緊迫の激流水門二題!
(『6月7日の砂町南運河』のつづき)
●道々をのんびり記録しながら進めていこうと思っていたのですが、こらえ性がないので、やっぱり先にやらせていただきますね。
荒川を遡上し、中川水門→中川・綾瀬川→綾瀬水門のルートで再び荒川に戻ったのですが、望の大潮の翌日の日中とて、大干潮時による影響は目を見張るものがありました。過去にも何度か軽く触れましたが、そんな折の“緊迫の水門通航”を下手な写真なりにご覧に入れたく思います。
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●荒川を快調に遡上してきた道々、中川水門が右手に見えてきたところで「そうだ、綾瀬川経由でいってみるか‥‥」と思いつき、行き足をゆるめました。
しかし、大潮の翌日の干潮時とくれば、当然ながら相当な流速が予想されます。近づくにつれて案の定、チラチラと白波が立っているのが望見でき、水門前は渦を生じていることが感じられ、緊張が一気に高まってきました。

●いったん上流へ航過してから姿勢を整え、横流れする艇をだましながらスロットルを開けて、腹を据え舵を径間中心線にヨーソロ‥‥って、流されてますがな。もそっと回転数を上げなきゃ。
いや、チャバチャバ水音がしてるよ! 泥土が巻き上げられているのか、水の色が変わっているよ!

●増速し思い切って突入! もの凄い勢いで吸い込まれる感覚。左手は忙しく舵を切り、右手でカメラを構えながら肘でスロットルをつついてと、まあ忙しいこと! 写真の傾きは直さない方が真に迫るかと、そのままにしてあります。
流速で尻が振られ、姿勢を崩しがちになるのを、頻繁に当て舵で修正しつつ進む十数秒間。水音は鋼矢板の凹凸で、ザーザーと連続音になり恐ろしげ。姿勢を崩しがちになる艇を舵で抑え込みながら、流れで背中を押され夢中で進んでいると、
何と右手から船影が!

●右堰柱に掲げられた標識にあるとおり、長声を吹鳴しながら通航していたのですが、あちらが万が一進入を始めたらことです。注意喚起になればと、短声連続に切り替えてポポポポと吹鳴。どうやら気づいてくれたようで、下流側へ転舵してくれました。ちなみに標識にもあるとおり、水路内を二隻並列で航行すること、また行逢は禁じられています。
まあしかし、堰柱付近に巻き上がった白波の恐ろしいことったら! 激流といっては語弊がありますが、流れの激しさと、生じた水位差がリアルに感じられたことではありました。

●激流(?)に吐き出されるようにして、中川水門を無事脱出。右手に避けてくれていた先ほどの艇に手を振り、「ありがとう!」とお礼をいって、大きく息を吐きました。いや~‥‥、今までで一番凄かったかも。

●道々のことは後ほど触れるとして、綾瀬水門から荒川へ戻るシーンを。
中川水門の剣呑さから考えても、こちら綾瀬水門も劣らぬ“激流”ぶりであることが予想され、まずは間合いを取るため右へ寄せました。潮の塩梅がよいのか、釣りをしている人が何人かいて、手ぶりで「シッシッ!」とやられてしまいましたが。

●流れの方向は中川水門と逆で、荒川に向けて吐ける形ですが、下航であるのは同様。いや~、もうすでにザーザーと水音が聞こえてきている‥‥。
水面をたゆたう木っ端くずやら落ち葉やらが、流れにとらえられると「ヒュッ」と擬音をつけたくなるくらい、すごい勢いで吸い込まれていくのを目にして、怖気をふるう小心者。荒川に出る場合は、向こうが高水敷で低く、見通しがよいのがせめてもの救いです。行逢艇なし、いざ突入!

●いやもう見てくださいこの“激流”っぷり!
白波を噛む角落しの戸溝を境に、水面がカクンと勾配をなしているように見えますが、目の錯覚ですかね? まあ、この緊迫下をスロットルも握らず、よく撮ったと自分をほめてやりたいほどです(笑)。

●おっとっと、左舷に振られる‥‥肘でこづいてちょい増速し取り舵に当て、振り回されがちな艇をなだめすかして、どうにかクリア。狭い分、こちらの方が緊張させられました。
下航時はどうしても船尾が押され気味になり、斜めになったまま流されて護岸に激突、ということになりかねません。ある程度の推力を確保し、運動力を保っておくことが必要なゆえんであります。
いや、緊張しましたが、時間にすれば両水門ともほんの一瞬。過ぎてしまえば怖さも忘れ、貴重なシーンを経験できた満足感にひたったりして、現金なものでありますね‥‥。
(令和2年6月7日撮影)
(『6月7日の上平井水門』につづく)

