晴海客船ターミナル、閉鎖?
(『竣工した高浜橋』のつづき)

●前後しますが、この日のお散歩の出だしのころです。東雲運河をプレーニングで飛ばしそのまま港内へ出て、厚い曇り空にいま一つ意気上がらぬまま、取り舵を切って晴海沖へ。
選手村マンション群で様変わりしてしまった晴海埠頭に目をやると‥‥、あっ、客船ターミナルの前の水際二辺、柵がされていませんか? ここを取り巻く情勢も剣呑とあって、ついに来るべきものが来たか、と急いで接近したのでありました。
●‥‥むう、やはり。客船ターミナルを囲むようして、高い柵が設けられていますね。
デッキ側面に大書きされた「WELCOME TO TOKYO」の文字も今は空しく、もちろん人影も見られなくなって、実に寂寥感漂う風景に。ここが竣工して間もなくのころから、おフネ見物といえば客船ターミナルでしたから、寂しさもひとしおです。

●さらに接近して。背景がすべてマンション群になってしまうあたり、変化の大きさを実感させて、自分が何かこちら側に取り残されたような、不思議な気持ちにさせられたものでした。
あっ、岩壁側面、フェンダーに丸棒を渡したようなハシゴが! 近い造作のものを徳島の鍋川閘門ほかでも見て、すっかり気に入っていたのですが、まさか身近なここにあったとは。いつもは入港している艦船ばかり目が行っていて、気づきませんでした。
●一部開口部は設けられているものの、現在埠頭として供用されている豊洲大橋近くまで、柵は途切れなく続いているよう。
東京港客船ターミナルの5月24日付けお知らせによると、オリンピックの警備で周辺道路が閉鎖されるのにともない、6月1日~9月30日の間「一時閉鎖」されるとのこと。つまり廃止ではない、と解釈できるものの、やはり、そうはいかないようです。
「#675 さようなら晴海客船ターミナル 2021年度〜22年度に解体へ」(dorattara! Season4)にまとめられた記事を読んでみると、コロナ禍の影響も手伝い、ターミナルの解体工事は当初より早まって、今年度から来年度に実施するのだそう。ただし、埠頭として完全閉鎖されるのではなく、解体後は小規模な施設を造り、繋船施設としての機能は残すようですね。

●‥‥というわけで、現時点では「一時閉鎖」にせよ、お別れが迫っていることには変わりがないようです。
おフネ見にはもちろんのこと、ただ港を、海を眺めたくてたびたび訪れた客船ターミナル。一人でふらりと立ち寄ることもあれば、友人や連れと楽しい散策をすることもありましたし、ホールのイベントに訪れたことも、建設が進むレインボーブリッジを眺めに来たこともあったなあと、自分にとって思い出が尽きない場所。映画やドラマの舞台にもなりましたよね。
もちろん、艇上から眺めた各国の艦船も、忘れ難いものがあります。海外の客船や艦艇、南極行きの砕氷艦、練習艦隊‥‥。フネブネの華やかな舞台となった、東京を代表する埠頭でありました。ちょっと早いですが、「お疲れさま、晴海客船ターミナル」といってあげたいです。
(令和3年6月13日撮影)
(『6月13日の運河風景』につづく)

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●前後しますが、この日のお散歩の出だしのころです。東雲運河をプレーニングで飛ばしそのまま港内へ出て、厚い曇り空にいま一つ意気上がらぬまま、取り舵を切って晴海沖へ。
選手村マンション群で様変わりしてしまった晴海埠頭に目をやると‥‥、あっ、客船ターミナルの前の水際二辺、柵がされていませんか? ここを取り巻く情勢も剣呑とあって、ついに来るべきものが来たか、と急いで接近したのでありました。

デッキ側面に大書きされた「WELCOME TO TOKYO」の文字も今は空しく、もちろん人影も見られなくなって、実に寂寥感漂う風景に。ここが竣工して間もなくのころから、おフネ見物といえば客船ターミナルでしたから、寂しさもひとしおです。

●さらに接近して。背景がすべてマンション群になってしまうあたり、変化の大きさを実感させて、自分が何かこちら側に取り残されたような、不思議な気持ちにさせられたものでした。
あっ、岩壁側面、フェンダーに丸棒を渡したようなハシゴが! 近い造作のものを徳島の鍋川閘門ほかでも見て、すっかり気に入っていたのですが、まさか身近なここにあったとは。いつもは入港している艦船ばかり目が行っていて、気づきませんでした。

東京港客船ターミナルの5月24日付けお知らせによると、オリンピックの警備で周辺道路が閉鎖されるのにともない、6月1日~9月30日の間「一時閉鎖」されるとのこと。つまり廃止ではない、と解釈できるものの、やはり、そうはいかないようです。
「#675 さようなら晴海客船ターミナル 2021年度〜22年度に解体へ」(dorattara! Season4)にまとめられた記事を読んでみると、コロナ禍の影響も手伝い、ターミナルの解体工事は当初より早まって、今年度から来年度に実施するのだそう。ただし、埠頭として完全閉鎖されるのではなく、解体後は小規模な施設を造り、繋船施設としての機能は残すようですね。

●‥‥というわけで、現時点では「一時閉鎖」にせよ、お別れが迫っていることには変わりがないようです。
おフネ見にはもちろんのこと、ただ港を、海を眺めたくてたびたび訪れた客船ターミナル。一人でふらりと立ち寄ることもあれば、友人や連れと楽しい散策をすることもありましたし、ホールのイベントに訪れたことも、建設が進むレインボーブリッジを眺めに来たこともあったなあと、自分にとって思い出が尽きない場所。映画やドラマの舞台にもなりましたよね。
もちろん、艇上から眺めた各国の艦船も、忘れ難いものがあります。海外の客船や艦艇、南極行きの砕氷艦、練習艦隊‥‥。フネブネの華やかな舞台となった、東京を代表する埠頭でありました。ちょっと早いですが、「お疲れさま、晴海客船ターミナル」といってあげたいです。
(令和3年6月13日撮影)
(『6月13日の運河風景』につづく)

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