庄川峡の船旅…4

(『庄川峡の船旅…3』のつづき)

211121.jpg山肌に軽く靄がかかるくらいの無風とあって、穏やかな川面を進む「クルーズ庄川」の乗り心地は、まさに滑るが如し。グリーンの水面を白く切り裂いて、後ろに伸びてゆく引き波も快く、川走り日和を噛みしめたものでした。

屈曲する河道をたどって、右へとゆるく舵を切っていた船が左へ戻し、少し視界が開けたかな、と思ったあたりで、前方に見えてきた構造物に目を奪われました。庄川峡、一つ目のハイライトというべき物件に接近したのです!


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ここは写真左手から合流してくる、利賀川との丁字流にあたる地点。その河口である岬状の突端に、黒々とそそり立つ門形の構造物が。吊橋の遺構ですね!

対岸、右手にも木々の間より、主塔の半ばから上がにょっきり顔を出しているのに気づきました。吊橋である中央の径間が撤去され、両岸の径間と主塔のみが放置されている状態だとわかりました。

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左手、東岸の方が露出度が高そうではあるので、左舷に移動してワクワクしながら接近を待つことしばし。おおお、第一印象よりずっと大きくて、厳めしい感じがするなあ‥‥。

この距離から眺めても、あたりを払う存在感がビリビリと伝わってきます。廃墟となってなお、目線を吸い寄せずにはおかない荘厳さ。山塊が限界まで細まり、険しい稜線がすとんと尽きかける、まさに岬のような地勢の先端に位置することも、その雰囲気を助長しているように思えました。

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左舷正横に来たところで、うまくシャッターが下りました。逆光に黒く沈んで、ディテールはいま一つ判別できませんでしたが、路面に生い茂る雑草が背高くそよ風になびいているさまを目にし、寂寥感とともに深い、深い感動が。人の手を離れてから久しいにもかかわらず、厳しい風雪に耐えてなお立つ健気さのようなものを、勝手に感じてこうべを垂れる船頭。

ところで左端の水際、赤丸に「8」と書いた標識様のものがありますね。この後もたびたび登場するので、改めて紹介します。

211125.jpg右手、西岸の主塔はご覧のとおりで、ほとんど木々に埋もれ、鑑賞するにはちょっと物足りない状況でした。背後に国道156号線のシェッドが見えますが、橋よりずっと高いところを走っていますね。

さて、この橋の正体は‥‥。イヤ、その筋には有名物件なので、正体も何もありませんが、詳しくは次回お話しましょう。
撮影地点のMapion地図

(29年9月24日撮影)

(『庄川峡の船旅…5』につづく)

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タグ : 庄川遊覧船 庄川