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小山観音…2

(『小山観音…1』のつづき)

224036.jpg橋詰広場から、曲線を描く玉石垣の護岸を見下ろして。普通の中洲なら、流圧のある上流側を固めるところですが、橋詰の拡張・造成が目的なので、下流側に施されているのが変わっています。

木曽川、飛騨川の沿岸をここまで道々見てきて、農家の基礎や段畑の土止めなど、玉石垣が多く目につきました。入手しやすい素材なのでしょう。

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橋詰から見た光景。左手奥に鐘楼、右手はすぐ上りとなって、その奥には庫裏というか、休憩所らしい建物も。

すべてが小ぶりでぎっしりと詰まり、山上の狭隘さが実感できます。拡張した橋詰を除けば、本当にささやかなスペースしかないのです。

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階段を上って右に折れ、観音堂にお参り。ご本尊は馬頭観音で、重要な産業であったお蚕さんの守り仏として信仰を集め、他にも道中安全、子授けの霊験もあられるとのこと。私にとっては、かつて舟航盛んだった川におわす仏様ということで、よ~く拝んでおきました。

224039.jpgお参りの後は、袖高欄のある橋詰のベンチで、川面を眺めつつ一休み。今渡ダムからここまで、おおよそ1.7㎞ありますが、水面は鏡のようで流れもなく、まさにダム湖であることが実感できます。

川沿いは両岸とも街場ながら、段丘は観音堂より高さがあって家並みはあまり見えず、両岸は切り立って木が生い茂っているので、山深いところにいるような雰囲気です。

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観音橋から上流側、県道350号線青柳橋を望んで。前回掲げた写真は、この橋から撮りました。他地方の可航河川にも、小山観音みたいに、お寺や神社だけが詰まっている中之島ってあるのかしら(ぐぐれ)。

飛騨川が浸食によってかたちづくった谷の中に、たまたま硬質な岩塊があり、それが段丘の左岸に削り残された、ということでしょうか。河中にある今の姿も素敵ですが、谷間の河畔に屹立するさまも、名勝として人々の目に留まったことでしょうね。
撮影地点のMapion地図

(30年9月2日撮影)

(『木曽川・飛騨川舟筏路めぐり…7』につづく)

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タグ : 小山観音飛騨川