「水郷佐原あやめパーク」で遊ぶ
(『5月5日の仲江間…5』のつづき)
●サッパを降りた後は、水郷佐原水生植物園から改名した「水郷佐原あやめパーク」を見てみることにしました。リニューアルのため長期休園していましたが、改装後に訪れるのは初めて。
前回訪問時、7年前の様子は「あやめ祭りの水郷風景…1」以下にまとめてありますので、ご参考まで。入口は以前より西側に移り、新設されたエントランス棟も、瓦屋根の落ち着いたいい雰囲気です。
【▼「続きを読む」をクリックしてご覧ください】

●入った直後の第一印象は、以前とくらべると木がずいぶん少なくなって、遠くまで見通せるようになったなあ、ということ。歩道も広めに直されたようで、全体的に平たくなった感じがしたものです。
木が少なくなった分、目立っていたのは藤棚です。ちょうど見ごろを迎えていて見事でしたが、陽気がいいせいかハチやアブのたぐいも花に誘われ、盛んにブンブンと飛びかい、ちょっと怖いくらいでした。

●入口近くは三方を建物に囲まれた広場的なスペースとなっていて、地元物産の展示販売などで賑わっていました。ご当地らしい、素朴な体験型の遊びもいくつかあって、中でもよかったのが写真の竹馬。
写真の左にあるような、輪切りにしたコップ状のものにひもを付けたもの、一本の竹を巧みに切り出したものと、思わず遊んでみたくなる魅力的な造作。こわごわ乗ってみる人、器用に乗りこなす子供たちもいて、大いに盛り上がっていました。

●改装前にも展示されていた踏み車‥‥昔の揚水水車ですが、なぜか分解されて草むらに横たえられていました。乾しているのかな?
分解されたところはめったに見られまいと気づき、一枚記録の後じっくり観察。人手で移動することから軽量であることと、水密の必要から精度も同時に求められたであろう丁寧なつくりは、整った美しさがあり、惹かれるものがありますね。
●水辺の柵に人だかりがしていたのでのぞき込むと、鯉に餌を与えているところでした。かたわらのガチャポンで売っている餌を、自由にやっていいようですね。
模様が見事なものばかりで粒も揃い、動きもゆったりとして穏やかな雰囲気の鯉たち。可愛がられているのでしょう。

●以前は奥‥‥北側にあった園内のサッパ乗り場は、入口からも近い南側に移動していました。水路の形もずいぶん変わったようだし、こちらも乗ってみることに。
女性の船頭さんが、通りがかるお客さんにしきりに声をかけ誘ったものの、残念ながら乗り合いはなし。我々だけの貸し切り状態で出発することになりました。ゴザも座布団もまだ新しく、さらさらといい感触です。

●竿さす船頭さんのお話に耳を傾けながら、水や草の匂いに包まれての水路めぐり。出発して間もなく、水際の草むらがもさもさと動いたので、目を向けたら現われたのが何と、冬の運河でおなじみのオオバン君!
暖かい季節になったにもかかわらず、たった一羽でここにいるということは、渡りそびれたのでしょうか。それともあまりに環境がよくて、居ついてしまったのかな? 一人ぼっちのせいか、冬に見られた俊敏さは感じられず、どこか元気がないように見えました。
●うまく撮れませんでしたが、ハスの花も見事な咲きっぷりで、あやめの季節を外したとはいえ、藤も咲いていたし、いい時季に来たものだとご満悦の体。
船頭さんにうかがったところでは、ご多分に漏れずこのお仕事も人手不足で、ギリギリの人数で何とか回している状態なのだとか。竿での舟行きに熟達するのは時間がかかりますから、仮に希望者があっても、即戦力とはいきませんものね‥‥。

