水門先生と水路行…1

すでに「Das Otterhaus」の「江戸川限界遡上」で紹介されているので、ご存知の方も多いと思うのですが、7月18日は水門写真家の佐藤淳一氏をお誘いして、江戸川に遊んできました。ううむ、今年は江戸川づいているなあ。

こう書くと、すごく唐突な印象があるのですが、実は面識こそないものの、20年ほど前からお互いを知っていた(ということに、5年前、旧ブログを始めてしばらくしてから気づいた)というご縁があり、以来何度かやり取りはあったものの、お会いする機会に恵まれずにいたのです。

当日はときおり小雨がぱらつくような、あいにくのお天気。
しかし佐藤氏は、「晴れていると、写真がうまく撮れないので、撮影に出かけるときはいつも、曇るようにと願っているんですよ。今日は曇りで本当に良かった!」と上機嫌。

なるほど、アングルが限られる晴天より、光がまんべんなく当たって、ディテールが細部まで撮れる曇りの方が良いということでしょうか。やはりプロの考えることは違います。

10001.jpg佐藤氏とご友人F氏、私と連れの総勢4名で、灰色の空の下を、まずは砂町運河、新砂水門を通過して荒川河口へ。
ボート乗りにとってはなじみ深い新砂水門も、佐藤氏によれば、陸上から狙える場所がほとんどなく、貴重な存在なのだとか。幸い続航艇もないので、ゆっくり通過して楽しんでもらいましょう。

通りながら、「新砂水門の謎の穴」でも触れた、「旧・新砂水門」のことに話題が及ぶと、佐藤氏は左側、排水機場の護岸を見て「あそこに遺構らしきものがありますね」と興味深げ。さっそく水門好き同士の会話ができるのは、なんとも嬉しいものです。

10002.jpg
荒川河口の大橋梁群をくぐり、三枚洲の水路を通って旧江戸川へ。
荒川のゲルバー」では、「とんでもなくかっこいい。鳥肌が出るほど」と、ずいぶんお気に召していた様子だったので、「どの径間を通ります?」と指示を請うと、「中央径間で!」とのご希望。

ヨーソロ、真ん中を堂々とまいりましょう。臨海大橋ができるまでは、都内一の大トラス構造物、くぐるたびにその質量には圧倒される思いです。

10003.jpg約一時間をかけて旧江戸川を遡上、おなじみ江戸川閘門に到着。「ゲートを吊り下げている滑車が、なぜスイブルになっているのか」という一件で、さっそく盛り上がる二人(笑)。

浦安から上、ほとんどの区間が最徐航を要する、船溜の多い川とあって、荒川のようにすっ飛ばすと言うわけには行きません。「何でこんなに時間がかかるのかなあ、と思っていたんですが、なるほどこういうわけだったんだ…」と佐藤氏も納得された様子。そうなんです、充分スロットルをしぼらないと、どやされることもあるんですよ。

10004.jpg下航船が先着しており、10分ほどの待ち時間でPWCが出てきました。佐藤氏は、江東の2閘門は通ったことがあるのですが、江戸川は初めてで、通航を楽しみにしていたとのこと。

扇橋・荒川と異なり、管理事務所からの放送もなければ信号の明滅もなく、短いサイレンのみでただ黙々と開閉する、築66年の閘門の地道な働きぶりに、佐藤氏も感じ入っておられたようです。
本流にマリーナがあり、また地元の舟もいるので、頻繁に通航船があるということでも、都内の3閘門の中では一番でしょう。

10005.jpg閘門通過を楽しんだ後は、そのまま遡上してもよいのですが、「水門先生」をお連れしながら、ここを逃したとあってはウソでしょう、というわけで行徳可動堰にも寄り道。

せっかくなので、扉体ギリギリまで近づいてみると、ひとつ発見がありました。戸溝の下部、出入口のような開口部がチラリと見えますが、これはちょうどトンネルのように、向こう側まで抜けていたことが判明。
きっと、扉体が下がっている際に、扉体の上を歩いて点検できるように、通路として設けたのでしょうね。
撮影地点のMapion地図

(21年7月18日撮影)

(『水門先生と水路行…2』につづく)

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タグ : 砂町運河 江戸川 新砂水門 江戸川閘門 行徳可動堰 閘門

コメント

夢の共演。

こんにちわ。いつも楽しくブログを拝見しております。

私にとって佐藤先生とパドルさんは二大スターですから、件名を夢の共演にさせてもらいました。 笑

ローリングゲートギリギリまで近づいてって、
もう、なんか萌える。 笑

Re: 夢の共演。

>ぴよたまさん
ご無沙汰しております!

> ローリングゲートギリギリまで近づいてって、
> もう、なんか萌える。 笑
いやおっしゃるとおり、いろんな意味で興奮します! 理屈ではわかっていても、水面が階段のようになっているのって、何度見ても不思議な感じがしますよね。

> 二大スター
「二大」はやめてください(汗)。佐藤先生がスターというのはわかりますが。

謙遜なさらずに。

私の中ではパドルさんも「スター」なのですよ。なので、私だけでもいいので是非呼ばせてください!!!
船で河川を航行し、可航水路をギリギリまで堪能するとは本当に羨ましいです。いつもパドルさんの行動力って凄いなぁと思っています。
河川ドボクが大好きですが、水門の近くや、川の水面の近くに行くと、なぜか怖くなってしまいます。
ヘタレ女なもんで・・・とほほ。
最近安い、ギリギリクロスバイクに入るかな?っていうパパチャリを購入し、芝川サイクリングロードを通り、青木水門、領家水門、芝川マリーナ水門、芝川水門、三領水門を見に行きました。
近くで見たらやっぱり怖くて震えました(笑)。ダメですねぇ。

Re: 謙遜なさらずに。

>ぴよたまさん
ううう、恐れ入ります。
>水門の近くや、川の水面の近くに行くと、なぜか怖くなってしまいます。
お近くに水門群生地帯があるとは、うらやましい環境ですね。お天気の良い日はきっと楽しいお散歩ができるでしょうね。
怖さを感じるのは、きっと強く魅せられている証拠ではないかとも思えます、それに、あまりに惹かれすぎて、水難事故となっても困りますから…。距離を置いて眺める関係(?)というのも、安全かつ、乙なものかもしれませんよ。
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