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曇り空のフネブネめぐり…6

(『曇り空のフネブネめぐり…5』のつづき)

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海上保安部の桟橋のすぐ隣、水上バスの船着場だったここにもやっていた船が、また強烈でした。「レース・フォー・ウォーター」、海洋プラスチックゴミの問題を訴えながら、世界中を周航しているウェーブピアシング船型のカタマランで、まさに珍客といってよいものです。

平成29年4月2日にフランスのロリアンを出港、約27000浬を300日余りかけて日本近海に至り、2月の石垣島をはじめに国内各地にも寄港、東京に来航したのだそう。その道々はさておき、変わり型の極致といえる船型と、多元動力を採った推進法は大いに興味をそそられます。

255027.jpg左舷側に移動してサイドビューを。張り出しが多いので影になり、曇り空が恨めしいかぎり。船型だけ見ると、30kt以上は出そうに思えますよね。

オフィシャルサイトによると、動力は太陽光発電、燃料電池、さらに40平米の凧を帆とした風力もあるという三元動力。細かい要目は出ていませんでしたが、全長35m、排水量100t、速力8ktとのこと。

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255029.jpg有明南運河のエリアに入りました。オレンジ色の「宗谷」を前にして、灰色一色の曇天下では、その鮮やかさに正直、救われた思いがしたものです。

工事が続いていたこともあり、水上から訪ねるのは本当に久しぶりです。乗り組みさんに挨拶しながら、船首まで時間をかけて眺めたものでした。


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「宗谷」と船の科学館の間、運河上を長手方向へ縦断する形で、ターミナルへの道路が桟道状に軽くくねりつつ伸びているのはご存じのとおり。正面、西側はターミナルで塞がれてしまったし、工事が始まったとき「ああ、有明南運河は終わったのだ‥‥」と、嘆息したものでした。

しかし、こうして久しぶりに入ってみると、埋め立てられたわけでなし、「宗谷」が移動しただけで、水面も三方のテラスもほぼそのまま。そうだ、有明南運河は(運河の機能を喪失したとはいえ)、まだ健在なんだ!

‥‥‥‥となれば、この桟道は新しく架かった橋も同然。くぐり初めにおよばなければなりますまいよ!
撮影地点のMapion地図

(令和2年9月21日撮影)

(『有明南運河は健在なり』につづく)

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タグ : 有明南運河