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荒川を遡上し、中川水門→中川・綾瀬川→綾瀬水門のルートで再び荒川に戻ったのですが、望の大潮の翌日の日中とて、大干潮時による影響は目を見張るものがありました。過去にも何度か軽く触れましたが、そんな折の“緊迫の水門通航”を下手な写真なりにご覧に入れたく思います。
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●荒川を快調に遡上してきた道々、中川水門が右手に見えてきたところで「そうだ、綾瀬川経由でいってみるか‥‥」と思いつき、行き足をゆるめました。
しかし、大潮の翌日の干潮時とくれば、当然ながら相当な流速が予想されます。近づくにつれて案の定、チラチラと白波が立っているのが望見でき、水門前は渦を生じていることが感じられ、緊張が一気に高まってきました。

●いったん上流へ航過してから姿勢を整え、横流れする艇をだましながらスロットルを開けて、腹を据え舵を径間中心線にヨーソロ‥‥って、流されてますがな。もそっと回転数を上げなきゃ。
いや、チャバチャバ水音がしてるよ! 泥土が巻き上げられているのか、水の色が変わっているよ!

●増速し思い切って突入! もの凄い勢いで吸い込まれる感覚。左手は忙しく舵を切り、右手でカメラを構えながら肘でスロットルをつついてと、まあ忙しいこと! 写真の傾きは直さない方が真に迫るかと、そのままにしてあります。
流速で尻が振られ、姿勢を崩しがちになるのを、頻繁に当て舵で修正しつつ進む十数秒間。水音は鋼矢板の凹凸で、ザーザーと連続音になり恐ろしげ。姿勢を崩しがちになる艇を舵で抑え込みながら、流れで背中を押され夢中で進んでいると、
何と右手から船影が!

●右堰柱に掲げられた標識にあるとおり、長声を吹鳴しながら通航していたのですが、あちらが万が一進入を始めたらことです。注意喚起になればと、短声連続に切り替えてポポポポと吹鳴。どうやら気づいてくれたようで、下流側へ転舵してくれました。ちなみに標識にもあるとおり、水路内を二隻並列で航行すること、また行逢は禁じられています。
まあしかし、堰柱付近に巻き上がった白波の恐ろしいことったら! 激流といっては語弊がありますが、流れの激しさと、生じた水位差がリアルに感じられたことではありました。

●激流(?)に吐き出されるようにして、中川水門を無事脱出。右手に避けてくれていた先ほどの艇に手を振り、「ありがとう!」とお礼をいって、大きく息を吐きました。いや~‥‥、今までで一番凄かったかも。

●道々のことは後ほど触れるとして、綾瀬水門から荒川へ戻るシーンを。
中川水門の剣呑さから考えても、こちら綾瀬水門も劣らぬ“激流”ぶりであることが予想され、まずは間合いを取るため右へ寄せました。潮の塩梅がよいのか、釣りをしている人が何人かいて、手ぶりで「シッシッ!」とやられてしまいましたが。

●流れの方向は中川水門と逆で、荒川に向けて吐ける形ですが、下航であるのは同様。いや~、もうすでにザーザーと水音が聞こえてきている‥‥。
水面をたゆたう木っ端くずやら落ち葉やらが、流れにとらえられると「ヒュッ」と擬音をつけたくなるくらい、すごい勢いで吸い込まれていくのを目にして、怖気をふるう小心者。荒川に出る場合は、向こうが高水敷で低く、見通しがよいのがせめてもの救いです。行逢艇なし、いざ突入!

●いやもう見てくださいこの“激流”っぷり!
白波を噛む角落しの戸溝を境に、水面がカクンと勾配をなしているように見えますが、目の錯覚ですかね? まあ、この緊迫下をスロットルも握らず、よく撮ったと自分をほめてやりたいほどです(笑)。

●おっとっと、左舷に振られる‥‥肘でこづいてちょい増速し取り舵に当て、振り回されがちな艇をなだめすかして、どうにかクリア。狭い分、こちらの方が緊張させられました。
下航時はどうしても船尾が押され気味になり、斜めになったまま流されて護岸に激突、ということになりかねません。ある程度の推力を確保し、運動力を保っておくことが必要なゆえんであります。
いや、緊張しましたが、時間にすれば両水門ともほんの一瞬。過ぎてしまえば怖さも忘れ、貴重なシーンを経験できた満足感にひたったりして、現金なものでありますね‥‥。
(令和2年6月7日撮影)
(『6月7日の上平井水門』につづく)

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