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五輪警備下の東京水路!…9

(『五輪警備下の東京水路!…8』のつづき)

269041.jpg第一航路を台場の近くまで下ってきたら、対岸、天王洲南運河の東口に、巡視船が接岸しているのが見えたので、航路を横断して接近。

南風と引き波でまあ、結構ガブりました。スロットルをしぼって跳ねる艇をなだめながら、近づいてみると横須賀のPM14「たかとり」(526総t)、函館から来たヘリコプター搭載巡視船「つがる」(3,652総t)の2隻でした。

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大井火発のバースにもやう大型巡視船2隻、しかもヘリ巡視船は今回の警備陣で初めて目にするとあって、興奮度も大。「たかとり」は就役33年、「つがる」は42年といずれも大ベテランです。

運河両岸に大井・品川の両火発があるこの地、加えて天下(?)の第一航路、そして台場、大井、中防と五輪競技会場が控えているとあれば、大型巡視船が複数配置されているのも、うなずけようというもの。

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両巡視船をくらべると、「たかとり」が昔の排水量型巡視船の面影を色濃く残す、船体中央の乾舷を抑えた曲線的なラインなのに対し、「つがる」はヘリ巡視船とあって容積ベースらしい直線が目立つスタイルという、実に対照的なのが面白いですね。

船尾から見ると、この違いがさらに際立って見え、特に「たかとり」の魅力が際立って感じられたものでした。ブルワークを縁取るガンネルと、ふくよかと表現したくなる船体の断面形状、滋味にあふれているじゃありませんか!

269044.jpg隅田川河口、豊海埠頭を背にして躍り出るように走ってきたのは、横須賀からの艇、SS56「かしおぺあ」。

この2日間、至るところで監視取締艇や警備艇が、慌ただしく走り回っていたのを目にしてきましたが、このタイプが長年見慣れているせいか、どこか力強く、かつ頼もしく感じられる気が。ともあれ、皆さん本当にお疲れさまであります。

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晴海を固める巡視船群をバックに、八戸から来航したCL77「むつかぜ」をスナップして、警備陣めぐりのシメとしました。

まず、一生に一度といっても過言でない海保船艇づくしのページェント(と浮かれると、怒られそうですが)を自艇で目の当たりにできて、本当に貴重な体験だったと充実感がかつてないレベルに。遠来の各船艇と、乗り組みの方々の頭が下がる勤務ぶりに、改めて敬意を表したいと思います。

船艇をめぐったお話はこれで終わりますが、五輪ならではの水路風景を自分なりにまとめておきたく、次回よりもう少しだけ、同じタイトルでお付き合いいただければ幸いです。

(令和3年7月23日撮影)

(『五輪警備下の東京水路!…10』につづく)

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タグ : 天王洲南運河東京港巡視船巡視艇監視取締艇