6月13日のフネブネ…1

辰巳埠頭を西側からなぞっていくと、東端近くには当然墨田川造船の艤装桟橋と浮きドックが見えてくるのですが‥‥おお、今日は両者ともに艇がいますね! ここで船影を見るのは久しぶりです。

●桟橋に着けていた、海保船艇の方を真正面から。遠目にも目立つ放水塔から、消防機能を強化したタイプであることはわかりましたが、第一印象は「ずいぶん細身で、重心が高そうだな」ということ。少し前の型のようですので、新造艇でなく修理にきたものだろうと思われました。

●左舷前方から。ハルナンバーPC22「はまぐも」。平成11年竣工、はまぐも形巡視艇のネームシップだそう。ミナト横浜の配属艇とあって、小粒ながら船舶火災に対応した装備は頼もしく見えます。
甲板室の前端‥‥船橋より前の部分、塗色が異なっていますね。このあたりに何か、手を加える用事があったのでしょうか。

●左舷後方から見て目を引くのは、船尾近くの舷側に備えられた、半ば開いた板状のもの。これ、アンチローリングボードといって、その名のとおり動揺を抑えるための装備。
恐らく消火作業時のような、ほぼ停止状態で波の影響を受けやすいときに展開し、放水塔が振れ回るのを少しでも防ぐというわけでしょう。第一印象のとおり、細身で重いマストを備えたとなれば高重心で、漂泊時の動揺周期を伸ばす手立てがこの装備なのですね。

トランサム取り付けられた真新しいジンク、鮮やかな船底色や磨かれたペラの真鍮色とともに、整備直後の匂い立つような清々しさを感じさせ、よいものですね。
(令和3年6月13日撮影)
(『6月13日のフネブネ…2』につづく)

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