庄川峡の船旅…10

(『庄川峡の船旅…9』のつづき)

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「庄川峽遊覧」
460mm×148mm 発行者:庄川水力電氣株式會社 
昭和5~8年の発行と推定


小牧ダム竣工間もないころの、観光案内を見てみましょう。上が表紙・裏表紙と鳥瞰図のある表面、下が見どころの写真と解説を載せた裏面です。

ちなみに推定発行年を昭和5~8年としたのは、昭和8年に落橋した仙納原大橋の写真が、裏面に掲載されていたことからです(『庄川峡の船旅…5』参照)。

鳥瞰図では、石動から福野を経て小牧に至る庄川水電鉄道、小牧~大牧~祖山の航路を中心とした景勝や観光名所が示され、色彩的にも美しく眺めていて楽しいもの。

裏面も、大牧温泉の外観と大浴場の写真が目を引かれます。建物は改築されても、この当時の雰囲気を受け継いだことがうかがえますね。大浴場は、水面に近い半地下式に造られた、窓の大きいいかにも眺めがよさそうなものですが、残念ながら現存していません。

さて、裏面の案内を読み下していて、大いに気になった部分が2点ありました。一つは、本文左「庄川峽案内」の19行目、「祖山より更に巡航船にて奥の仙境五ヶ山を探勝し」‥‥えっ、祖山ダム上流にもかつて航路があった? これは気になりますね。今のところ資料がないので、今後の宿題とさせていただきましょう。

二つ目はお詫びも兼ねて。「千願瀧」の項、「小牧、大牧間の中程下原橋附近に在り」鳥瞰図と照らしてみると‥‥二本目の吊橋あたり。あっ、これはもしかして、長崎大橋(『庄川峡の船旅…6』)の東詰に遺構があった吊橋? 申しわけありません、よく読んでいませんでした。お詫びして後ほど追記・訂正します。

211153.jpg以下、帰路のスナップを。上流側から眺めた大牧発電所。山肌に伸びゆく水圧鉄管の様子、狭い谷の出口に造られたことがわかる角度。

濃厚な緑に囲まれ、陽に輝いているさまは実にのどかで、改めて箱庭チックというか、浮世離れした雰囲気を感じさせたものでした。


211154.jpg大牧発電所の下流西岸に見えた、国道156号線の橋。航路沿岸の国道では唯一大型の橋で、格好のよいラーメン橋ということもあり、やはり目を引かれました。

川の名前を調べる地図」によると、駈足谷橋というそう。廃橋も含め橋見物の見どころが結構あって、その筋の愛好家には楽しい航路ではあります。


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小牧港着桟の直前にとらえた、「やまぶき」の航行シーン。我々の「クルーズ庄川」が出た少し後に、団体さんを乗せて長崎大橋一周コースに出発したのです。

帰路、長崎大橋上流で回頭しているところが見え(29年10~12月のご案内画像参照)、その後はずっと間合いを取りながら、航跡を追う形で小牧まで来たのでした。あっ、左奥のダム堤体に見える錆色のカゴみたいなの、かつてあったインクライン式魚道の搬器かしら?

(29年9月24日撮影)

(『松川と彼岸花』につづく)

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タグ : 庄川遊覧船 庄川 小牧ダム