●エンマを模した水路に入り、やはりかつての再現である、皮をむいたままの丸太で組んだ中高の橋をくぐって。船頭さんいわく、「橋は新しく造ったばかりなので、防腐剤の臭いがするかもしれませんが‥‥」とのことでしたが、クレオソート(でしたっけ?)の香り、嫌いじゃありませんよ。実際のエンマに架かったかつての橋たちも、朽ちれば造り替えたでしょう。
以前とくらべると、見通しがよくなったせいか、狭い水路に分け入る感覚が薄くなったように思え、個人的には少々残念な気もしたのですが、これはお客さんの好みの変化に合わせて、といったところなのでしょうか。
●与田浦側の広い水面に出て、サッパは左に折れ、いったん旧乗り場のあった北へ向かってから、折り返して南下、もとの乗り場に戻るコース。
木を少なくして視界が開けた分、舟からの眺めに変化が乏しくなったのは否めませんが、そのかわり十六島らしい広々とした感じは出たようで、園内を設計した人が目指したのは、そのあたりにあったのかも‥‥と思えるようにもなりました。

●サッパを下りて、さっきくぐった橋に上がり、与田浦の方を眺めて。ちょうど二杯のサッパが画面に収まり、絵になる瞬間がものにできたと悦に入るおっさん。
ここから眺めてようやく、与田浦西岸の道路をつぶしてまで、園内に取り込んだ意図が理解できたような気がしました(気がしているだけ)。木や囲いを取り除いて見通しをよくしたことで、園内と与田浦は情景として一体化し、水郷らしい広大な水辺風景を現出していたことに気づかされたのです。

●園内の南西角は、なだらかな斜面を持った小丘がいくつか築かれていて、斜面を利用した滑り台など遊具を配した、児童遊園地になっていました。
周囲が平坦なだけに、この丘からの眺望はなかなかよろしく、お散歩してよし、もちろんお子さんを遊ばせてもよしの、広々として快いスペース。ご家族連れでも楽しく過ごせそうですね。

●滑り台のある丘から園内を望んで。以前との変わりぶりにちょっと戸惑ったところもありましたが、お天気に恵まれたこともあって楽しめました。改装後まだ間がないとあって、全てが真新しくきれいなことも嬉しく、職員の方も親切で、快適に遊ぶことができました。
●おまけ。お土産売り場のかたわらで、展示されていた水槽の一つ。青いザリガニが2匹飼われていて、珍しいなと顔を近づけてみると‥‥。
一匹がのそのそと近づいてきて、しきりに足を動かし「ちょうだい」の仕草をするのです。いかついザリガニとはいえ、慕われる(?)と可愛く思えてしまいます。水槽は食べカスや糞もなくきれいで、まめにお世話されていることが感じられました。
(元年5月5日撮影)
(『鹿島神宮の浜鳥居再訪』につづく)

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前回訪問時、7年前の様子は「あやめ祭りの水郷風景…1」以下にまとめてありますので、ご参考まで。入口は以前より西側に移り、新設されたエントランス棟も、瓦屋根の落ち着いたいい雰囲気です。
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木が少なくなった分、目立っていたのは藤棚です。ちょうど見ごろを迎えていて見事でしたが、陽気がいいせいかハチやアブのたぐいも花に誘われ、盛んにブンブンと飛びかい、ちょっと怖いくらいでした。

●入口近くは三方を建物に囲まれた広場的なスペースとなっていて、地元物産の展示販売などで賑わっていました。ご当地らしい、素朴な体験型の遊びもいくつかあって、中でもよかったのが写真の竹馬。
写真の左にあるような、輪切りにしたコップ状のものにひもを付けたもの、一本の竹を巧みに切り出したものと、思わず遊んでみたくなる魅力的な造作。こわごわ乗ってみる人、器用に乗りこなす子供たちもいて、大いに盛り上がっていました。

●改装前にも展示されていた踏み車‥‥昔の揚水水車ですが、なぜか分解されて草むらに横たえられていました。乾しているのかな?
分解されたところはめったに見られまいと気づき、一枚記録の後じっくり観察。人手で移動することから軽量であることと、水密の必要から精度も同時に求められたであろう丁寧なつくりは、整った美しさがあり、惹かれるものがありますね。

