小山観音…1
(『木曽川・飛騨川舟筏路めぐり…6』のつづき)

●今渡ダムを離れて、お次は飛騨川の川辺ダムに向かうわけですが、舟筏路めぐりの道々に、ぜひ立ち寄ってご挨拶したいところがありました。上の写真は、下流側から見たところ。
幟を連ねた古めかしいRC橋が、玉石垣の橋台とともに、静かな川面へ姿を映すさまは風情があってよいものでしたが、これではちょっとわかりづらいかも。
●上流側に回ってカメラを向けると‥‥ううん、あまり変わりませんね。木々の間から、お堂の屋根がちょっとのぞけているので、まだわかりやすいかも。
対岸は切り立った崖に近い地形で、その崖線から水面近くに至るまで緑が濃いため、手前にある木々と同化して、埋まってしまうのです。よ~し、次は奥の手だ。

●上流の青柳橋より撮ったものですが、これでおわかりでしょう。飛騨川の真ん中に、もこりと盛り上がった岩山、緑豊かなお饅頭のような山のてっぺんに祀られているのが、通称小山観音。
盆景を思わせるその愛らしい姿、川とのゆかりがこれ以上ないほど濃厚そうな場所柄に、日ごろ不信心な不審船長といえど大いに惹かれるものがあり、お詣りせずにおらりょうかという心持ちになったのでした。
何しろ沖積した平たい中洲などでなく、対岸とあまり変わらぬ比高を有する岩山なのですから、まさにゆるぎなきこと巌のごとし、霊験もさぞあらたかでしょう。

●骨材の浮き出た、星霜を感じさせる擬宝珠付きのRC橋は「観音(かんおん)橋」。白雲が浮かぶ青空の下、さっぱりと掃き清められた橋を渡って、水面や緑を楽しみながらのお参り。踏み出すほどに、爽快な川景色が広がります。
当寺の詳しいご由緒に関しては、「小山観音」(美濃加茂市観光協会)を参照いただきたいのですが、かつては陸づたいに参詣ができたものの、今渡ダムの竣工によって水位が堰上げられ、中之島となったそう。観音橋の竣工はダム工事の終了と同時期、昭和13年だそうですから、RC橋としても結構な古株で、こちらも貴重なものといえそうです。
●観音橋を渡り切った橋詰近くは、岩山に生い茂る木々がかぶさり、参拝者に涼しい木陰を提供していて、これまた良い雰囲気です。
何分お堂だけでほぼ一杯な小さな岩山のこととて、橋詰広場(?)はコンクリートで固めた玉石垣で護岸し、下流側にささやかな平場を拡張、築造したもの。一つ一つがこぢんまりと盆景的で、嬉しくなってしまうのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(30年9月2日撮影)
(『小山観音…2』につづく)

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●今渡ダムを離れて、お次は飛騨川の川辺ダムに向かうわけですが、舟筏路めぐりの道々に、ぜひ立ち寄ってご挨拶したいところがありました。上の写真は、下流側から見たところ。
幟を連ねた古めかしいRC橋が、玉石垣の橋台とともに、静かな川面へ姿を映すさまは風情があってよいものでしたが、これではちょっとわかりづらいかも。

対岸は切り立った崖に近い地形で、その崖線から水面近くに至るまで緑が濃いため、手前にある木々と同化して、埋まってしまうのです。よ~し、次は奥の手だ。

●上流の青柳橋より撮ったものですが、これでおわかりでしょう。飛騨川の真ん中に、もこりと盛り上がった岩山、緑豊かなお饅頭のような山のてっぺんに祀られているのが、通称小山観音。
盆景を思わせるその愛らしい姿、川とのゆかりがこれ以上ないほど濃厚そうな場所柄に、日ごろ不信心な不審船長といえど大いに惹かれるものがあり、お詣りせずにおらりょうかという心持ちになったのでした。
何しろ沖積した平たい中洲などでなく、対岸とあまり変わらぬ比高を有する岩山なのですから、まさにゆるぎなきこと巌のごとし、霊験もさぞあらたかでしょう。

●骨材の浮き出た、星霜を感じさせる擬宝珠付きのRC橋は「観音(かんおん)橋」。白雲が浮かぶ青空の下、さっぱりと掃き清められた橋を渡って、水面や緑を楽しみながらのお参り。踏み出すほどに、爽快な川景色が広がります。
当寺の詳しいご由緒に関しては、「小山観音」(美濃加茂市観光協会)を参照いただきたいのですが、かつては陸づたいに参詣ができたものの、今渡ダムの竣工によって水位が堰上げられ、中之島となったそう。観音橋の竣工はダム工事の終了と同時期、昭和13年だそうですから、RC橋としても結構な古株で、こちらも貴重なものといえそうです。

何分お堂だけでほぼ一杯な小さな岩山のこととて、橋詰広場(?)はコンクリートで固めた玉石垣で護岸し、下流側にささやかな平場を拡張、築造したもの。一つ一つがこぢんまりと盆景的で、嬉しくなってしまうのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(30年9月2日撮影)
(『小山観音…2』につづく)

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