令和2年度川走り納め…4
(『令和2年度川走り納め…3』のつづき)

●続航してきたいま一隻の独航艀は「第十二富士宮丸」。船首にワッチの乗り組みさんが立ち、少し行き足を落としての航過、こちらも重量感あふれる魅力いっぱい。二隻を見送っての充実感、中川に来てよかったと思わせるひとときでした。
●続航船のないことを確認してから、ふたたび前進。常磐線橋梁をくぐる直前で、轟轟と通過する電車を仰いで一枚。
桁側面の薄緑が陽に映え、電車の側面もともに輝いて爽快な一瞬。独行艀の引き波で騒ぐ水面を、船首が叩く水音を聞きながら遡上します。
●飯塚橋手前のこの水管橋は、訪ねるたびに気になる存在。結構な径間長があるにもかかわらず、トラスなど桁で支えずに、大直径の管だけで渡すタイプです。
円柱状の素朴な橋脚とともに、強度の関係か、一径間ごとに軽く湾曲しているのも惹かれるものがあり、複雑なディテールがあるものより、むしろ造形として面白く思えるのです。

●ここで何と、またも独行艀と邂逅。もっとも今度は上航船で、空船の下航船と違い、満載状態のため深々と喫水を沈め、動きも見るからに鈍重です。船名は「第八富士宮丸」。
排気の匂いをかぎながら、航跡に入って行き足を合わせ続航。目的地は近いし、早めに着きそうで時間的にも余裕があったため、むしろこの状況を楽しもうと思ったのです。

●河道はゆるく右(東)へ屈曲しており、船足の深い「第八富士宮丸」は、少しでも水深のあるアウトコースをたどろうとしているのでしょう、右側通航のセオリーを外れて左、西岸いっぱいへ寄せてきました。航跡をなぞっていたわが艇も、自然に西岸に沿う形に。
ここでさらに一隻、空船の下航船が! 独航艀の連続コンボは嬉しいかぎりですね! 同じ船隊とあってこの航路の慣習は熟知しているのでしょう、空船は澪筋を満載の上航船にゆずり、自らは東岸寄りのコースを採ったのでした。
独航艀のオペレーションがリアルでわかる、こういう胸の熱くなるようなシーンが見られただけでも、中川を訪ねた甲斐はあったというもの。花畑運河はもうすぐ、しばらくディーゼルの排気をまといながら進みましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年12月29日撮影)
(『令和2年度川走り納め…5』につづく)

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●続航してきたいま一隻の独航艀は「第十二富士宮丸」。船首にワッチの乗り組みさんが立ち、少し行き足を落としての航過、こちらも重量感あふれる魅力いっぱい。二隻を見送っての充実感、中川に来てよかったと思わせるひとときでした。

桁側面の薄緑が陽に映え、電車の側面もともに輝いて爽快な一瞬。独行艀の引き波で騒ぐ水面を、船首が叩く水音を聞きながら遡上します。

円柱状の素朴な橋脚とともに、強度の関係か、一径間ごとに軽く湾曲しているのも惹かれるものがあり、複雑なディテールがあるものより、むしろ造形として面白く思えるのです。

●ここで何と、またも独行艀と邂逅。もっとも今度は上航船で、空船の下航船と違い、満載状態のため深々と喫水を沈め、動きも見るからに鈍重です。船名は「第八富士宮丸」。
排気の匂いをかぎながら、航跡に入って行き足を合わせ続航。目的地は近いし、早めに着きそうで時間的にも余裕があったため、むしろこの状況を楽しもうと思ったのです。

●河道はゆるく右(東)へ屈曲しており、船足の深い「第八富士宮丸」は、少しでも水深のあるアウトコースをたどろうとしているのでしょう、右側通航のセオリーを外れて左、西岸いっぱいへ寄せてきました。航跡をなぞっていたわが艇も、自然に西岸に沿う形に。
ここでさらに一隻、空船の下航船が! 独航艀の連続コンボは嬉しいかぎりですね! 同じ船隊とあってこの航路の慣習は熟知しているのでしょう、空船は澪筋を満載の上航船にゆずり、自らは東岸寄りのコースを採ったのでした。
独航艀のオペレーションがリアルでわかる、こういう胸の熱くなるようなシーンが見られただけでも、中川を訪ねた甲斐はあったというもの。花畑運河はもうすぐ、しばらくディーゼルの排気をまといながら進みましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年12月29日撮影)
(『令和2年度川走り納め…5』につづく)

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