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開田橋閘門を訪ねて…2

(『開田橋閘門を訪ねて…1』のつづき)

243011.jpgコーヒーをいただきながら待つことしばし、社長みずからティラーを握って、フラットな機付き和船が回航されてきました。その名も「健康丸」!

社長はもやいを取りながら、「水門は高さがないから、こういうフネじゃないとダメなんですよ」。いや、心得てらっしゃる! 眺望もよく動きやすいこの手の艇なら、通航を存分に楽しめそうですね!

243012.jpgライフジャケットをお借りして乗り込むと、ディーゼルののどかな爆音が高まって、さっそく出発。吉崎屋マリーナの全景を望んで。

左からクラブハウスとワークショップ、陸置ヤード、上架用クレーンとスロープが機能的に配され、背後には道を挟んで、緑濃い丘陵が迫っているという、閑静で美しい船溜風景。外海はすぐ近くですが、この地勢なら風もよく防がれて、泊地としても絶好の環境でしょうね。

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「せっかく来られたのですから、そのあたりを一回りしましょう」と、社長のご好意でまずは河口側へ舵を切りました。到着以来、視界内にあったお饅頭のような丘が針路正面に。水鏡に倒立像を映した姿、風情があってよいですね。

この丘、社長のお話では「鹿島の森」といって、その名のとおり鹿島神社が鎮座しており、社叢として古来より伐採を禁じられていたため、ご当地では珍しい暖地性の木々が保たれているとのこと。ちなみに福井・石川県境はこの手前、北潟湖が海にはける流路を走っていて、鹿島の森は石川県になります。

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鹿島の森を右に見て、大聖寺川と合流する河口の方へ。鹿島の森の水際は切り立っていて、生い茂る木々が水面まで枝を差し掛け、水鳥たちの格好の隠れ場所になっていました。

我々の艇が近づくと、さあっと鷺が飛び立ったり、写真のように鴨たちが顔を出したりと、静寂を破った闖入者におかんむりの様子。いずこも変わらないトリさんたちの表情にほっこり。

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河口近くまで下ると、葦原や砂洲が見えるなど穏やかだった地勢が一変、岸壁が切り立つ荒々しい光景が遠望されて、日本海側の海象の厳しさが想われました。そういえば、奇岩で知られる東尋坊も、この近くでしたよね。

ほんの狭い範囲内にもかかわらず、さまざま表情を見せてくれる北潟湖、内水としても興味深いものがありますね。ここで艇は反転し、いよいよ開田橋の閘門を目指します。
撮影地点のMapion地図

(元年11月23日撮影)

(『開田橋閘門を訪ねて…3』につづく)

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タグ : 北潟湖