大滝温泉の取水堰

建物の裏手で水音も涼しい渓谷をのぞき込んでいたら、河畔に降りられる階段を発見。さらに、水辺にテラスまで設けられていたことは! 今まで全く気づきませんでした。さっそく階段を下りてみると‥‥。
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●階段を降り切った正面に、このような注意書きが掲げられていました。むむ、取水堰がすぐ近くにあるような書き方‥‥。ともあれ、川を間近に感じたいものと、テラスに出てみることに。

●テラスにでて上流側に目をやったら、いやもう川どころではありません。すぐそこに何かあるぞ! あれが取水堰なのかしら? 少しでも近くで眺めてみたくなり、テラスを小走りに上流側へ。

●テラスは途中で柵がされていて、残念ながらこれ以上は近寄れません。いや~、しかし、この距離からでも、魁偉な外観が放つタダモノではないオーラが、ビリビリと伝わってきます!
ビリビリくるのはオーラだけでなく、右径間から噴き出る瀑布が、谷間の空気を震わせていることもあるのでしょう。平野の水門では見られない、“動”の魅力にも惹かれるものがありました。

●まず「ひゅっ」と目線が吸い寄せられたのが、このローリングゲート! 自艇の行動範囲だと、更新前の行徳可動堰で親しんだゲートですが、よもやこんなところで現役にお目にかかれるとは!
谷間で陽射しに恵まれないせいか、一面黒く湿気て苔むしたところもあり、やはり身近なそれとは違った、環境の厳しさが感じられます。

●そして、そして何より驚かされかつ惹かれたのが、3基とも形が異なり、しかも木造の建屋が載せられたこの巻上機室!
中央のこれは簡素な板組の小屋掛けそのもので、下見板が湿気でそっくり返っているあたり、放置感濃厚なえもいわれぬ雰囲気。堰柱のコンクリート断面にぴっちりの寸法で組まれているのも、どこか律儀なおかしみがあって、すっかり気に入ってしまいました。

●右側のそれも負けず劣らずどころか、迎角に合わせた増築部分が取ってつけたようであり、造りが若干ましな分、形の珍妙さに拍車をかけているように思えます。第一印象は、「地方鉄道がワンオフでやっつけた流線型モドキの気動車」でした。窓の様子が、どこか鉄道車輌っぽく見えたのです。
検索してみたところ、名前は大滝発電所取水堰であることが判明。ダム愛好家間では有名物件であることがわかり、お恥ずかしいかぎりであります。幹線道路のかたわらにあり、道の駅のテラスという格好のビューポイントも整備されているとあれば、多くの方に愛でられるのも当然でありましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(29年9月18日撮影)

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