鍋川閘門…1
(『加賀須野橋…4』のつづき)
●加賀須野橋から方角としては北西、国道11号の向こう、松茂町南ノ川にある鍋川閘門に向かいました。宅地に面した狭水路にある小型閘門という、実に魅力的なロケーション。今回の閘門の中で一番惹かれていた物件でもあります。
鍋川は、旧吉野川と今切川がちょうど双曲線のように接近するところにあり、航路としては二つの大河川をショートカットしているわけですが、初見したとき、目を見張らされたのはその流路のカタチ!

●ホンモノのGoogleマップで鍋川を表示
●乱流・屈曲していたかつての澪筋や細流を長きに渡って整理し、かつ最小限の土工量で可航水路を求めた結果が、この形状になったのだろう‥‥と一発で妄想が広がるような、まことに“異形”という言葉がしっくりくる流路。
特に南北方向の幅が広い区間と、東西方向の波状にグニャグニャと屈曲している区間の違和感たるや、木に竹を継いだ、といってもいい過ぎでない感が。閘門の存在とともに、ますます訪ねたい気持ちがつのったものでした。
●閘門のある、東西方向のグニャグニャ区間に到着。写真はその南岸から東、新丸須橋を見たところ。現地に立って改めてわかる、グニャグニャッぷりの強烈さ。この河道が直線に整理されず、そのまま固定されて残ったというのが凄いですね。
両岸には道路が河道を縁どり、コンクリート堤防は肘をついて川面を眺められるくらいの、実にちょうどよい高さでした。

●ここで一つびっくりさせられたことを。鍋川閘門のすぐ東には、丸須橋という橋があって、この上から閘門を狙えそうだし、対岸に渡って観察するにも好都合、と思っていたのですが‥‥。
現地に立ったらまあ、撤去されていました。
堤防もきれいにツライチに仕上げて開口部を塞がれ、もう本当にきれいさっぱり。
●ありし日の丸須橋を、Googleストリートビューの画像をお借りして掲載。平成26年2月撮影とありますから、もう5年も前ですね。
見たかぎりだいぶくたびれていたようだし、何より計画高水位を割り込んでいたりと、撤去されても無理のない様子ではありました。ご愁傷さまです‥‥。生活道路を失って、ご近所の方はさぞ不便でしょう。

●さて、肝心の閘門を堪能するとしましょう。堤防が描くカーブで屈曲が強調され、独特の雰囲気を醸し出すその先、極小閘門一歩手前といってよいような、こじんまりとしたローラーゲートが一対、河道を扼してたたずんでいました。
Googleストリートビューでは幾度となく眺め、もはや見慣れた外観ではありましたが、それだけにナマで目にする感動はいや増すものが。関東の小型閘門たちとは、また違ったオーラを発散している姿をしばし眺めてから、鼻息荒く歩を進めたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(元年9月14日撮影)
(『鍋川閘門…2』につづく)

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●加賀須野橋から方角としては北西、国道11号の向こう、松茂町南ノ川にある鍋川閘門に向かいました。宅地に面した狭水路にある小型閘門という、実に魅力的なロケーション。今回の閘門の中で一番惹かれていた物件でもあります。
鍋川は、旧吉野川と今切川がちょうど双曲線のように接近するところにあり、航路としては二つの大河川をショートカットしているわけですが、初見したとき、目を見張らされたのはその流路のカタチ!

●ホンモノのGoogleマップで鍋川を表示
●乱流・屈曲していたかつての澪筋や細流を長きに渡って整理し、かつ最小限の土工量で可航水路を求めた結果が、この形状になったのだろう‥‥と一発で妄想が広がるような、まことに“異形”という言葉がしっくりくる流路。
特に南北方向の幅が広い区間と、東西方向の波状にグニャグニャと屈曲している区間の違和感たるや、木に竹を継いだ、といってもいい過ぎでない感が。閘門の存在とともに、ますます訪ねたい気持ちがつのったものでした。

両岸には道路が河道を縁どり、コンクリート堤防は肘をついて川面を眺められるくらいの、実にちょうどよい高さでした。

●ここで一つびっくりさせられたことを。鍋川閘門のすぐ東には、丸須橋という橋があって、この上から閘門を狙えそうだし、対岸に渡って観察するにも好都合、と思っていたのですが‥‥。
現地に立ったらまあ、撤去されていました。
堤防もきれいにツライチに仕上げて開口部を塞がれ、もう本当にきれいさっぱり。

見たかぎりだいぶくたびれていたようだし、何より計画高水位を割り込んでいたりと、撤去されても無理のない様子ではありました。ご愁傷さまです‥‥。生活道路を失って、ご近所の方はさぞ不便でしょう。

●さて、肝心の閘門を堪能するとしましょう。堤防が描くカーブで屈曲が強調され、独特の雰囲気を醸し出すその先、極小閘門一歩手前といってよいような、こじんまりとしたローラーゲートが一対、河道を扼してたたずんでいました。
Googleストリートビューでは幾度となく眺め、もはや見慣れた外観ではありましたが、それだけにナマで目にする感動はいや増すものが。関東の小型閘門たちとは、また違ったオーラを発散している姿をしばし眺めてから、鼻息荒く歩を進めたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(元年9月14日撮影)
(『鍋川閘門…2』につづく)

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