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9月20日の神田川奥部…3

(『9月20日の神田川奥部…2』のつづき)

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272032.jpg屈曲の内側には、江戸川橋分水路の1本が吐口を開口しています。上流側は落差があるので抜けられないものの、ちょっとぐらいは入ってみたいと思いつつ、径間の狭さに腰が引けていまだ果たせず。

先ほど基礎護岸上にいた鳥たちのうち、鴨さん一家が分水路の中に逃げ込んでいました。ううん、えらく嫌われたものですが、不安げに肩を寄せ合っているさまが何とも可愛らしくて、ピンぼけながら1枚。

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新白鳥橋をくぐって大曲の大屈曲を抜けると、一直線の河道にカラフルな桁橋たち、高架は左手、南側の護岸上に1本脚の橋脚で寄せられ、上空を明け渡す形となって、見通しのよく陽のさす川景色が広がります。

手前、色分けされた桁橋の第一橋、中之橋ですが、高欄左手に掲げたオブジェ(?)の四角い板、元から茶色っぽい塗色だったと思いますが、錆びてしまったようにも見えます。鋼製のものはまめに手入れしないと、褪色や錆が出てきますから、難しいところではありますね。

272034.jpg以前も触れましたが、この区間の気になるものといえば、南側護岸に施された大レリーフでしょう。今日まで何度か大きな地震がありましたが、見たところヒビや剥落もなく、お変わりないようで何より。

写真は小桜橋上流側のものですが、木橋をバックに艪をこねる日除船に、シャッポをかむった男性客の姿も見える舟遊び風景を描いたもの。かつて“江戸川”と呼ばれたこのあたりは、お花見の名所でもありましたから、こんな光景も見られたことでしょう。

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そしてもう一つ、西江戸川橋上流のレリーフは‥‥。最近評判になったシリーズ図鑑のお題を借りれば、「ざんねんなレリーフ」とでもいうべきもの。背景に明治時代の白鳥橋とおぼしき石造アーチ、米俵を満載した舟と、かつてを髣髴させる悪くない絵柄ながら、排水管と水垢べったりでぶちこわしに(泣)。

排水管を数mずらして開口させる手立ても、逆にレリーフをもっと上流側へ掲げることもできずに、この結果となって恒久化されたあたり、管轄の違いによる動かし難さというか、この結果を招いた世知辛さをあれこれ妄想させてしまうのであります。とまれ、このおかげで絵柄以上に印象深い物件になったのは、作家さんには失礼ながら間違いありません。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の神田川奥部…4』につづく)

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タグ : 神田川高架下水路水辺の鳥たち