開田橋閘門を訪ねて…4
(『開田橋閘門を訪ねて…3』のつづき)
●社長が艇を寄せるのを待って、嬉しさにダラシなくやに下がりながら、青い「運転」の表示がされたヒモをつかんで、グッと下に引きました。するとかたわらの回転灯が光り、作動開始です。
ヒモをつかんだ瞬間、「しまった!」と後悔したのは、加水分解というのでしょうか、表面のゴム被覆が劣化して半ば溶け、ベタベタになっていたこと。手のひらが不快な粘着質の汚れでベタついてしまい、ズボンの尻でこすったくらいでは取れません。
パッと見ただけでは、ヒモのコンディションはわかりませんから、致し方のないことではありましたが、う~ん。これは交換していただきたいですねえ‥‥。

●あっ、動き始めた! 奥に見える開放されていた前扉室の扉体が、ゆっくりと閉まり始めたのです。
ほぼ全長が橋の桁下で、ボックスカルバート状になった閘室は、左手の側壁が少しふくらんだように造られていて、幅員を稼いでいることがわります。また手前、後扉室の直上には小さいながら管理橋が設けられ、点検時の便をはかっているようですね。

●後扉室の手前に、通航法の説明板がありました。上流側、前扉室は常時開放、通航の所要時間は約10分、管理者は福井県・三国土木事務所であることが判明。
作動ステップを説明した一番下、「船を閘室より脱出させてください」というのが面白いですね。何だか、ボーッとしていると、そのまま閘室に閉じ込められちゃいそうないい方です。
●太く頑丈そうなピカピカの軸と、それに取り付けられたトルクアームというのでしょうか、こね回すクランクをしげしげ観察。水面からこんな間近で眺められるのは、そうそうない機会ですからね。
スイングゲートの閘門(らしいモノ)というと、琵琶湖第一疏水用水機場のそれを思い出してしまうのですが、ここ開田橋閘門も、空圧で扉体をわずかに上下させて注排水させる機構なのかな? だって戸当たりが、扉体の天端より少しはみ出てるし、その分が上下のストロークに‥‥。
‥‥というのは妄想で、実際見ていてもそれらしい動作はしませんでした。堅牢な軸で水圧下でもこじ開けて、ダイレクトに注排水するのでしょうね。

●この後橋上からも観察したのですが、バイパス設備らしいものは見たかぎりないようでしたから、扉体が開いたときに水を流入させるやり方なのでしょう。こうして扉体越しに見ていても、水位差もきわめて少ないようですから、それで差し支えはないのでしょうね。
えーと、閘室内の湛水線からして、現時点では手前、下流側の水位が高いのかな? 扉体も間近で見ると、軸に劣らず頑丈そうです。表面の汚れからして、潮位の高いときは天端ギリギリまで水面がくるみたいですね。
(元年11月23日撮影)
(『開田橋閘門を訪ねて…5』につづく)

にほんブログ村

ヒモをつかんだ瞬間、「しまった!」と後悔したのは、加水分解というのでしょうか、表面のゴム被覆が劣化して半ば溶け、ベタベタになっていたこと。手のひらが不快な粘着質の汚れでベタついてしまい、ズボンの尻でこすったくらいでは取れません。
パッと見ただけでは、ヒモのコンディションはわかりませんから、致し方のないことではありましたが、う~ん。これは交換していただきたいですねえ‥‥。

●あっ、動き始めた! 奥に見える開放されていた前扉室の扉体が、ゆっくりと閉まり始めたのです。
ほぼ全長が橋の桁下で、ボックスカルバート状になった閘室は、左手の側壁が少しふくらんだように造られていて、幅員を稼いでいることがわります。また手前、後扉室の直上には小さいながら管理橋が設けられ、点検時の便をはかっているようですね。

●後扉室の手前に、通航法の説明板がありました。上流側、前扉室は常時開放、通航の所要時間は約10分、管理者は福井県・三国土木事務所であることが判明。
作動ステップを説明した一番下、「船を閘室より脱出させてください」というのが面白いですね。何だか、ボーッとしていると、そのまま閘室に閉じ込められちゃいそうないい方です。

スイングゲートの閘門(らしいモノ)というと、琵琶湖第一疏水用水機場のそれを思い出してしまうのですが、ここ開田橋閘門も、空圧で扉体をわずかに上下させて注排水させる機構なのかな? だって戸当たりが、扉体の天端より少しはみ出てるし、その分が上下のストロークに‥‥。
‥‥というのは妄想で、実際見ていてもそれらしい動作はしませんでした。堅牢な軸で水圧下でもこじ開けて、ダイレクトに注排水するのでしょうね。

●この後橋上からも観察したのですが、バイパス設備らしいものは見たかぎりないようでしたから、扉体が開いたときに水を流入させるやり方なのでしょう。こうして扉体越しに見ていても、水位差もきわめて少ないようですから、それで差し支えはないのでしょうね。
えーと、閘室内の湛水線からして、現時点では手前、下流側の水位が高いのかな? 扉体も間近で見ると、軸に劣らず頑丈そうです。表面の汚れからして、潮位の高いときは天端ギリギリまで水面がくるみたいですね。
(元年11月23日撮影)
(『開田橋閘門を訪ねて…5』につづく)

にほんブログ村
- 関連記事
-
- 開田橋閘門を訪ねて…6
- 開田橋閘門を訪ねて…5
- 開田橋閘門を訪ねて…4
- 開田橋閘門を訪ねて…3
- 松潟堰…7