日の丸クレーン船再訪

桜の咲き具合を眺めに大横川を通った後、平久川に抜けて、「3月6日の水路風景…10」で存在に気付いた、旧軍の軍用機を思わせる塗装のクレーン船と再会。通り過ぎざま、何枚かスナップしてきました。
【▼「続きを読む」をクリックしてご覧ください】

●平久橋をくぐろうとしたら、3月6日の時点ではなかった「航路幅4m」の横断幕が追加されていました。
その後こちらに「せめて、航路幅員くらい明記してあげたらいいのでは」と書いたせいかなあ‥‥などと気に病んだりしましたが、それは自意識過剰というものでしょう。ともあれ、表記の改善がなされたことは、通航する側にとっても喜ばしいことです。

●時雨橋~石浜橋間の現場に接近。予想通り左手の鋼矢板列は上下流が閉塞され、護岸を囲うような形になっていました。今回は河道中央、鋼矢板とクレーン船の間を抜ける形になるわけです。
さあ、"日の丸クレーン船"に会えるぞ、とワクワクしながら近づいてみると‥‥。

●そのクレーン船の手前にもやっていた、曳船に意識をひゅっと持っていかれてしまったのでした。思わぬ伏兵であります。
‥‥イヤ、何と申しましょうか。そのあたりにあった、ありもののの鉄板をぶつけて造ったようなというか、バラック感が半端ない造作に、一発で魅せられてしまったのです。失礼ないい回ししか思いつかなくてごめんなさい。好きなんですよこういうの。

●まったく丸みというものののない操舵室周り、扉もなくシートで代用しているあたりもさることながら、船体も非常に略式で、どこか戦時量産型の匂いすら感じさせる外観。「バックヤードスペシャル的」という言葉が、一発で思い出されたものでした。
とどめは、太めの油性ペンでやっけたと思しき「万事丸」の船名。この遊びを始めて以来、結構な数の豆曳船を目にしてきましたが、「万事丸」は間違いなく、この手の最右翼に位置する魅力を放っていると申せましょう!

●さて、ご本尊の日の丸クレーン船であります。改めてまじまじと眺めてみると、国防色ぽい塗色に、白フチ付きの日の丸が鮮やかに映えて、どこかピシッと引き締まった佳さが。
前後に台船が接舷し、こちらもすり抜けながらとあって、船名がどこかに書いてあるのかわかりませんでしたが、いずれ名前くらいは知りたいものですね。

●ほぼ正横より。こうして近くに迫ってみると、旧陸軍の船舶部隊にこういうクレーン船が本当にいたような気がしてくるのですから、不思議なものですね。
もちろん、旧陸軍の舟艇はこのような日の丸を掲げませんでしたし、何より塗色も実際と違うのですが、それだけ印象が強烈で、オーナーさんのなみなみならぬこだわりが伝わってきたということなのでしょう。どちらかというと、旧軍航空機のファンであるようにお見受けしました。

●やや前方から振り返ると、操縦席やラジエーターグリルが視界に入ってきて、また違った格好良さが。ご近所でよく通る水路だけに、これからもちょくちょく顔を合わせそうなので、次回は違った角度からも眺めてみたいものですね。

●似たような角度で恐縮ですが、無造作に乗っけられた台船「YMS-2号」の小ささ、可愛らしさに惹かれての一枚。この、オーナーになりたくなるようなサイズ感、いいなあ。自分の艇で曳いてみたくなりました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年3月26日撮影)
(『3月26日の川景色…1』につづく)

にほんブログ村
【▲クリックお願いします】
- 関連記事
-
- 大井埠頭の「しらせ」…2
- 大井埠頭の「しらせ」…1
- 日の丸クレーン船再訪
- 2月6日のフネブネ…2
- 2月6日のフネブネ…1