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鯔越水門…2

(『鯔越水門…1』のつづき)

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東側から側面を見て。堰柱側面、階段の踊り場に取り付けられた昔風の街燈が、いかにも唐突な印象で目立ちますね。向こうの山肌はいったん刈り払われたようですが、今は草木に覆われて、土の色は見えません。

手前には操作室が建っていることもあり、周囲は植え込みなどもあってそれなりの体裁が整えられていたようですが、剪定もされておらず草が生い茂り、人の手が入っているにしても最低限のようでした。

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周りをうろつく前に、銘板を探し出して一枚。メーカーは日東河川工業、昭和61年竣工、7.5×4.7mのローラーゲート。御年33歳、少々くたびれた部分はあっても、まだまだ働き盛りといったところでしょうか。

239033.jpg操作室を正面から。壁にタイルはおろか塗装もなしと、水門同様の質実剛健ぶり。扉にガラスすら入っていないのは、暴風時にも耐えられるような堅牢さを目指したのでしょうか。

右手に少し写っていますが、説明板のたぐいを掲げていたような痕跡もありました。何分、近くに人家のない内海の最奥部、多少の行き届かなさは、致し方ないところではあります。

239034.jpg管理橋の上から、巻上機室を仰いで。南側も同じく、抜き文字の水門名が掲げられていました。

そうそう、「鯔越」の読みの件のつづき。迷惑を顧みず地元の方を捕まえてうかがったり、その方がご親切に漁協に電話して下さったり(ありがとうございました!)で、「 “ボラゴエ”でいんじゃないか?」というアイマイな結論に達していたのですが、まさお(@masaosaito)さんより「鯔越は『いなこし』でっす。」のご指摘が。

イナコシとのご指摘に、なるほど!と腑に落ちるものがありました。正直、ボラゴエだと音に濁りが多く、口当たりもいま一つですが、イナコシならしっくりきますね。だいたい、大好きな地名「船越」がフナコシなのですから、察しろよと自分を叱りたくなります。

ご指摘を受けて検索の文言を変えてみたら、自転車で鳴門周辺を巡った記録「20160307_徳島鳴門スカイラインCYC」ほか、読み方に言及したサイトがヒット。こちらもちゃんと「鯔越水門(いなこしすいもん)」と記されていますね。「鯔越 読み方」などでは引っかかりもしなかったので、助かりました。ご指摘ありがとうございました!

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管理橋を渡り、西側へ出てみました。陽射しを浴びてたたずむその姿、こうして切り取ると、とても内海の狭窄部にあるとは思えないこの規模と造作。支派川の河口あたりがよく似合いそうです。

東岸の道をたまにクルマが通るほか、あくまで静謐だった鯔越水門でしたが、時ならぬ爆音が遠くから聞こえてきました。これはもしかして‥‥?
撮影地点のMapion地図

(元年9月14日撮影)

(『鯔越水門…3』につづく)

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タグ : 鯔越水門鳴門市