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川崎の枝運河めぐり…3

(『川崎の枝運河めぐり…2』のつづき)

228021.jpg南詰の様子。生い茂る蔦に阻まれてよく見えませんが、こちらも遮断機が上下線分、一対備えられていますね。道路信号の灯器も見えるので、警報機・遮断機と信号を併用しているのでしょう。

しかし、管路橋のひょろ高い橋脚と、螺旋階段が目立ちますね。街路灯は、ちょっと懐かしくなるような昔の水銀灯タイプなのですね。

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跳開橋のかなめであるここ、何ていうんでしょう。いわば駆動機器や動力が収まった部分ですが、びっしりと打たれた鋼管基礎と分厚なコンクリートが、ここにかかる重量の巨大さと、跳開時のストロークを思わせますね。

水上から見るかぎり、側面の継ぎ目は空隙が少なく、それが跳開橋らしさ(?)をあまり感じさせない一因のようです。このように近づけば、桁側面に円筒形の軸端と軸受、その右手桁下にシリンダー様のものがあるのに気づかされますが、メカニズムのほとんどは桁内側と囲壁内に収まっているようで、外見は概してあっさり目です。

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軸受周りをアップで。これが本当に重量を支えている軸受なのか、単なる注油などのために施されたケーシングのたぐいなのかはわかりませんが、跳開時の回転がここを中心になされるのはまず間違いないでしょう。

手前のくたびれた監視カメラ、妙にチープな紅緑2灯の信号が目を引きます。先の連絡先以外、一切の注意書きが見られないこと、この信号灯器の小ささからも、不特定多数の通航を考えたものでなく、あくまで業務に関連した船舶のみを対象にした設備であることが感じられます。

228024.jpg橋をくぐりながら、何か見られるかしらと期待したものの‥‥う~ん、梁に覆い隠されていました、残念。

しかし、この箱桁や梁の太さ、道床に走るウェブの多さ! 跳開による力の変化に耐え、なおかつ重車輌を余裕を持って通過させる、この橋の性格を凝縮したような眺めで、頭上にずっしりとくる迫力がありました。


228025.jpg
こちらは上と反対側、南詰の橋脚の支承周りをアップで見たところ。モーターのついた丸棒が一対、床面から逆ハの字の形で斜めに伸びて、上下から噛み合った金具の横に、突っ込んだ格好の機械が見えました。

これは可動桁の鎖錠機構と見てよいと思います。跳開するときは、恐らくスピンドルによってロックが解かれ、桁が旧に復すれば元のように閂がかかって、外力による桁の上下動を防ぐ仕組みになっているのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(30年12月9日撮影)

(『川崎の枝運河めぐり…4』につづく)

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タグ : 浅野運河新大扇橋