日光川水閘門…2

(『日光川水閘門…1』のつづき)

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閘門のディテール、つづき。向かって左側の堰柱には、通航船艇に対する注意書き「日光川水閘門通航案内」が掲げられていました。扉体同様えらい色褪せようで、判読も難しいほどです。その上の電光掲示板は、待機中の船艇に向けて指示を出すものでしょうか。

せっかくなので、近づいて「通航案内」を読み下してみました。「小型舟船」‥‥この書き方は初見だなあ。「大きさの制限」の項目、「有効巾」と「高さ」のみで、閘門の場合長さも必要なはずですが、なぜか記載なし。

閘門を通れないサイズの大型船は、水位差のないときに限り、通船水門を通れとの指示はうなずけるとして、事前に承認を得ねばならないのはどうしてでしょう。何かの理由で、内水に滞在する船の数を、把握しておく必要があるのでしょうか。

206102.jpg護岸上から堰柱を見上げると、溝の中にしっくりはまった、カウンターウェイトがあるのに気づきました。生で目にすることはまずないパーツなので、珍しく拝見。

中が中空になっているタイプの堰柱と違って、スペースにはあまり余裕がないせいか、えらくコンパクトにまとまっている印象がありました。外から見えるフラットも、実際の重錘そのもではなく、薄板を張って堰柱とツライチになるよう、カバーしたのかもしれません。

下端がだいぶ腐食しているのは、扉体が上がってカウンターウェイトが下りると、少し水に浸かっているということでしょうか。


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護岸のフラットには柵はなく、扉体を間近で観察することができます。鼻先を近づけて、褪せた塗料の質感までじっくりと。

しかし、このリベットみっちり、まるで戦前もののような雰囲気ですね。竣工はもちろん、そんなに古くはないのですが、間違いのないよう保守的なあつらえにしたということでしょうか。ともあれ道楽者が眺めている分には、味があってよいものです。

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そうそう、竣工年といえば、銘板を見てみたくなりました。メーカーズプレートのたぐいは、堰柱の側面や裏側にあるだろうと、堤防上に上がって見回してみると‥‥ありました、手前の側面に。

でも、後付けの電源ボックスらしい箱にさえぎられて、下端が隠れてしまっているようですね。肝心なところが読めるとよいのですが。

206105.jpg日光川河口締切工事」と題した、「位置 名古屋市港区南陽町藤高町新田 愛知県海部郡飛島村梅之郷 立会」と、そもそもから説き起こす立派なもの。最後の行が隠れてしまっていることもあり、水閘門の部分、諸元だけ抜き書きしましょう。

一般水門 巾 10m 6門 通船水門 巾 10m 2門 閘門 巾 7m 長 53.4m
工期  着工 昭和35年6月1日 竣功 昭和37年8月31日


(29年5月3日撮影)

(『日光川水閘門…3』につづく)

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タグ : 日光川水閘門 閘門 日光川

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