしょうか、ファンネルマークというより、「船印」と呼びたくなる古風なデザインが、老舗らしさを感じさせていいものですね。
よく見ると、上端は黒く塗り分けたのでなく、後ろに曲げた排気管を煙突らしくカモフラージュした、金網のケーシングなのですね。また、右下に掲げられた「火粉放散防止装置 スパレスター 取付船」の看板も、商品名のみロゴっぽいのもあり興味を惹かれました。防爆型車輌に取り付けてある、火粉止めですね。火気を嫌う油槽船ならではの装備といえます。

●「興運丸」の方は、甲板室やファンネルがないので、操舵室の側面に「ヤマセ」が。ただしこちらは先ほどと対照的に、プロの手によるらしいきっちりとしたレタリングでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年9月11日撮影)
(『月島埠頭にて…2』につづく)

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