模様が見事なものばかりで粒も揃い、動きもゆったりとして穏やかな雰囲気の鯉たち。可愛がられているのでしょう。

●以前は奥‥‥北側にあった園内のサッパ乗り場は、入口からも近い南側に移動していました。水路の形もずいぶん変わったようだし、こちらも乗ってみることに。
女性の船頭さんが、通りがかるお客さんにしきりに声をかけ誘ったものの、残念ながら乗り合いはなし。我々だけの貸し切り状態で出発することになりました。ゴザも座布団もまだ新しく、さらさらといい感触です。

●竿さす船頭さんのお話に耳を傾けながら、水や草の匂いに包まれての水路めぐり。出発して間もなく、水際の草むらがもさもさと動いたので、目を向けたら現われたのが何と、冬の運河でおなじみのオオバン君!
暖かい季節になったにもかかわらず、たった一羽でここにいるということは、渡りそびれたのでしょうか。それともあまりに環境がよくて、居ついてしまったのかな? 一人ぼっちのせいか、冬に見られた俊敏さは感じられず、どこか元気がないように見えました。

船頭さんにうかがったところでは、ご多分に漏れずこのお仕事も人手不足で、ギリギリの人数で何とか回している状態なのだとか。竿での舟行きに熟達するのは時間がかかりますから、仮に希望者があっても、即戦力とはいきませんものね‥‥。

●エンマを模した水路に入り、やはりかつての再現である、皮をむいたままの丸太で組んだ中高の橋をくぐって。船頭さんいわく、「橋は新しく造ったばかりなので、防腐剤の臭いがするかもしれませんが‥‥」とのことでしたが、クレオソート(でしたっけ?)の香り、嫌いじゃありませんよ。実際のエンマに架かったかつての橋たちも、朽ちれば造り替えたでしょう。
以前とくらべると、見通しがよくなったせいか、狭い水路に分け入る感覚が薄くなったように思え、個人的には少々残念な気もしたのですが、これはお客さんの好みの変化に合わせて、といったところなのでしょうか。

木を少なくして視界が開けた分、舟からの眺めに変化が乏しくなったのは否めませんが、そのかわり十六島らしい広々とした感じは出たようで、園内を設計した人が目指したのは、そのあたりにあったのかも‥‥と思えるようにもなりました。

●サッパを下りて、さっきくぐった橋に上がり、与田浦の方を眺めて。ちょうど二杯のサッパが画面に収まり、絵になる瞬間がものにできたと悦に入るおっさん。
ここから眺めてようやく、与田浦西岸の道路をつぶしてまで、園内に取り込んだ意図が理解できたような気がしました(気がしているだけ)。木や囲いを取り除いて見通しをよくしたことで、園内と与田浦は情景として一体化し、水郷らしい広大な水辺風景を現出していたことに気づかされたのです。

●園内の南西角は、なだらかな斜面を持った小丘がいくつか築かれていて、斜面を利用した滑り台など遊具を配した、児童遊園地になっていました。
周囲が平坦なだけに、この丘からの眺望はなかなかよろしく、お散歩してよし、もちろんお子さんを遊ばせてもよしの、広々として快いスペース。ご家族連れでも楽しく過ごせそうですね。

●滑り台のある丘から園内を望んで。以前との変わりぶりにちょっと戸惑ったところもありましたが、お天気に恵まれたこともあって楽しめました。改装後まだ間がないとあって、全てが真新しくきれいなことも嬉しく、職員の方も親切で、快適に遊ぶことができました。

一匹がのそのそと近づいてきて、しきりに足を動かし「ちょうだい」の仕草をするのです。いかついザリガニとはいえ、慕われる(?)と可愛く思えてしまいます。水槽は食べカスや糞もなくきれいで、まめにお世話されていることが感じられました。
(元年5月5日撮影)
(『鹿島神宮の浜鳥居再訪』につづく)

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タグ : 水郷佐原あやめパーク水郷与田浦