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整備成った旧源森川…4

(『整備成った旧源森川…3』のつづき)

266056.jpgこのこげ茶色のお店は‥‥妻に掲げられた看板を見ると、何とファミリーマート。

ちょっと京都のそれを思い出させますが、徹底した色調の管理がテナントに求められているのでしょう。テラスや高架の雰囲気としっくり来ているかどうかは、またお好みが分かれるでしょうが、水面から見ても落ち着いた感じに思えるのは確かです。


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さて、船着場です。名称を小梅橋船着場といって、ご覧のとおりのポンツン桟橋。屋形やポンツンボート程度の観光船を、対象にしたと思われる桟橋全長です。すでにここを発着地に指定している船社もあり、活用されているようですね。

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船着場を東側から。ちょうど素敵な塗装の電車が通ったので、柳の並木やガス灯風の街灯と併せて一枚。整備成った高架やテラスに、スマートな電車がよく似合っています。こちらは水路の幅員が若干広がっているので、離桟後の転回には少しですが助けになるでしょう。

‥‥しかし、ここまで河畔が美しく、そして賑わい豊かに整備されたのを目の当たりにすると、北十間川樋門の閘門化がなされなかったことが、かえすがえすも惜しまれてなりません。

平成24年、「観光文化」213号で記事にさせていただいたとき(『「観光文化」213号はスカイツリー特集』参照。213号のPDFはこちら)は、まだ閘門化計画が進行中だったのですが‥‥。

266059.jpg最近改架された小梅橋の向こうは、鋼矢板で仕切られて、樋門の耐震化工事が続いていました(『旧源森川周辺を歩く…2』参照)。

スカイツリーの櫓下、そして旧源森川と、ここまで河畔の賑わいを創出しながら、樋門で仕切られた水路は転回も難しい袋小路のまま‥‥。大げさかもしれませんが、ここに閘門を造らずしてどこに造るのか、というのがいち水路徘徊者としての正直な気持ちであります。

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帰路、源森橋から西側を望んで。南岸も現在はご覧の状態ですが、北岸に合わせおいおい整えられてゆくのでしょう。柳やガス灯の効果で、いにしえの数寄屋橋あたりを思わせる風情の川景色となり、艇上から眺めていてもよいものでした。

しかし、今回久方ぶりに入ってみて、修景の成果を眺めれば眺めるほど、閘門の計画が頓挫したことについて、残念な気持ちがつのるばかりで、申しわけないですが手放しでことほぐ気にはなれなかったのです。

水路の都大路となるポテンシャルをあり余るほど持ちながら、まことに歯がゆい形でスポイルされた現状を目の当たりにすれば、いかなブログでは楽しいことだけつづってゆきたいと思っていても、今回ばかりは、マイナスの気持ちになってしまうのは致し方がない、と申し上げるほかありません。
撮影地点のMapion地図

(令和3年5月15日撮影)

(『5月15日のトリさん…1』につづく)

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タグ : 源森川北十間川江東内部河川