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松重閘門ふたたび…3

(『松重閘門ふたたび…2』のつづき)

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206012.jpg閘室を挟んだ公園敷地を結ぶ人道橋から、南北橋の下をくぐる閘室を見たところ。埋め立てられた閘室にはフェンスが張られ、橋の下をくぐって前扉室との行き来はできないようになっています。右手、法面には階段が残されていますね。

「中川運河」と、水路名を掲げた南北橋の親柱。先代橋のものを流用したのでしょうか、石材張りの親柱と、優雅な感じのするグローブ灯が古風で佳し。そういえば、道々に見かけた名古屋の橋って、このグローブ灯を親柱に掲げている例が多いように思えました。中にはブドウのように、鈴なりに球を生やしたものもあって、「名古屋=グローブ灯好き」の印象を強く持ったのでした。

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市道江川線と、その上を通る高架道路、名古屋高速都心環状線の向こうに見る前扉室。交通量の多いいわば目抜き通りですが、すぐ近くに南北橋交差点の横断歩道があるので、行き来にはさほど難儀しません。

206014.jpg歩道には、「中川まちなか博物館」と銘打ったきれいな説明板があり、松重閘門への理解を助けています。ひとわたり読み下して、掲げられている写真にオッ、と惹かれるものが。

いや、上の俯瞰写真も、高い建物がなかった時代、尖塔状の堰柱が、いかに強烈な存在感を放っていたかをしのばせてよいのですが、吸い寄せられたのは下。久しぶりに和船趣味のツボを刺激する一枚に、鼻先をつけんばかりにして見入ってしまいました。通航中の船、もしかして「尾張ダンベエ」じゃないか?

尾張ダンベエとは、江戸時代、尾張・紀州ダンベエとも呼ばれたご当地独特の船型で、平底の船体と積載効率を買われ、材木積船として知られたのだそう。近代以降は曳船に曳かれる艀として、形を変えながらも戦後まで活躍したのだとか。つまり、純和船直系のバージというわけです。

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橋の上から、前扉室の扉体(?)と、堀川の水面を望んで。

この、キャンバーがついているの、単に気を利かせたとか、元の形をしのべるようにとか、そういうレベルじゃないような気がするんですがねえ。すっかり、「扉体はそのまま、コンクリート漬け」説に傾いてしまいましたが、本当のところはどうなのでしょう。ご存知の方、ぜひご教示ください。
撮影地点のMapion地図

(29年5月3日撮影)

(『松重閘門ふたたび…4』につづく)

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タグ : 松重閘門中川運河東支線閘門

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