松重閘門ふたたび…1
●5月3日朝、私は名古屋におりました。かねてから、閘門群生地帯といってもいい過ぎでない、ご当地を訪ねたいと願って幾星霜。このたびようやく叶って、黄金週間の混雑もいとわず、閘門めぐりと気負いこんだのでありました。
●鼻息も荒くまず降り立ったのは、名鉄の山王駅もほど近い、中川区は西日置橋。
西側には新幹線、東海道本線、中央本線、名鉄名古屋本線と、メインライン中のメインラインが並行しており、ひっきりなしに通る電車に目を奪われます。名鉄電車の赤い車体が、朝日に映えて目に沁みるよう。この反対、東側にあるのが最初の目的地です。

●松重閘門! 眼下にしているこの水路、中川運河東支線(支川、ではないのですね)とともに昭和7年竣工。東にある堀川との舟航連絡に活躍、昭和43年に廃止された後、現地で静態保存されているもの。
過去ログ「名古屋の閘門…1」以来、実に12年ぶり。前回は出張の合間、わずかな時間で立ち寄っただけだったので、今回はディテールまで、もう少しじっくり拝見できそう。右手には材木屋さんが残り、運河として賑わっていたころの面影をしのばせます。

●ズームでたぐり寄せて‥‥とはいっても、今立っている西日置橋と閘門は約400mの距離があり、もろに逆光で、まぶしさにカメラのモニターもよく見えないありさま。正面から撮りたくて橋上に立ったものの、時間帯的に無理があったようです。
●ゲートの手前にある橋のようなものは、松重ポンプ所の塵芥よけ格子の点検通路。右の写真正面が松重ポンプ所で、閘門より少し遅れ、昭和12年の運転開始だそう。こちらはまだ稼働しているようですね。
竣工年などのデータについては、名古屋市サイト「中川運河」が非常によくまとまっています。年表や設備の変遷はもとより、各支派川の名称まで掲載されていて、一読の価値あり! 今回も大いに参考にさせていただきました。

●近づいて、南岸から仰ぐ後扉室。前回はなかった、堰柱側面のランプケースが追加され、外壁の塗装もずいぶんさっぱりした感じに。12年を経たのですから当然ともいえますが、復元・改修工事がなされたようですね。
ちなみに中川運河は一種の水位低下化河川で、水位はN.P.+0.2~0.4mと、朔望平均干潮面より若干高いくらいに維持され、低地である周辺地域の排水にも役だっています。N.P.すなわち名古屋港基準面は、なじみのあるT.P.より1.412m低く、朔望平均満潮面はN.P.+2.6mとのこと(参考:『中川運河の概要』および『名古屋港の潮位』)。
【撮影地点のMapion地図】
(29年5月3日撮影)
(『松重閘門ふたたび…2』につづく)

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西側には新幹線、東海道本線、中央本線、名鉄名古屋本線と、メインライン中のメインラインが並行しており、ひっきりなしに通る電車に目を奪われます。名鉄電車の赤い車体が、朝日に映えて目に沁みるよう。この反対、東側にあるのが最初の目的地です。

●松重閘門! 眼下にしているこの水路、中川運河東支線(支川、ではないのですね)とともに昭和7年竣工。東にある堀川との舟航連絡に活躍、昭和43年に廃止された後、現地で静態保存されているもの。
過去ログ「名古屋の閘門…1」以来、実に12年ぶり。前回は出張の合間、わずかな時間で立ち寄っただけだったので、今回はディテールまで、もう少しじっくり拝見できそう。右手には材木屋さんが残り、運河として賑わっていたころの面影をしのばせます。

●ズームでたぐり寄せて‥‥とはいっても、今立っている西日置橋と閘門は約400mの距離があり、もろに逆光で、まぶしさにカメラのモニターもよく見えないありさま。正面から撮りたくて橋上に立ったものの、時間帯的に無理があったようです。

竣工年などのデータについては、名古屋市サイト「中川運河」が非常によくまとまっています。年表や設備の変遷はもとより、各支派川の名称まで掲載されていて、一読の価値あり! 今回も大いに参考にさせていただきました。

●近づいて、南岸から仰ぐ後扉室。前回はなかった、堰柱側面のランプケースが追加され、外壁の塗装もずいぶんさっぱりした感じに。12年を経たのですから当然ともいえますが、復元・改修工事がなされたようですね。
ちなみに中川運河は一種の水位低下化河川で、水位はN.P.+0.2~0.4mと、朔望平均干潮面より若干高いくらいに維持され、低地である周辺地域の排水にも役だっています。N.P.すなわち名古屋港基準面は、なじみのあるT.P.より1.412m低く、朔望平均満潮面はN.P.+2.6mとのこと(参考:『中川運河の概要』および『名古屋港の潮位』)。
【撮影地点のMapion地図】
(29年5月3日撮影)
(『松重閘門ふたたび…2』につづく)

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